建売住宅の強度が不安?品質や耐震性を見極める方法5つ

建売住宅は安いから強度が不安と考えている人も多くいます。

しかし、実は注文住宅も建売住宅も強度はそこまで多く変わらないということを、知らない人がほとんどです。

本記事では、建売住宅の強度が高い理由、そして長く住むために必要な品質や耐震性を見極める方法について説明します。

こちらを読めば、長く安心して暮らせる建売住宅の見極め方がわかります。

建売住宅の強度が不安!安さの理由は?

建売住宅は注文住宅に比べて価格が安いため、強度が不安だと感じる人が多いです。

そこには、建売住宅の安さの理由を知らないという背景があります。

建売住宅が安い理由はこちらです。

  • 部材を一括で仕入れているためコストが安い
  • 短期間で完成するため人件費が安い
  • 広大な土地を一括でしいれているため土地費用が安い

建売住宅は広大な土地を仕入れ、複数に分譲して一気に住宅を建設します。

そのため、部材や土地の仕入れ、さらには建設にかかる費用が注文住宅と比べて圧倒的に安く、コスト削減した分を価格に反映することができるのです。

つまり、安くて質の悪い部材を利用しているから価格が安いわけではなく、コスト圧縮や削減の仕組によって建売住宅が安くなっているのです。

建売住宅の強度が高い3つの理由

建売住宅の強度が高いといわれる3つの理由を説明します。

耐震性が向上した

建売住宅の耐震性は、耐震基準が変わったことにより、昔に比べてはるかに向上しました。

新しい建築基準法が1981年に施行され、耐震基準が大幅に厳しく変化したからです。

1981年5月までに建てられた住宅を旧耐震基準、6月以降に建てられた住宅を新耐震基準とよび、建売住宅の耐震性が大きく向上したのです。

この耐震基準は注文住宅も建売住宅も同じ基準であるため、両者とも同じ耐震基準を持った住宅ということになります。

そのため、建売住宅も注文住宅と同様の耐震基準を満たしており、強度が高いことが伺えます。

売主業者の施工品質が変わった

「品確法」の施行により、建売業者が建てる住宅の品質が大きく向上しました。

「品確法」とは、平成12年に施行された法律で、住宅販売業者の責任を重くし、消費者を守ろうという趣旨で施行されました。

具体的には、建売業者は新築後10年間、販売した建物に何か欠陥や不具合があった場合、責任を持つという内容です。

つまり、建売業者は欠陥や不具合が生じたときのリスクを避けるため、品質の良い住宅を建てるようになったのです。

強度が弱い家は売れない

強度が弱く性能の低い家は売れなくなりました。

なぜなら、平成12年に住宅性能表示制度が始まったことにより、住宅の性能が消費者に開示されるようになったからです。

この住宅性能表示制度とは、住宅の耐震性や耐久性、省エネ性や住環境の良さなどを数値で評価し、消費者に開示する制度のことです。

これにより、一般消費者が住宅の性能を数値で見て判断するようになったため、強度が弱く耐震等級などの数値が低い家は売れにくくなりました。

そのため、建売住宅の耐震性などの強度がより高くなりました。

建売住宅の強度や寿命はどのくらい?

建売住宅の耐震性や耐久性といった強度、そして寿命についてこちらで説明します。

建売住宅の寿命はどのくらい?

建売住宅の寿命は注文住宅と同じく、30年~40年です。

なぜなら、両者ともに同じ耐震基準で、同じ基準の検査を経て建てられている住宅だからです。

そのため、建売住宅も注文住宅も同じ寿命で、メンテナンスをしていれば40年~80年近くの寿命があるといわれています。

税金等の計算に利用する「耐用年数」は木造住宅だと22年ですが、メンテナンスをしていれば実際にはもっと長く住むことができます。

建売住宅の強度はどのくらい?

