家を建てる時の土地探し・土地選びの3つのポイントをプロが伝授!

家を建てることを計画したとき、「どこに建てるか」の土地選びは最も重要です。

場所が決まらないと、次に決めるべき「家」の具体的な計画が立てられませんし、資金計画にも影響します。

両親の持っている土地に建てる、実家を建て替える等の場合は、土地を探す必要はなく土地購入費用がかかりませんので、家の建築費用に使えるというメリットはあります。

しかし土地購入から始める場合は、本当に「ゼロからのスタート」で予算や生活等の制約はあるものの「自由に場所を選べる」という大きなメリットがあり、また価値ある資産を手に入れるチャンスでもあります。

今回は、家を建てる時の土地探し・土地選びのポイントをプロ目線で紹介していくので、ぜひ参考にしてください。

また、これからハウスメーカー選びを始めようとしている人に、1点だけ先にお伝えしておきたいことがあります。

それは、ハウスメーカーを選ぶ際には、事前の情報収集がもっとも重要であるということ。

CMでよく見かけるハウスメーカーや、たまたま住宅展示場で見て気に入ったハウスメーカーがあった際に、しっかりと比較しないまま依頼をしてしまう人がいますが、絶対にやめましょう。

最初から偏見をもって選んだハウスメーカーや、しっかりと比較していない段階で良いと感じたハウスメーカーを勢いで選んだ人の大半は、後悔することになってしまいます。

住宅の購入は人生で一番高額な買い物ですから、焦らずしっかりと時間をかけて、依頼するハウスメーカー選びをしましょう。

とはいえ、日本には本当にたくさんの住宅メーカーがありますから、すべてを1つずつ検討することは不可能です。

そこで活用して欲しい便利なツールが、東証一部上場企業の株式会社LIFULLが運営する「カタログ一括請求サービス」です。

ローコスト住宅や二世帯住宅、輸入住宅など自分達の条件にあったテーマや、予算、地域を選ぶことで、条件にあったハウスメーカーが自動的にピックアップされます。

ピックアップされた会社の中から、資料請求をしたい会社にチェックを入れることで、複数社からまとめてカタログを取り寄せられるのです。

条件にあったハウスメーカーを探す手間も、1社ごとにいちいちカタログ請求をする手間も省けるので、ぜひ有効活用してみて下さい。

無料で利用できますし、カタログを請求したからといって、無理な営業電話などが来ることもないので、安心してくださいね。

LIFULL HOME`Sのカタログ請求サービスを見てみる⇒

それではここから、家を建てる際の土地探しについて解説をしていきましょう!

まず「予算」と建てたい「家」のイメージ、「どこに住みたいか」を決めましょう。

土地を探す前に、まず土地購入と家の建築費用を合わせた金額での予算を決めましょう。

2018年のフラット35利用者調査では、土地購入が必要な注文建築は、全国平均価格で土地購入費用が1,335万円、建築費用の平均価額が2,777万円の合計4,112万円、毎月の返済額は113,300円です。

【参考】2018年フラット35利用者調査

「土地1:建物2」の割合で予算を振り分けるのが平均だといえますが、平均にこだわる必要はありません。

土地にお金をかけたければ、土地2:建物1でもかまいませんし、土地と建物均等でもいいのです。

自分たち家族の建築計画に合うように振り分けましょう。

予算の決め方は、「年収の5倍」といったおおまかなものではなく、「返済比率」を基準に出しましょう。

返済比率は「返済負担率」ともいい、マイホーム建築で資金計画を立てるうえでの重要な要素で、計算式は次のとおりです。

1年間に支払う住宅ローン返済額÷年収×100=返済比率(返済負担率)

