建売住宅買う前は、多くの物件を内覧して時間をかけて理想の物件を探しますよね。
しかし、何十件と物件を内覧した人でも、購入後に後悔している人がいるのです。
本記事では、建売住宅購入後に後悔しないための、買う前に知っておくべき鉄則5か条について解説します。
こちらで、大量に物件を内覧しなくても、後悔なく理想の物件を手に入れる方法を学んでいきましょう。
ぜひ参考にしてみてください。
建売住宅を買ったあとに後悔してしまう理由
建売住宅を買ったあとに後悔してしまう理由は、購入時に知っておくべきポイントを押さえていないことが原因です。
建売住宅には特徴があり、メリットもあればデメリットもあるからです。
例えば、建売住宅は注文住宅に比べて価格が安いことがメリットですが、注文住宅のように自由に間取りを選ぶことができません。
このように、建売住宅にはメリットとデメリットがあり、それを理解したうえで選ばないと後悔をしてしまいます。
建売住宅を買って後悔した事例3つ
建売住宅を買って後悔した事例を3つほど説明します。
住宅ローン返済がつらい
建売住宅購入時に住宅ローンについてよく検討せずに組んでしまい、返済がつらくなってしまうケースです。
住宅ローンの返済は、長期に渡るものです。
そのため、今安易に多額のローンを組んでしまうと、後々返済がつらくなる場合があります。
例えば、現在は月々10万円でも余裕で返済できるかもしれませんが、今後子供が生まれて成長すると、月々の生活費や教育費がかかります。
すると、それまで問題なく返済できていた住宅ローンが、段々と大きな負担になってしまうのです。
建売住宅購入時には、将来を見据えたうえで、住宅ローンの組み方をよく考える必要があります。
価格の安さだけを追求してしまった
建売住宅の選定基準を価格の安さのみにしてしまい、当初欲しかった家とは違う条件の家を購入してしまうケースがあります。
これは、建売住宅をたくさん内覧していくうちに、自分の優先順位がわからなくなってしまったことが原因で起こります。
具体的な例としては、元々は夫の通勤と子供の通学のため駅から近くを探していたのですが、駅前の物件が高すぎることで価格の安い物件に切り替えるケースです。
気が付くと駅からかなり離れた、安い住宅を購入してしまい、当初持っていた「通勤や通学に便利な立地」という条件を見失ってしまったのです。
こうならないためにも、建売住宅を安さだけで選ぶのではなく、優先順位をつけておく必要がありますね。
住環境が悪い物件を選んでしまった
建売住宅の室内は細かく入念にチェックしていたけど、周辺環境をよく確認しておらず、住環境の悪い物件を選んでしまったケースがあります。
建売住宅を選ぶときに住環境の悪い物件を選んでしまうと、日々ストレスに悩まされる結果となってしまうのです。
住環境は平日や休日、昼や夜でも変わります。
そのため、内覧時には静かだった物件が、夜は車通りが多く騒音がすごいというケースもあるのです。
建売住宅を選ぶときに住環境のチェックが不十分だと、後悔をしてしまいます。
買う前に知っておきたい建売住宅のメリット・デメリット
建売住宅を買う前に、メリットやデメリットを知っておきましょう。
特にデメリットに関しては、自分が許容できる部分かどうかが重要です。
以下に建売住宅のメリットとデメリットについて説明します。
建売住宅のメリット3つ
建売住宅のメリット3つがこちらです。
- 注文住宅より価格が安い
- 購入から引っ越しまでが早い
- 将来的に売却しやすい
注文住宅より価格が安い
注文住宅より建売住宅の方が、価格が安いメリットがあります。
エリアや物件にもよりますが、建売住宅は一般的に注文住宅の6割~7割の価格で販売されています。
例えば、注文住宅の平均価格が4,000万円近くのエリアでも、建売住宅であれば2,000万円台で買うことが可能です。
価格が安いことで住宅ローンの借入金額を低くすることができます。
借入金額が低ければ、月々の返済金額も低くなるため、家計の負担を減らすことができるのです。
価格が安く、経済的負担が少ないことが、建売住宅のメリットです。
購入から引っ越しまでが早い
建売住宅は多くの場合完成した住宅であるため、購入後にすぐ引っ越しすることが可能です。
すぐに引っ越しできれば、現在賃貸に住んでいる人も余計な賃料を支払わずに済みます。
仮に注文住宅を選んだ場合、土地の購入から建物完成までに10か月前後かかるのが一般的です。
購入後にすぐ引っ越しができるため、子供の新学期にあわせて購入計画を立てやすいことがメリットです。
将来的に売却しやすい
建売住宅は注文住宅と違い、万人に売れるように作られた住宅であるため、将来的な売却のしやすさがあります。
注文住宅では個人の好みにより、様々な設備や仕様・間取りを独自の設計にしています。
一方で建売住宅は万人受けするように、最も需要が大きい間取りや設備を備えているのです。
例えば、注文住宅であえて古民家のような住宅にした場合、売却時に購入者がなかなか現れない可能性があります。