建売住宅の強度は、耐震等級3を満たしている住宅も多いです。

耐震等級とは、住宅性能表示制度のうちの耐震性を表す数値のことです。

耐震等級と耐震性の関係については、以下の通りとなります。

耐震等級1 ・建築基準法を満たす耐震性能

・ 震度6~7の地震でも倒壊しない

耐震等級2 ・耐震等級1の1.25倍の地震に耐えられる

・災害時の避難所として指定されている学校など

耐震等級3 ・耐震等級2の1.5倍の地震に耐えられる

・ 数百年に一度の大地震でも倒壊しない

建売住宅の中には耐震等級2~3を取得しているものが多く、強度はかなり高いといえます。

建売住宅の品質や耐震性を見極める方法5つ

建売住宅の品質や耐震性を見極める方法を説明します。

住宅性能評価書で確認

建売住宅の品質や耐震性を住宅性能評価書で確認することができます。

住宅性能評価書とは、新築時の耐震性や耐久性などの項目を数値化した書類で、住宅の性能や機能の水準がわかる書類です。

具体的には、下記の項目について事前に確認することができます。

構造の安定 耐震性など、地震に対する強度
火災時の安全 火災時の避難経路などの安全性
劣化の軽減 柱や土台などの基礎部分の耐久性
維持管理・更新への配慮 配管などの点検や清掃のしやすさ
温熱環境 省エネ対策ができているか
空気環境 シックハウスなどの対策
光・視環境 開閉部分の広さや光の差し込み具合
音環境 遮音性や防音性
高齢者への配慮 バリアフリー
防犯 防犯設備や侵入対策

建売住宅の耐震性については、構造の安定をみれば、耐震等級が確認できます。

また、品質については劣化の軽減や維持管理、温熱環境などをみれば、住宅の品質が高いのか判断することができます。

内覧時に建具の動作を確認する

建売住宅の品質を確かめるために、内覧時に建具の動作を確認しましょう。

品質の悪い住宅は、建具の取付が甘く、スムーズに動かない場合が多いからです。

具体的には、すべての扉やドア、窓といった部分を一度動かしてみて、スムーズに動くか確かめましょう。

力を入れないと開かない場合などは、建具の取付が甘い、もしくは建物自体にゆがみがある可能性があります。

細かい部分ですが、建物の品質が現れる場所なので必ず確認しましょう。

建築工法を調べる

建売住宅の強度は、建築工法によっても変わります。

そこで、建売住宅が在来工法かツーバイフォー工法かを調べておきましょう。

在来工法とは、日本で古くから伝わる木造建築方法ですが、断熱性がある一方で耐震性はそこまで強くありません。

一方でツーバイフォー工法は2インチ×4インチの木材を組み合わせて作る方法ですが、強度が高く耐震性が高くなっています。

建売住宅にはどちらのタイプもあるのですが、より耐震性が高いのはツーバイフォー工法です。

土地の地盤を見極める

建売住宅の品質や耐震性を確認するうえで大切なのが、土地の地盤を見極めることです。

いくら建物に耐震性があっても、土台である土地が軟弱地盤だと地震が起きたさいに大きな被害がでるからです。

土地の地番については、ハザードマップや液状化マップなど、行政のHPから見ることができます。

過去に液状化があった地域などは地盤が弱いため、なるべく避けるようにしましょう。

基礎を確認してみる

建売住宅の基礎は、品質に大きく関わってきます。

基礎にひび割れなどがあると、そこから雨水が侵入し、内部の腐食を進行させてしまうからです。

基礎の確認方法としては、外観からみて0.3mm以上のひび割れがないか目で確認しましょう。

また、床下収納部分などから、基礎と住宅の床の間を見せてもらいましょう。

床下の木材に腐食があることや、シロアリの害が見つかる場合もあります。

基礎の出来で、住宅の品質が大きく変わるので、忘れずに確認しましょう。

建売住宅の品質や強度をみるなら専門家に依頼する方法も

建売住宅の品質や強度を自分で確認するのが難しいという人には、専門家に依頼する方法がおすすめです。

ホームインスペクションというサービスを利用することで、専門家に住宅の調査を依頼できるからです。

ホームインスペクションとは、建築士などの専門家が、住宅の目に見えない部分まで丸々検査してくれます。

費用は5万円~10万円かかりますが、住宅契約前に依頼するのがおすすめです。

なぜなら、契約後に欠陥や不具合が発覚しても、契約を無条件で白紙にできない可能性があるからです。

ホームインスペクションを依頼するなら、契約前に行うようにしましょう。

建売住宅と注文住宅・中古住宅やローコスト住宅の強度の違いは?

強度の違いは、住宅の種別によってどれほど変わるのでしょうか。

こちらで注文住宅・中古住宅・ローコスト住宅と建売住宅を比較してみましょう。

中古住宅の強度は?

