<記事の情報は、2021年1月4日時点のものです>
「注文住宅を建てようとしている段階だけど、見積もりの金額が少し予算よりOVERしている。
なんとか予算内に押さえるために値引き交渉したいけど、そもそも値引き交渉ってできる?」
夢のマイホームを建てようとする際に多くの人がぶつかる壁が、「予算」と「理想」のギャップです。
希望の条件をすべて盛り込んでしまうと、どうしても予算はOVERしてしまう。かといって、妥協して家を建てて後で後悔したくはない。
上記のような悩みを持っている人にとっての一つの解決策が「ハウスメーカーに値下げ交渉をすること」です。
当初の予算より数十万円、場合によっては100万円以上の値引きに応じてくれる会社もありますから、交渉しただけで予算内に収まる可能性もあります。
今回の記事では、ハウスメーカーや工務店に対して値下げ交渉をする5つの鉄則について、「週間住宅マガジン」編集部の目線でわかりやすく解説をしていきます。
ぜひ参考にしてください。
また、現時点で依頼するハウスメーカーを検討している人に一つ質問です。
「あなたは何社ほどのハウスメーカーを比較・検討していますか?」
日本には数多くの住宅メーカーが存在するため、十分に事前の情報収集・比較検討をせずにハウスメーカー選びを進めてしまう人は少なくありません。
知名度のある一部のハウスメーカー以外にも、地場に根付いている「工務店」、デザインの面で強みをもつ「設計事務所」など住宅メーカーにも様々な種類があります。
幅広い選択肢について知った上で絞り込みをしているのであれば問題ないのですが、もし数社のハウスメーカーだけを調べて決断しようとしている人は少し危険です。
一見面倒に感じる情報収集・比較検討のステップにしっかりと時間をかけることで、よりあなたの条件にあった住宅メーカーと出会える可能性が高くなります。
とはいえ、日本には本当にたくさんの住宅メーカーが存在するため、1社ずつ比較検討していてはいくら時間があっても足りません。
そこで活用して欲しい便利なツールが、東証一部上場企業の株式会社LIFULLが運営する「カタログ一括請求サービス」です。
ローコスト住宅や二世帯住宅、輸入住宅などあなたの条件に合ったテーマを選んだり、予算から絞り込むことで、条件にあった会社が自動的にピックアップされます。
ゼロから情報を調べる手間をかけずとも、あなたの条件を満たした会社を見つけられるので、気になった会社があったら気軽に資料請求をしてみましょう。
これまでに一度も検討していなかったハウスメーカーの中に、より条件にマッチする会社が見つかるケースは本当に多いので。
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それではここから、ここから本文に入っていきましょう!
注文住宅にかかる費用の内訳をまずは理解しましょう(土地・建物別)
上手に注文住宅の値下げ交渉をするためには、まずは注文住宅の費用を理解しておきましょう。
値下げ交渉ができても、「何が安かったんだろう?」と疑問が残ってしまうようでは、結果として得することができたとは言えません。
家にかかる費用は、デザイン性や広さ、材質以外にも防水性や耐震性、省エネルギー性など様々な部分で価格が上下します。
コストダウンを希望するときは、どの部分を妥協するか家族で話し合うことが大切です。
まずは、家を建てるにはどのくらいの費用がかかるのかを知っておくことが大切です。
土地の購入費用
注文住宅では、土地の購入費用と建設費用がかかり、この2つの費用のうち、高いのは土地代です。
実は、この土地探しが一番難しく、今後の注文住宅を建設する上で重要なポイントを占めています。
土地代は広さや立地だけでなく、形状、地盤、日当たりなどの環境により価格が大きく左右します。
面積は大きいけれど、日当たりが悪い土地は価格が安く、面積は狭いけれど日当たりや交通の便がいい土地は、それなりに値が張ります。
多くの人が希望する「安くて立地や日当たりも良い、広い土地」というものは、見つけることがかなり難しいと言えます。
土地の費用を抑えるためには、「学区内であれば狭くても良い」「駅チカ物件であれば日当たりが悪くても仕方ない」というように、何を優先すべきか考えておくことが大切です。