年収は、所得税や社会保険料等を差し引く前の、いわゆる「税込み年収」です。

年間のローン返済額には、住宅ローンの返済額だけでなく、クレジットカードの分割払いや、携帯電話の端末の分割払い等も含みます。

一般的には25%までが適正な返済比率だといわれていますので、25%に収まるように資金計画を立てましょう。

現在だけでなく、子供が増える、進学する等将来の変化も考慮して余裕のある計画を立てることをお勧めします。

予算を立てるのと同時に、建てたい家のイメージを家族全員で考えましょう。

きちんと設計図まで書く必要はありません。

キッチンの広さ、部屋数等、階数等おおまかでよいのです。

イメージが決まれば、家を建てるために必要な土地の面積がわかります。

予算や建てたい家のイメージが決まれば、予算をどのように土地購入費用と家の建築に振り分ければいいかもわかってきます。

土地の価格は、一般的には人気のエリアや都心部は価格が高くて面積が小さい傾向で、郊外の土地や地方だと面積が大きくても価格が安いと、地域によって大きな差があります。

「通勤に便利な〇〇市〇〇区に住みたい」「〇〇町は学区が良くて子供の教育によさそう」等、家族それぞれの希望や予算に合わせて、土地を選んでいきましょう。

もちろん住みたい地域を先に選んでから予算、家のイメージを決めてもかまいません。

先に土地を購入してから、土地の面積等に合った家の建築計画を立ててもいいのです。

自分と家族に合った「土地」「建てたい家」「予算」を決めましょう。

土地選びは妥協しないことをお勧めします!~価値ある資産を手に入れるために

改めて言うまでもありませんが、土地は「不動産」の名のとおり、「動かない(動かせない)資産」です。

一度購入して家を建てると、基本的にはその地から離れることはできません。

将来売却や資産運用を考えても、人気エリアならすぐに買い手がつきますが、人気の無い土地はなかなか売れず、また賃貸マンションを建てても入居者がなかなか入らずに固定資産税や経費ばかりかかる「不動産」ならぬ「負動産」と称されることもあります。

少子高齢化、人口減少が進む日本では、バブル期にもてはやされたリゾート地のマンションや、都心への通勤に2時間かかる地域の一戸建て等は、今や「1円」で投げ売りされる時代です。

建物の価値は「建築直後が一番高い」のです。

賃貸物件が新築時が一番家賃が高く、年が経つごとに家賃が下がっていくのに表れるように、建物は、どれだけお金をかけて立派な建物を建てても、年数が経つにつれ価値が下がります。