建売住宅と中古住宅の強度の違いは、建築年や工法などの条件によって変わります。

中古住宅の強度を知るうえで確認するポイントは3つ

  • 建築年が1981年6月以降かどうか
  • 木造か鉄筋コンクリート造か
  • 在来工法かツーバイフォーか

中古住宅の建築年が1981年5月以前だった場合は、旧耐震基準であるため、強度が高いとはいえません。

また、建築工法がツーバイフォーであれば強度が高く、鉄筋コンクリート造であればより強度が高くなります。

例えば、中古住宅の中でも築浅でツーバイフォー構造、もしくは鉄筋コンクリート造の住宅は建売住宅よりも強度が高い場合があるのです。

しかし、一般的には中古住宅はすでに経年劣化が進んでいる物件が多いので、新築の建売住宅のほうが、強度が高いという見方が多い傾向にあります。

ローコスト住宅との強度の違いは?

建売住宅は、場合によってはローコスト住宅よりも強度が高いです。

なぜなら、ローコスト住宅は基本的に耐震等級が2の物件が多いため、耐震等級3の建売住宅のほうが、強度が高くなるからです。

また、寿命に関してもローコスト住宅は30年前後といわれているので、建売住宅と同じか、それ以下の寿命となっています。

もちろん、物件によって品質が異なるのですが、建売住宅とローコスト住宅はほぼ同等、もしくは建売住宅のほうがやや強度が高いと覚えておきましょう。

注文住宅と建売住宅の強度の違いは?

注文住宅と建売住宅の強度の違いには、大きな差はありません。

なぜならどちらも同じ工程を経て、同じ耐震基準で作られているからです。

通常、住宅を建設する際には確認検査や中間検査、最終確認などの検査が必要となりますが、建売住宅も注文住宅もどちらも同じ検査基準で建てられています。

そのため、強度が大きく違うというわけではないのです。

しかし、注文住宅の中には独自の耐震技術を用いているハウスメーカーもあり、そういった場合は建売住宅よりも耐震性や強度が高くなります。

建売住宅に長く住むためのコツ2つ

建売住宅に長く住むために必要な2つのコツについて説明します。

定期的にメンテナンスをする

建売住宅に長く住むためには、定期的なメンテナンスが必要です。

メンテナンスによりこまめに修復しておけば、大規模な損傷を避けられるからです。

住宅は放っておくと経年劣化が進むのですが、放置してしまうと、後々修復不可能なまでに傷んでしまうことがあります。

例えば、定期的に補修していれば簡易な修理で済んだものの、放置したために丸ごと設備を丸ごと交換することや、大規模な外壁工事をすることになるケースがあるのです。

定期的なメンテナンスとして、建築後10年~15年をめどに点検するようにしましょう。

オプション工事で家を守る

オプション工事を利用して、経年劣化しにくい家にすることも一つの方法です。

オプション工事の中には家を守る工事などが含まれているからです。

例えば、フロアコーティングなどを行っておけば、床の傷みや汚れを避けることができます。

あらかじめオプション工事で住宅の傷や汚れを防ぎ、長持ちさせるようにしましょう。

建売住宅が人気の理由5つ

こちらでは、建売住宅が人気の理由について5つ説明します。

価格が安く経済的負担が少ない

注文住宅に比べて価格が安く、経済的負担が少ないのが人気の理由です。

本体価格が安ければ、住宅ローンの借入金額が減り、月々の返済金額や支払い利息を減らすことができるためです。

例えば、注文住宅で6,000万円の住宅ローンを組むのと、建売住宅で4,000万円の住宅ローンを組むのとでは、月々の返済金額が大きく変わってきます。

建売住宅を選ぶことで、月々の返済負担を減らし、無理のない返済を続けることができるのが、人気の理由です。

将来的に売却しやすい

建売住宅は将来的に売却しやすいのがメリットです。

なぜなら、建売住宅は万人に売れるような設計になっているからです。

注文住宅は建築主の嗜好などが大きく介入するため、将来売却時に万人受けせず、購入者が見つかりにくい可能性があります。

一方の建売住宅は、多くの人に売れるような設計になっているため、買い手が見つかりやすいのです。

将来売却する可能性がある場合、売却しやすいというのは大きなメリットとなります。

資産価値が残りやすい

建売住宅は購入時の価格内訳のうち、土地代金が占める割合が大きいため、資産価値が残りやすいです。

というのも、不動産の資産価値において、建物の資産価値は下がりやすく、木造一戸建ての場合は20年近くで資産価値がゼロとみなされてしまいます。

しかし、土地の資産価値は下がりづらいため、20年後でも大幅に下落しておらず、資産価値が残っているケースが多いのです。

例えば、2,000万円の建売住宅の内、1,200万円が建物価格、土地価格が800万円という場合があります。

その場合、20年後にもし建物の資産価値がゼロになっても、土地部分の資産価値が残っている可能性が高いのです。

仮に、注文住宅で1,000万円の土地に3,000万円の住宅を建てたとすると、20年後に建物の資産価値がゼロになると、土地部分の1,000万円が残ることになります。