家の建築費用
建築費用には、建物の材料費や建設費用だけでなく、地盤工事や外構、設備費用などが含まれます。
土地の形状により、希望の建物が建設できるかどうかが決まるため、先述した通りまずは土地探しを優先させることが大切です。
住宅を建てるには、工法という建築方法を選択していきます。
同じ木造でも、木造軸組工法や2×4工法、木質パネル工法など建築方法が異なり、またそれぞれ費用も変わるため、どんな工法で建設するかもしっかりチェックしましょう。
注文住宅では、見た目やデザイン性を重視したいと考える人が多いのですが、家や屋根の形状を選ぶときは、気候の変化や雨漏りに耐えられるかどうか機能面も重視しなければいけません。
コストダウンやデザイン性だけを見ずに、数十年後も問題なく住み続けることができるかどうかもしっかり考えてから、上手に値下げ交渉をしていきましょう。
注文住宅を建てる際にうまく値引き交渉する際の5つの鉄則・コツ
それでは、値下げ交渉のコツについて紹介していきます。
上記の費用の項目で解説してきたように、値引き交渉するときは、コストダウンしても安全性に支障がないもの、将来的に多額のメンテナンスが必要にならないものを選んでいくことが大切です。
そのうえで実際に値下げ交渉をしていくには、タイミングを見計らうこと、価格を確認しながら進めていく必要があります。
ただ「安くしてくれ」と希望しても、交渉に応じてもらえないかもしれません。
注文住宅を上手に値引き交渉するには、次の5つのコツがあります。
- 値下げするタイミングを見計らう
- 値下げ額ではなく値引き後の価格を確認
- 大手は高いが値引きしやすい
- 特典の設備は本当に使用するかどうか考えてみる
- 数社の見積もりをとる
それでは、具体的にどのように交渉すればいいのか、それぞれ詳しくみていきましょう。
1.値下げするタイミングを見計らう
値下げ交渉は、最終的な契約をする段階で行いましょう。
見学をする段階から「安くならないの?」と聞いても、先述したように交渉に応じてもらえない可能性があります。
そのためにはまず、契約を前向きに考えているという姿勢を見せることから始めましょう。
こちら側が真剣になることで、ハウスメーカーも真摯に対応してくれるようになります。
値下げのタイミングは契約をしてしまった後では値下げが難しくなってしまうため、購入の意思を相手に示すことが確定した段階で交渉を行いましょう。
値引き交渉は契約前にすることが鉄則です。
不動産契約は一度交わしてしまうと、簡単には内容変更ができません。
そのため、契約前の最終確認である重要事項説明までには、価格交渉を終えておくよう注意しましょう。
2.値下げ額ではなく値引き後の価格を確認
値下げ交渉をするときは、適正価格よりどのくらい下がったのかを忘れずに確認しましょう。
値下げ額ではなく、値下げ前と値引き後の価格の差を確認して、交渉が上手くいったのかどうか理解していくことが大切です。
元の価格がわからない、もしくは相場がわからなければ、本当に値下げされたかどうかもわからないまま契約が進んでしまいます。
また、値下げ交渉をした結果「500万円安くしました」と言われても、元の価格が適正価格よりも500万円高いのでは、結果として値下げされていないことになります。
ハウスメーカーの担当者に、何が値下げされているのか、そして適正価格よりも根が下がっているのかも併せて確認しておきましょう。
3.大手ハウスメーカーは高いが値引きしやすい
大手のハウスメーカーは価格が高く、地域の工務店は価格が安いというイメージをお持ちではないでしょうか。
そのイメージ通り、大手ハウスメーカーよりも地域の工務店の方が費用は安い傾向です。
しかし、値引き額の大きさはこの逆になります。
大手は値下げ交渉しやすく、地域の工務店は値下げしにくいと感じる理由は2つあります。
まず、1つ目は大手ハウスメーカーには材料や設備の品ぞろえが多いため、グレードダウンすることも可能です。
そして2つ目は担当者の営業ノルマがあることから、契約にこぎつけるために値下げ交渉に応じてくれるというケースもあります。
このように、大手ハウスメーカーの初期設定費用は高いけれど、値引きしやすいという特徴があります。