日々日光、風雨にさらされて屋根や外壁は劣化し、日常生活を営むのですから、壁紙が汚れたり床に傷がついたりするのも当然です。

定期的なメンテナンスをきちんと施していても、価値が下がるのは避けることはできません。

数億円もする都心部のタワーマンションであっても、下がり幅は小さいものの、部屋自体の価値は年々下がります。

価値が下がらない、下がりにくい土地を探そう

建物に比べて、価値が変わりにくいのは土地です。

もちろん土地も永久に価値が下がらない土地は、大都市のごく一部を除いてありません。

建物と違って土地の価値が左右される原因になるのは、経年ではなく「景気」や「人気」です。

景気や人気は目に見えず、またふとした理由で人気が上がったり下がったりするつかみどころのないものです。

人気があった地域でも、災害等で人口が減って地域が寂れれば、地価は下がります。

逆に今まで廃れていた地域でも、自治体の再開発の手が入った、若者が集まってくる人気の店が増えた等で「人気エリア」になれば、地価は上がります。

価値ある土地は、立派な資産です。

将来、住み替えや資産運用を考えたときにも、計画がスムーズに進みやすくなります。

通勤や通学、予算の兼ね合い等の制約はありますが、できる限り土地選びは妥協しないことをお勧めします。

では「景気や人気に左右されにくい、価値が安定した土地」とはどういう土地でしょうか。

一般的には、「住みやすい」「災害リスクが少ない」土地が「景気や人気に左右されにくい、価値が安定した土地」だといえるでしょう。

土地を選ぶときの3つのポイント

土地を選ぶときのポイントは、次の3つです。

①「住みやすい街」を選ぶ

②ハザードマップをチェックする

③希望の地域の、「土地相場価格=実勢価格」を知ろう

①「住みやすい街」を選ぶ

住みやすい街は、安定して人気が高く「価値が下がりにくい土地」ともいえます。

「住みやすい街、暮らしやすい街」は景気に左右されにくいので、地価が安定していて、景気や人気に左右されにくいといえます。

一般的には、病院、スーパー、ドラッグストア等生活に必要な施設が近くにある地域が住みやすいといえます。

また駅から近い、バスの便が多いといった交通アクセスの良さは大きなポイントです。

一言で「住みやすい街」といっても「住みやすさ」は人によって違いますが、

一般的に「住みやすい街」というと、次の4つのポイントが挙がります。

①地価

②子育て

③防災

④実際に住んでいる人の声

①地価

前述のように、安定した地価地域の土地は、価値が下がりにくく資産として十分価値があります。

地価がどのくらいかを知るには、「土地代データ」というサイトが便利です。

日本全国の地価だけでなく、平均ではありますが取引価格も掲載されていますので、後述の相場価格=実勢価格を調べる際にも活用できます。

②子育て

子育て視点でのチェックは、保育園や幼稚園は近くにあるか、募集時期、空き状況、子供の遊び場としての公園の場所や、安全に遊ばせられそうかといった保育環境や、小学校、中学校の学区、学校までの距離、教育水準等です。

教育費や医療費の補助だけでなく、教育に力を入れているかは重要視すべき点です。

評判の良い小学校や中学校がある地域は、教育熱心で意識が高い家族が集まり、地域の秩序も保たれて住みやすいといえます。

行政情報や口コミを知りたいときは「生活ガイド.com」というサイトが便利です。

子育てだけでなく、800以上の自治体について生活関連の情報を見やすくまとめてくれています。

各自治体のサイトにもリンクしていて、「結婚・育児」「教育」「医療・福祉」といった項目のデータが見られます。

③の防災については、ハザードマップの項でご説明します。

④の「実際に住んでいる住民の声」は、goo住宅・不動産というサイトがお勧めです。

既に住んでいる方々のポジティブ、ネガティブ両方の意見が見られるのが大きなポイントです。

都市開発計画や将来性は気にするべき?

都市開発計画は、各自治体のホームページで公開されていますが専門知識がないと見ただけではわかりません。

また将来性といっても、将来地域がどんな発展を遂げるかは誰にもわかりません。

現時点で計画されていた都市開発が見直しになる、中止になることはよくあります。

将来のことを考えたり、将来性を意識したりすることも大切ですが、将来がどうなるかは誰にもわかりませんし、現在のデータや計画が将来を確実に保証するものではありませんので、さほど気にする必要はないでしょう。

家にこだわりがあるなら

場所にあまりこだわらず、「とにかく自分の理想の家を建てたい」「広い庭付きの一戸建てでのびのび子育てがしたい」という人には、都心部ではなく郊外や地方の方が、やはり広い土地が安く手に入りやすいといえます。

但し郊外の土地は「市街化調整区域」といって、田や畑といった農地を確保するために、一般家屋の建設を制限されている地域があります。

都市部の住宅が立ち並ぶ地域ならまず心配はありませんが、郊外の田や畑が多い地域に家を建てたいと思うなら、注意が必要です。

建築制限がない土地かをよく確認してから、購入を検討しましょう。

②ハザードマップをチェックする

災害リスクの少ない土地も、住みやすく価値が安定した土地だといえます。

地震のリスクは、1995年の阪神大震災に始まり、2011年の東日本大震災でかなり広く周知されてきましたが、地球温暖化の影響のせいか、ここ数年日本では大雨や台風による「水害」が増えています。

元々川の近くや水はけの悪い低地や湿地は、昔からあまり人が住むには適しない土地とされてきましたが、都市部の人口増加に伴い、開発され「リバーサイド」等お洒落なイメージで人気の地域となっていました。

