個人から会社の担当者、芸能人まで多くの人や会社がブログを開設しています。
不動産業界でもさまざまな職種、個人が声をあげているのがブログです。
建売住宅の購入を検討している人も、購入にあたってブログをはじめとするweb情報を頼りとしています。
このブログの特徴や注意点を見ていきましょう。
建売住宅に関するブログ運営者4者とその特徴
広く不動産に関するブログというと、不動産売買、建築、インテリア、デザイン、家具など本当に多岐にわたります。
建売住宅に限定しても、売買や仲介を担当している不動産業者、建築業者など盛りだくさんです。
そんな建売住宅に関するブログ運営者を大きく4者に分けてみました。
- 不動産業者
- 建築業者
- ホームインスペクション業者
- 建売住宅を購入した一般人
この4者についてそれぞれブログの特徴を説明します。
1.不動産業者
建売住宅を販売しているメーカーや、建売住宅を仲介している不動産業者が含まれます。
不動産取引の最前線にいる彼ら。
不動産業界ならではの視点や業界の人しかわからないことも書かれています。
その一方で営業目的のブログもあるため、その内容には注意が必要です。
不動産業者によるブログの特徴は以下の3点です。
- 建売住宅の営業目的もある
- 建売住宅取引のアドバイスや実態が書かれていることも
- 失敗例や所感はとても役に立つ
どういうことか、みていきましょう。
1.建売住宅の営業目的もある
不動産業者がブログを行う理由のひとつは営業目的です。
ブログを通して自社や自社の物件を売り込むことも目的としています。
これは建売住宅に限らず、メーカーブログはどこもこうした目的が含まれているのです。
商品へのこだわりや内覧で見ただけではわからない魅力を紹介していることもあります。
その会社の情報や他社の物件との比較がしたい場合にはとても有用な情報源です。
2.建売住宅取引のアドバイスや実態が書かれていることも
不動産業者のブログでおすすめするポイントは、建売住宅取引のアドバイス、注意点が書かれていることです。
それらは実際の取引や実務で経験や見聞したことが書かれています。
取引の経験が少ない人にとって、不動産業者の情報はとても貴重です。
これまでなかなか知ることができなかった不動産業界のことがわかるのですから、不動産業者のブログは有用な情報源となります。
3.失敗例や所感はとても役に立つ
不動産業者のブログで特に役に立つのが、失敗例や不動産業者自身の所感、感想です。
成功例やおすすめの設備ならば他のブログでも入手できます。
ですが、失敗した体験、失敗しそうだった体験は自分では体験できないものです。
知らない世界が垣間見ることができる不動産業者のブログはこうした意味でも貴重なものになります。
2.建築業者
建売住宅を実際に建てているのが建築業者です。
不動産業者が建築業者を兼任していることもあります。
建築業者は建物の専門家。
間取りのことから使用されている部材、耐震のことまで建物の知識が豊富です。
建築業者には設計をしている人、現場監督、監理といってチェックする人などが在籍しています。
建築業者のブログの特徴は以下の3点です。
- 建築途中やリフォーム現場の事例紹介がある
- 建売住宅を建てている人ならではの視点がわかる
- 専門的すぎてわからない場合も
建築業者のブログの特徴を見ていきましょう。
1.建築途中やリフォーム現場の事例紹介がある
建築現場を最も知っているのが、実際に建売住宅を建てている建築業者です。
リアルタイムで建てている現場は施主との関係もあるため、あまり登場しません。
施主が許可した物件や過去に施工した物件の画像や体験談は掲載されていることがあります。
これら実際の施工事例は、本来は現場にいないとわからないものばかりです。
2.建売住宅を建てている人ならではの視点がわかる
建築の現場にいる人には、素人にはわからない独自の視点があります。
いわゆるプロの視点です。
素材や釘の打ち方といったことから、間取り、家全体のことまでこだわりやユニークな目線を持っています。
完成した建売住宅しか見ていない人には気づかないことばかりです。
こうした考え方を提供してくれる建築業者のブログは大変有用なものとなっています。
3.専門的すぎてわからない場合も
建築には独自の用語や一般的でない材料、専門用語などがたくさんあります。
中には、名前も聞いたこともないような道具を使うことも。
建築業者にしてみれば、それらは日々使う道具や材料です。
ですが、部外者である一般の人にはわかりづらいこともあります。
用語だけでなく、ミリ単位で長さを表記するなど独自のルールもあるのです。
3.ホームインスペクション業者
ホームインスペクションとは、建物診断ことです。
建物の欠陥の問題や安全性の問題から近年注目を浴びています。
このホームインスペクションは建物をチェックすることが仕事であることから、そのブログは内覧や建売業者との交渉でも参考になることが多く掲載されているのです。
ホームインスペクション業者のブログの特徴は次の3点になります。
- 建売住宅のチェックポイントが盛りだくさん
- 建売住宅の欠陥の事例もわかる
- 不安を抱かせるような記載も
- それぞれお話しします。
1.建売住宅のチェックポイントが盛りだくさん
ホームインスペクションは建物が適正に建築されているか、欠陥はないかチェックする仕事です。
外壁から内装、床下や天井裏まで見える場所はほとんどチェックします。
ですが、これは建売住宅の内覧でも行なうことです。
プロとアマの違いはあるものの、建売住宅を買う人は同じことをしています。
ホームインスペクション業者はプロの視点からチェックポイントを教えてくれているのです。
内覧前にホームインスペクション業者のブログをチェックすれば、チェックポイントを教えてもらえます。
2.建売住宅の欠陥の事例もわかる