この点を踏まえてハウスメーカーを選ぶのもひとつの手です。
4.特典やオプション設備は本当に使用するかどうか考えてみる
「値下げする代わりに500万円相当のソーラーパネルをつけます」というような、値下げの代わりに設備を導入するという申し出を受けることがあります。
しかし、この設備が本当にお得かどうか、立ち止まって考えてみましょう。
例えば、このソーラーパネルの設置に関しては「電気は売れるので結果としてお得です」というような甘言もありますが、売電するには蓄電池などの専用の設備を整える必要があります。
このように、値下げの代わりに設備を追加してもらえる場合は、その設備が生活に必要なのか、また使用するためには何が必要なのかを確認しておきましょう。
5.数社から見積もりをとって相場を把握する
注文住宅の適正価格を知るために、複数のハウスメーカーや工務店へ見積もりをとってもらいましょう。
注文住宅には決まった価格がないため、相場を知るためには実際に見積もりをとってもらう必要があります。
見積もりは多すぎるとかえって混乱してしまうため、2~3社程度がおすすめです。
また、同じ間取り、同じ仕様で見積もりを依頼しなければ正しい比較ができませんので注意しましょう。
また、値下げ交渉を上手に進める意味でも、複数の会社へ見積もりを依頼していることを伝えてみると効果的です。
契約をとるために他社よりも安くしようと値下げ交渉に応じてくれやすくなります。
このように、値下げ交渉にはいくつかコツがあります。
うまく値下げするためには、本気度を示し、相場を知るために事前に複数のハウスメーカーへ見積もりをとっていきましょう。
値引き交渉しすぎるとかえってリスクになるケースもあります
ここまで、値下げ交渉のコツを紹介してきました。
初期の提示額よりも価格が下がれば、新生活を楽にスタートすることができでます。
しかし、過度な値引き交渉をすると後々メンテナンス作業が必要になる場合があります。
今後の生活のことを考え、安全上省いてはいけない工事は何か、また値引き交渉しすぎるとかえって失敗してしまう場所はどこかを知っておくことが大切です。
それでは、値引き交渉する際に気をつけておくべき事例についてみていきましょう。
安い土地は地盤調査や改良費がかかることも
注文住宅では建物よりも土地代の方が高いとご説明しました。
しかし、コストダウンを意識するあまり、安すぎる土地を選ぶのは注意が必要です。
特に値下がりしている土地は、地盤が弱く液状化の危険性がある可能性もあります。
また、騒音がある、日当たりが悪いというような、図面をみただけではわからないこともたくさんあります。
もし軟弱な地盤だと判明した場合には、地盤改良工事を行わなければいけません。
地盤の状態により価格は異なりますが、改良工事を行わないと将来的に家が傾き、建て直す恐れもでてきます。
このように、安い土地は結果として費用が高くなってしまう可能性があります。
安心して長く住み続けるために、安さだけを重視せずに慎重に土地を選んでいきましょう。
アフターサポートが有償のところもある
家は建てるまでがゴールではありません。
住んだあとのことも視野に入れておく必要があります。
家も消耗品であり、ある程度年数が経過すれば、ひび割れやネジの緩みなど、様々な劣化が見つかります。
このような場合に、ハウスメーカーはどのように対応してくれるのか、自己修繕できるのかどうかを確認しておきましょう。
新築物件の場合、ハウスメーカーは主要な部分の損傷を保証してくれる住宅瑕疵担保履行措置という責任を負ってくれるため無償修繕が可能です。
しかし、小さな修繕に関しては有償修繕と設定している会社もあります。
さらにハウスメーカーによっては、独自の規格の部品を使用しているところもあり、ネジ1本の緩みでも有償の修理となってしまうかもしれません。
修繕の度に費用がかかるのか、ささいな修繕にはどう対応してくれるのか確認しておくことが大切です。
外構を後回しにするとかえって高くなることも
「外構はDIYすればいい」「とにかく住めればいいから外構は要らない」と、ついつい後回しになりがちな外構工事ですが、入居後に外構工事を行うとかえって費用が高くなることがあります。
家を建設する時に一緒に外構の工事をやっておけば、新たに重機や材料を発注する必要がありません。