しかしひとたび大雨が降ると、川の氾濫や堤防の決壊等のリスクがあります。

また現在では住宅地であっても、ほんの30~40年前は田んぼだったのを宅地に開発した地域も、日本には数多くあります。

元々水分を多く含んでいた土地は、埋め立てられて宅地になっても災害に弱いものです。

地域にどんな災害リスクがあるのかは、以下のサイトで調べることができます。

国土交通省ハザードマップポータルサイト

国土交通省が運営しているサイトで、各市町村が作成したハザードマップにもリンクできる、便利なサイトです。

近年の自然災害はハザードマップのとおりに起きている、といっても過言ではありませんので、自分が住もうとしている地域、買おうとしている土地にどんな災害リスクがあるのかを知っておくことは必須です。

地域のリスク情報だけでなく、土地の特徴、成り立ち等も調べられます。

山や川等の位置を確認してリスクを回避できるのもメリットですが、あまり

注目されませんが、「土地の成り立ち=地歴」が調べられるのが、大きなメリットです。

何故「土地の成り立ち=地歴」が大切か?

前述のように日本の都市部には、人口が集中するようになった高度成長期の1960年代~70年代にかけては、多くの田んぼや畑が造成され、農業用のため池を埋め立てて宅地にした地域がたくさんあります。

元々が田畑やため池だった土壌は、宅地になって数十年経っても、地震が起きれば液状化現象が起こって、道路が陥没したり家が傾いたりする被害が発生する可能性があります。

あらかじめ土地の成り立ちを知っておけば、リスクが予想できますし、購入する土地を選ぶ時に役立ちます。

事前にリスクを知っておく大切さ

ハザードマップで、自分の家が建つ地域にどんな災害リスクがあるかを知ることは、家を建てれば必ず加入する「火災保険」を選ぶ際にも役立ちます。

火災保険には、基本の火災だけでなく水害特約等、様々な特約を追加することができます。

生命保険や医療保険と同様に、加入していると安心だからとあれもこれもと特約を追加していくと、当然保険料も高くなります。

また保険料を安く抑えるために、災害リスクに備えて本来追加すべき特約を外してしまうこともあるでしょう。

自分の住んでいる地域のリスクに合った特約を追加するためにも、ハザードマップで災害リスクを確認することは大切です。

マイホームを手に入れるということは、長期にわたって住宅ローンを支払っていくことでもあります。

ローンの支払途中に、不可抗力の自然災害で家を失ってもローンの支払い義務はなくなりません。

またローン返済中に、自然災害で大規模なダメージを受けた場合、ローンの支払に加えて修繕費用も発生します。

修繕費用の多くは保険で賄うことになりますので、きちんとリスクに合った火災保険、地震保険に入っておくことは大切です。

必要なリスクに応じた保険内容にしておかないと、保険料の無駄になるだけでなく、いざ災害が発生したときに予想外の負担が発生して、生活が破たんする可能性があります。

実際に候補地域を歩いてみよう

今やインターネット上には様々な情報があふれていて、実際に現地に足を運ばなくても、スマホやパソコンで簡単に多くの情報が手に入れられます。

便利ですが、ネット上の情報が全て正しいとは限りません。

候補の地域があるなら、実際に現地に行ってみましょう。

雰囲気が直接味わえますし、街並み、店の並び、病院や学校の位置等実際に住んでみることをイメージしやすくなり、いろいろな有益な情報が得られる最適な方法です。

また昼間だけでなく、夜も歩いてみることをお勧めします。

街の雰囲気は、昼と夜、平日と休日でも違います。

昼間は閑静と思えた街並みも、夕方以降に開く飲食店等が多いなら夜になると一転にぎやかになる場合もあります。

昼間には「緑が多くて良いな」と思えた広い公園も、夜に見ると人気がなくて怖いと思うもので、周辺に住宅がないとなおさら物騒に感じます。

地図やストリートビューでは小さく見えていた側溝や街中の小さな川が、実際に見たら意外に大きかった、ということもあります。

実際に住み始めないとわからないことも多々ありますが、できる限り事前に街の情報や雰囲気は知っておくことは大切です。

地域を実際に歩くメリット

実際に歩くのには、街並みや雰囲気だけでなく不動産会社を知ることができるというもう一つのメリットがあります。

後述しますが、不動産会社は土地を探すうえで欠かせない存在です。

実際に街を歩いてみると、駅前にどんな不動産会社があるか、また不動産会社の店頭に貼られている売り物件情報で、価格を調べることもできます。

駅前には不動産会社が多く集まっています。

不動産会社の店頭看板に表示されている売り物件の価格を見るのも、後述の実勢価格(相場価格)を知るための勉強になりますし、売買メインか賃貸メインかといった会社の営業形態の判断もできます。