一方で建売住宅であれば、注文住宅のようにオリジナリティは少ないですが、多くの人が好む住宅となっています。
将来的な売却時に、購入者が見つかりやすいことが、建売住宅のメリットです。
建売住宅のデメリット3つ
建売住宅には多くのメリットがある一方、デメリットもあります。
- 間取りや仕様の選択肢が少ない
- 完成物件は建設途中を確認できない
- 未完成物件は完成後がわからない
間取りや仕様の選択肢が少ない
建売住宅は注文住宅に比べて間取りや仕様の選択肢が多くありません。
注文住宅は一棟一棟購入者に合わせて設計しますが、建売住宅は大量の住宅を一度に仕上げるため、ほとんど同じ規定の仕様や間取りで建てられています。
例えば、注文住宅では一棟一棟外観も室内の造りも違いますが、建売住宅は外観も中身もほとんど同じです。
ただし、最近では新築の建売住宅を購入して、自分の好きな間取りにするという人も増えています。
建売住宅は元々の本体価格が安いため、購入後間取り変更やリフォームを加えたとしても、注文住宅より安く収まるメリットがあります。
また、未完成の建売住宅購入時には、間取り変更プランを用意している建売業者もあるのです。
建売住宅だからといって、間取りや設備が変えられないというわけではありません。
完成物件は建設途中を確認できない
完成物件は建設途中を実際に見て確認ができません。
注文住宅であれば、建設途中に施工現場をみて確認することができますが、完成後の建売住宅では建設工程や内部を見ることができません。
建設過程を見ることができないと、職人が丁寧な工事をしていたのか確認できないですよね。
ただし、ホームインスペクションというサービスを利用すれば、完成後の建売住宅でも品質を確認することができます。
ホームインスペクションとは、建築士などの専門家が建物の目に見えない部分まで検査してくれるサービスです。
完成済みの建売住宅は、契約前にホームインスペクションで品質を確認することをおすすめします。
未完成物件は完成後がわからない
未完成物件を購入すると、契約時のイメージと完成後のイメージにギャップがある場合があります。
完成物件であれば、内覧時に見た物件に住むことができるのでギャップはありませんが、未完成物件は完成後を見て購入することができません。
例えば、完成前の説明では広々としたリビングとキッチンをイメージしていたところ、完成後に見たら想像より手狭だったということもあります。
未完成物件を選ぶ場合は、事前に同じタイプの建売住宅を見せてもらうことがおすすめです。
建売住宅はほとんど使用や設備がかわらないため、他の現場の物件を見るだけで、かなり完成に近いイメージをすることができます。
建売住宅を買う前に知っておくべき鉄則5か条!
建売住宅を買う前に知っておくべき鉄則5か条について、こちらで説明します。
住宅ローンの設定を間違えない
建売住宅購入後の後悔として、住宅ローンを理由にあげる人が多くいます。
こちらでは、住宅ローン設定で後悔しないための方法を説明します。
無理のない返済額を選ぶ
住宅ローン設定の際、無理のない返済額を選ぶことが大切です。
無理して高い借入をしてしまうと、後々支出が増えた時に返済できなくなってしまうからです。
住宅購入当初は家族二人で共働きだったため、容易に返済できた住宅ローンでも、奥様が仕事を辞めて育児に専念した際に返済が厳しくなるケースがあります。
住宅ローン借入時に無理した返済額を選んでしまうと、その後の返済ができないリスクがあるのです。
借入可能額から予算を決めない
住宅ローン設定時に、借入可能額を基準にすることはやめましょう。
借入可能額はあくまで金融機関の審査上の数値であって、実生活に基づいて算出された金額ではありません。
具体的には、借入可能額は債務者の年収とローンの年間返済額から算出される、返済負担比率に基づいて決められています。
つまり、今後債務者がどのように支出が増えるのか、月々返済額として問題ないか、といった点から算出された金額ではないのです。
そこで、住宅ローン金額を決めるときには、借入可能金額ではなく、無理のない返済額から決めることが大切です。
今賃貸に住んでいる人であれば、現在の賃料よりも低い金額が一つの目安となります。
今後子供ができて教育費用がかかることを見据えて、余裕を持った返済額にしましょう。
借入期間を安易に35年にしない
借入期間を安易に35年にしてしまうと、退職後の年金生活でも住宅ローンを支払わなければならないケースがあります。
金融機関では、借入可能額を増やすために35年ローンを進めてきます。
なぜなら、借入期間が長くなると月々の返済金額が少なくなり、先ほど説明した返済負担比率が低くなるため、借入可能額が増えるのです。
銀行の担当者は住宅ローンの金額が実績になるため、なるべく大きな借入を顧客にすすめたいのです。
しかし、安易に35年ローンを組んでしまうと、完済時期が65歳以上となってしまう場合があります。
そうすると、退職後の年金生活でも住宅ローン支払いを続けなければなりません。
退職後のリスクを考慮して、完済時期をよく考慮してから住宅ローン期間を選ぶようにしましょう。