建売住宅であれば購入価格の40%の資産価値が残っているのに対し、注文住宅では25%しか残っていないことになります。

つまり、建売住宅の方が価格に対して土地の占める割合が多く、資産価値が残りやすいのです。

完成物件をみて選べる

建売住宅は完成した物件を見て選べるため、内覧時と購入後のギャップがありません。

注文住宅の場合、プラン時と建築後のイメージが異なり、後悔してしまう人が多くいるからです。

建売住宅は同じメーカーであれば、どの物件もそこまで間取りや仕様に違いがありません。

たとえ未完成物件の場合でも、別の現場にある完成物件を見せてもらうことで、おおよそのイメージをとらえることができます。

完成物件をみて、購入後のギャップがないまま購入できるのが、建売住宅のメリットです。

立地がいい

建売住宅は立地がいい場合が多いです。

というのも、建売住宅の土地を仕入れているのは、不動産会社のプロだからです。

注文住宅の場合、一般の方がなるべく安い土地を頑張って探すのですが、立地の良い土地を見つけられないケースがあります。

一方で建売住宅は仕入れのプロが土地探しをしているため、比較的いい立地の場所に建っていることが多いのです。

自分で土地探しをするのが不安な人は、建売住宅を選ぶのもおすすめです。

建売住宅を買うか迷ったときのポイント3つ

建売住宅を買うか迷ったときのポイントについて説明します。

本来の目的を達成できるか

建売住宅を購入することで、本来の目的を達成できるか確認しましょう。

本来の目的を忘れていると、購入後に後悔する結果となるからです。

本来の目的とは、新築住宅をなぜ買うのか、そしてどういった理想の元物件を探しているのかということです。

例えば、経済的負担を減らして、無理のない範囲で新築がほしいという目的であれば、建売住宅がおすすめとなります。

しかし、理想のデザインや間取りを自分でアレンジしたいという目的があるなら、注文住宅のほうがおすすめです。

多くの物件を内覧していくうちに目的を見失ってしまうことは多いので、もう一度原点に立ち返って、本来の住宅購入の目的を確認しましょう。

ライフプランにあっているか

住宅購入時だけでなく、将来的なライフプランに合った住宅かどうかも重要です。

なぜなら子供が大きくなった時にどのような暮らしをするかで、選ぶべき住宅が変わってくるからです。

例えば、子供が大きくなってもずっと一緒に暮らして、2世帯で生活したいのであれば、注文住宅で2世帯も可能な住宅を選ぶのも一つの方法となります。

しかし、将来的に子供が独立して家を出たら、別の場所に引っ越す等、売却予定があるなら、建売住宅がおすすめです。

建売住宅なら購入者が見つかりやすいため、将来売却時にスムーズに売却できる可能性が高いからです。

将来どのような生活を送るのか、現時点でライフプランを考えておくようにしましょう。

資金計画的に問題ないか

経済的にどのくらい余裕があるのかも、大切なポイントです。

理想の住宅のために多額の住宅ローンを組んでしまうと、将来返済できずに苦しい生活となってしまうからです。

例えば、注文住宅を買うために5,000万円の住宅ローンを組めたとしても、将来子供が増えることで教育費が嵩み、返済できなくなってしまうケースがあります。

一方で建売住宅を選び、借入金額の負担を減らすことができれば、将来的に安心した返済ができます。

資金計画をしっかり立てて、現時点ではなく将来的に無理のない返済ができる住宅を選ぶようにしましょう。

まとめ

建売住宅の価格が安いことで、強度が不安と思う人もいますが、建売住宅の安さにはちゃんとした理由があります。

また、建売住宅の強度は昔に比べてはるかに高く、ローコスト住宅を上回る物件もあります。

住宅の強度や品質の見極めが自分では難しい場合には、不動産会社の担当者に相談して、一緒に見極めを手伝ってもらうほうが安全です。

品質の高い建売住宅を見つけ、豊かな暮らしを実現しましょう。

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