また、入居後は引越しや新生活の準備などで何かと忙しくなりがちです。
そのため「外構工事を後回しにしていたら、1年が過ぎていた…」というケースも少なくありません。
外構はお客さんが最初に目にする場所でもあります。
費用だけでなく時間をコストカットするためにも、やるべきときに依頼しておきましょう。
値引き交渉以外に注文住宅での金額を下げる方法に「キャンペーン」の時期を狙うのも一つ
注文住宅で値下げ交渉をすることは、リスクやデメリットがあることもわかっていただけたかと思います。
「下手に値下げ交渉をするのがリスクなら、安全に金額を下げる方法はないものか・・・」
と感じる人も多いはず。
そこでおすすめなのが、「ハウスメーカーがキャンペーンを実施しているタイミングで住宅を購入する」ということ。
ハウスメーカー各社によって、キャンペーンの内容や時期はさまざまですが、
- 年始(正月)
- お盆休み
- GW
などの時期を狙って、キャンペーンが実施されやすい傾向にあります。
キャンペーンの内容によっては、直接的に価格を下げるケースもあれば、無料でオプションをつけるなど間接的に金銭的メリットを受けられるケースもあります。
キャンペーンであれば、値段が下がっていることがマイナスに働くことは基本的にないので、無理に値下げ交渉をするくらいなら、キャンペーン時期を狙って住宅を購入することがおすすめです。
マイホーム全体の費用に一番影響するのは、そもそものハウスメーカー選びです
ここまで、注文住宅を建てる際の値段交渉の方法について紹介をしてきました。
しかし、全体の出費を抑える意味で最も重要なのは、値段交渉ではなく「ハウスメーカー選び」です。
ハウスメーカーによって、坪単価は倍以上差が出ることがあるため、同じような間取りでも数千万円単位で違いが出ることもあります。
(もちろんその分設備のグレードが良かったり、間取りの柔軟性が高かったり、デザイン性に優れているなどのメリットがある場合もありますが)
ハウスメーカー選びで失敗してしまう人の特徴に、「CMや広告などで目にしたことがあるハウスメーカーだけを選択肢に入れている」ことが挙げられます。
いわゆる大手のハウスメーカーは、一般的に坪単価が高めに設定されているため、「大手」の偏見ありきでは総費用が高くなる傾向があるので注意しましょう。
住宅メーカーの中には、地域に根付いている工務店なども存在し、広告費の削減や中間マージンがない分、安く家を建てられる可能性が高いです。
現時点で大手のハウスメーカーのみを視野にいれて考えている人は、地場の工務店などにも目を向けることで、より好条件の住宅メーカーとの出会いがあるかもしれませんよ。
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住宅メーカーを選ぼうとした時に、0から情報を集めるのは骨が折れるものです。
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自分の予算や、「ローコスト住宅」などのコンセプトから絞り込みをかけて、建築予定のエリアを選ぶだけで、条件にマッチしたハウスメーカーがピックアップされます。
最初から予算内で建てられるハウスメーカー・商品が表示されるので、下手な値下げ交渉よりも価格にインパクトがあります。
これからハウスメーカー選びを検討している人は、ぜひ活用してみてください。
まとめ
注文住宅で値下げ交渉をするときに押さえておくべきことは、「タイミングを見計らう」「値引き後の価格を確認」「大手が高いとは限らない」「特典の設備は必要なのか考える」「2~3社の見積もりをとる」という5点です。
値下げ交渉するときには、契約に向けて本気であることを理解してもらうことが大前提となるため、はじめから値下げありきで昇降するのではなく、契約する直前に交渉するよう心がけましょう。
また、コストカットを意識しすぎて、削減してはいけない重要な部分まで値下げ交渉しないように注意しましょう。
交渉も大切ですが、安全な家に安心して住み続けるためには、かけるところには費用をかけていくことも大切です。
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