利便性の良い立地を選ぶ
利便性が高く立地が良い建売住宅を選ぶことは、今後の生活でストレスをなくすためにも非常に重要なことです。
以下に利便性が高く立地の良い物件を選ぶ際の注意点を説明します。
駅や交通機関の便を見て確かめる
利便性が高く立地が良い物件として、駅や交通機関の便がいい場所があげられます。
そこで、実際に自分で歩いて確かめることが大切です。
なぜなら、書類上の立地の良さと、実物の立地の良さにはギャップがあるからです。
例えば、書類上では駅から徒歩5分だとしても、実際に駅までの道のりは急な上り坂がある、大通りを渡るための信号待ちが長い、歩道のない道を通る必要がある等のケースがあります。
書類上では駅から5分と立地が良くても、実際に毎日暮らす上では、とても立地が良いわけではありませんよね。
立地の良さは必ず自分の目でみて確かめるようにしましょう。
暮らす上での必要施設は周囲にあるか
利便性の良い立地を確かめるうえで必要なのが、生活に必要な施設が近くにあるかどうかです。
必要施設とは、スーパーや薬局、病院や学校のことを指します。
買い物するために車で30分以上かかる、病院に行くには電車の乗り継ぎが必要等といった場合、日々の暮らしでストレスを抱える可能性があります。
特に、スーパーや薬局は利用頻度が高いため、近くにないと不便と感じる回数が多いです。
交通の便だけでなく、忘れずに必要施設が周囲にあるかどうか確認しましょう。
住環境がいいか条件を変えて調べる
住環境のチェックは必ず条件を変えて複数回にわたって調べる必要があります。
というのも、住環境は1回の調査ではよくわからない場合が多いからです。
こちらで住環境の調べ方について説明します。
昼夜で周辺環境を確認する
住環境の調べ方として、昼と夜両方を確認する必要があります。
なぜなら、昼と夜では住環境が大きく変わる場所があるからです。
例えば、昼や静かな住宅街でも、夜はトラックなどが頻繁に通り騒音がうるさい場所もあります。
反対に、夜は静かでも昼間は商業施設の騒音が大きく、子供を寝かしつけられないというエリアもあります。
住環境を調べる際には、必ず昼と夜に分けて確認するようにしましょう。
平日と休日で周辺環境の変化をみる
平日と休日でも、住環境を分けて調べる必要があります。
それは、平日と休日では住環境が変わる可能性が高いからです。
例えば、休日は車通りもなく静かな立地でも、平日になると交通量が途端に多くなり、大きな騒音が発生するエリアがあります。
周辺環境を確認するときは、必ず平日と休日それぞれの様子を見に行きましょう。
建売住宅を買う前に品質をチェックする
建売住宅を買ってから、欠陥住宅だと気が付いて後悔したくないですよね。
注文住宅も建売住宅も、いまだに欠陥住宅があります。
しかし、欠陥住宅は買う前に品質をチェックすることで、未然に防ぐことができます。
建設中に施工品質をチェック
建売住宅の品質をチェックするためには、建設中の施工品質を見に行きましょう。
建設中の現場を見ることで、その建売住宅がどのような品質で作られているか判断できるからです。
具体的には、工事が終わる夕方頃に建設中の現場に足を運び、部材などがきちんと管理されているかを見に行きます。
工事終了後に建設資材が整頓されていなかったり、たばこの吸い殻やごみだらけの現場は、施工品質が悪い現場です。
施工品質が悪い建売住宅は、欠陥住宅の可能性もあるので、購入しないほうがいいです。
内覧時に品質をチェック
物件内覧時に室内や外観をみて品質をチェックする方法があります。
物件内覧時に室内の細部や、外観をよく観察することで、品質のよしあしを判断することができます。
具体的には、外観の基礎や壁にひび割れや傷がないか、建物の床は傾いていないか、建具やドアは正常に動作するかなどです。
建物の床の傾きは、ビー玉などをもっていき確かめることができ、建具やドアは実際に開け閉めすることで確認ができます。
また、キッチンや浴室などの水回りの設備も全て一度正常に動くかどうか確認しましょう。
窓やドアの開け閉めがスムーズでない場合、建物自体にゆがみがある可能性や、傾きがある場合があります。
内覧時に外観や室内をみて、何か異常がないか確認することが大切です。
ホームインスペクションで品質をチェック
内覧してチェックするのが不安だという人は、ホームインスペクションを利用するのがおすすめです。
ホームインスペクションなら、建築士などの専門家に、住宅を検査してもらうことができます。
利用するのであれば、契約前の方がおすすめです。
なぜなら、契約後に発覚した大きくない欠陥だと、契約を白紙解除できない可能性もあるからです。
費用の目安は5万円~10万円ですが、契約前に一度利用しておくのが安全ですね。
アフターサービスが整っているか
建売住宅を買う前に確認しておきたいのが、アフターサービスです。
アフターサービスが不十分だと、購入後に何かあっても満足のいく対応をしてもらえない可能性があります。
アフターサービスの保証期間は?