ホームインスペクション業者のブログには、建物の欠陥事例も掲載されています。
実際の住宅診断で見つかった欠陥の事例やその写真もあるのです。
このような事例を見ると、今度買う建売住宅は大丈夫か、自分の家は大丈夫かと確認したくなります。
建売住宅を売ったり、建築したりする立場では掲載できないような記事がホームインスペクション業者のブログには載っているのです。
3.不安を抱かせるような記載も
ホームインスペクション業者も仕事に興味を持ってもらい、仕事を増やすことも目的としてブログを運営しています。
ただ、建売住宅の欠陥事例ばかり見ていると、住宅が不安になってくるもの。
注意を喚起してくれているのですが、不安を抱いてしまう場合もあります。
4.建売住宅を購入した一般人
建売住宅を購入した人もブログを運営している人がいます。
物件探しから契約引き渡しまでまるでドキュメンタリーのように報告しているブログもあるくらいです。
引っ越し後の新しい生活や生活してわかったことなど、これから買う人にとって知りたい情報にあふれています。
建売住宅を購入した方のブログの特徴は次の3点です。
- 顧客目線で共感しやすい
- 引っ越し後の生活がわかる
- 公平な意見でない場合も
ひとつずつ解説します。
1.顧客目線で共感しやすい
一般の人のブログは、専門的なことは書かれていません。
多くは素人目線、顧客目線です。
このため購入を検討している人と同一の目線といえます。
これは読む人にとって共感しやすい内容です。
自分たちが建売住宅を購入するときはこんな苦労をする、引っ越したらこんな生活になる、というのが想像できます。
少々大げさですが、自分たちの未来が見えるのです。
2.引っ越し後の生活がわかる
不動産の専門家のブログは、その多くが引き渡しで終わっています。
不動産業者はそこまでが区切りなので、ある意味当然です。
一般の人のブログは、その先も書かれていることがあります。
数も多いため、楽しい新居での生活を載せている人もいれば、欠陥などのネガティブな情報を掲載している人もいるのです。
新しい生活まで踏み込んで書かれているブログはこれから購入する人にとって参考になります。
3.公平な意見でない場合も
一般の人のブログは大いに参考となりますが、注意点もあります。
人によっては特定のメーカーを非難したり、ある製品について必要以上に貶めたりしている人もいるのです。
書いている人は正しいと思って書いていても、それが本当に事実かどうかはわかりません。
情報の取捨選択は読み手が行なう必要があるのです。
建売住宅ブログの4つの注意点
これまでお話ししたように、建売住宅に関するブログはこれから建売住宅を購入する人には有用な情報が多く掲載されています。
ただ、どんなものにも注意点はあるもの。
建売住宅に関するものに限らず、ブログに書いてある情報はすべてが正しいものとは限りません。
中には間違いが平然と記載されていることもあるのです。
建売住宅に関するブログの中院店は以下の4点になります。
- あくまで個人や会社の意見
- 誘導型のブログに注意
- 書いてあることが真実とは限らない
- 悪いものほどヒットする
これらの注意点について見ていきましょう。
1.あくまで個人や会社の意見
ブログには「〇〇がおすすめ」「〇〇は使わないほうがいい」といったアドバイスや忠告、おすすめが掲載されています。
ただ、これらの多くはブログを書いている個人や会社の意見に過ぎません。
主観的なものも多く、数字などで検証されたものでもないのです。
これらの対策として、多くのブログやサイトに目を通しましょう。
ひとつのブログにおすすめされているものでも、他のブログにまったく言及されていないものは要注意です。
多くの情報源から情報を集めることで対抗しましょう。
2.誘導型のブログに注意
「〇〇がおすすめなので興味のある人はこちらをクリック」といった商品やサービスに誘導するようなブログは要注意です。
こうした何かに誘導するような内容は、そこに書いてある情報も信用できなくなります。
また、業者のブログにもこうした傾向があるものも。
仲介にしても建築にしても、自分の会社の商品やサービスに興味を持ってもらうことがブログの目的のひとつです。
その先には商品やサービスの購入が見え隠れします。
誘導がすべて悪いわけではありません。
ただ、こうしたブログの内容はきちんと吟味することが必要です。
3.書いてあることが真実とは限らない
ブログには多くのことが書いてあります。
先ほどもお話ししたように、個人や会社の見解も含まれるため、書かれていることが真実であるとは限らないのです。
話を捏造したり、嘘を書いたりすることは論外ですが、勘違いや思い込みもあります。
悪意がなくとも間違えることはあるのです。
やはり、ある特定のブログに書き込まれているからといって、それをそのまま鵜呑みにするのは注意しましょう。
4.悪いものほどヒットする
芸能ニュースをはじめとして、センセーショナルな記事やゴシップは人目をひくものです。
建売住宅のブログでもそれは同じこと。
「〇〇はダメ」「〇〇ホームは欠陥住宅」といったネガティブな記事は検索してもヒットしやすいものです。
特に口コミや評価は、ネガティブなものが多くなるものです。
中には本当にダメなものもあるものの、悪評だけを鵜呑みにすべきではありません。
まとめ
ブログは役立つ情報の宝庫です。
その一方でネガティブや必要以上に悪い情報もあります。
個人の見解が多いため、すべてが正しいことでもないのです。
これはどの分野のブログも同じこと。
情報はひとつのところが得るのではなく、複数のソースから入手すべきです。
ネットで情報を得ることが当たり前の時代。
建売住宅の情報収集も多角的に集めたいものです。
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