アフターサービスの保証期間を確認しておくことが大切です。
購入後に欠陥を見つけても、保証期間を過ぎていると補修費用が受け取れない可能性があるからです。
アフターサービスの保証期間は建売業者ごとに違うので、できれば契約前に不動産会社に依頼して、見せてもらうようにしましょう。
アフターサービスが付いていても、保証期間を超えてしまっては意味がありません。
アフターサービスの保証範囲もチェック
アフターサービスを確認するときは、保証範囲もチェックしましょう。
保証範囲に該当していないと、欠陥や不具合があっても補修費用が受け取れないからです。
具体的には、どの設備に保証が付いているのか、どのような条件だと保証対象外となるのかを確認しておきましょう。
こちらも契約前に、アフターサービスの保証書等を見せてもらえれば、内容を確認できます。
建売住宅を買う前にもう一度確認するべき事項3つ
建売住宅を買う前に、もう一度確認するべき重要な事項があります。
建売住宅を買う際には、住宅ローン手続きや契約手続きなど様々な手続きを進めなければなりません。
忙しい状況になると、ついつい大事なポイントを忘れてしまい、結果的に購入後の後悔につながることがあります。
こちらで、建売住宅を買う前にもう一度だけ確認しておくべき、重要なポイントを3つお伝えします。
住宅に対する優先順位
住宅に対する優先順位をもう一度はっきりとさせておきましょう。
これは、建売住宅の決断をする時に迷ってしまうと、本来探していた条件ではない物件を契約してしまうケースがあるからです。
例えば、内覧を30件した後に決断しようとすると、内覧していくうちに様々な希望条件が増えていき、結果的に当初一番優先していた事項がわからなくなってしまうからです。
利便性を第一にするのか、子供の子育て環境が一番なのか、経済面を考慮して価格優先なのか、何を一番優先するのか確認しておきましょう。
中長期的なライフプラン
住宅を購入する前に、将来のライフプランをよく考えておきましょう。
ライフプランを考慮して住宅を買わないと、数年後また引っ越しや住み替えを考えることになるからです。
例えば、少し価格は高いけれど夫婦二人で住むには十分な広さの住宅を購入しても、子供が二人生まれた後は手狭になり、また引っ越しを考えるというケースもあります。
現時点で子供の予定はあるのか等、中長期的なライフプランを考慮して、住宅選びをすることが大切です。
しっかりと資金計画をたてる
しっかりと資金計画をたてておかないと、後々返済苦に陥る可能性があります。
というのも、子供が成長して教育費がかること、共働きの奥さんが仕事を辞めることなどで、将来的な支出と収入のバランスが変わるからです。
住宅購入時は余裕があった資金繰りも、購入後支出が大きく増え、結果的に住宅ローンの返済が厳しくなるケースは多いです。
そうならないためにも、将来的な収支を予測した資金計画をたてておきましょう。
まとめ
建売住宅は注文住宅に比べて価格が安く、購入後すぐに引っ越せることがメリットです。
ただし、買う前にしっかりと準備をしておかないと、購入後に後悔してしまうケースもあります。
将来的に豊かな暮らしを実現するためにも、住宅の優先順位を決め、中長期的な資金計画を立てておくことが大切です。
一人ですべて計画するのが大変であれば、信頼できる不動産会社の担当を見つけ、相談してみるのがおすすめです。
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