ホームページでは感じ良さそうに見えても、実際に店舗やスタッフの働いている姿を見ると「なんだか違う」ということはあります。

また街を歩いていると、「入居者募集」「売り土地」「売り物件」等、不動産会社の宣伝の看板やのぼりには不動産会社の名前が必ず掲載されているので、「〇〇不動産の名前をよく見るな」と思えば、地域の不動産に強い会社なんだろうな、と不動産会社選びの際にも参考にできます。

③希望の地域の「土地相場価格=実勢価格」を知ろう

理想の土地に家を建てるために必要な資金は潤沢にある、という人は多くありません。

多くの人は、収入から予算を立てて予算の範囲内で土地を購入し、家を建てることになります。

一生の買い物ですし、基本的には妥協すべきではありませんが、無理な予算で住宅ローンを組んで土地を購入して家を建てても、支払が滞ればせっかく建てた家を手放すはめになってしまいます。

適正な資金計画を立てるためにも、希望の地域の土地の価格がまずいくらかの目安を知ることが大切です。

希望する地域の土地価格が予算オーバーしているなら、ひと駅離れた地域を探す、家の建築にかける費用を減らして土地購入費用に回す等の計画を変更することを考えなくてはなりません。

不動産に限らず、物の売買では「相場」を知っておくことが大切ですが、不動産相場価格を知るのは、「お買い得」の土地を探すためではありません。

地域選びの目安、予算との兼ね合いのなかで納得できる土地を選ぶためです。

土地は高額なので、相場を知らないと「つかまされる」こともあります。

自分たちの生活や、価格に見合った土地を選ぶためにも最低限基本的な知識を持っておくことが重要です。

不動産の価格設定には明確な規定がない~「一物四価」な日本の不動産

土地や建物には様々な価格、算定方法があります。

日本の土地の価格は、「一物四価」といって1つの土地に4つもの価格があると称されます。

「四価」は、次の4つの価格を指します。

①公示地価

②固定資産税評価額

③路線価

④実勢価格

①の公示地価は国土交通省、②の固定資産税評価額は市町村、③路線価は国税庁、と公的機関が発表する価格で①②③は「税金を算出するため」の価格です。

④の実勢価格は、公的機関が発表するのではなく「実際に不動産市場で取引されている価格=不動産相場価格」で、土地取引の際にも最も重視される価格です。

①②③も前提知識として持っておく必要はありますが、不動産を売る時も買う時も、最も重要なのは、不動産取引市場での価格設定の指針となる「相場価格」=④の「実勢価格」です。

実勢価格を知らないと、損をすることがあります。

不動産取引で重要なのは「実勢価格」と「固定資産税評価額」

公示地価や路線価、固定資産税評価額は、国土交通省や市町村等の公的機関が調査、算定、発表する価格で、「税金」を算出するための価格です。

実際の取引市場では、売り出し価格を決めるための参考にすることはあっても公示地価や路線価を主な根拠にして、土地の値段が決められるのではありません

「不動産売買の場では、実勢価格で取引が行われていて、路線価や公示地価は参考にされる程度だ」ということをよく念頭に置いておくことが、購入の際の不動産会社や売主サイドとの交渉で重要だといえます。

但し固定資産税評価額は、土地を購入すると毎年納めることになる固定資産税額を知ることができるほか、所有権移転登記の際の登録免許税算出の際に必要になります。

「固定資産税評価額×1.5%」が登録免許税の額です。

諸費用には登記の登録免許税も含める必要がありますので、諸費用算出の際に役立ちます。

実勢価格は、物件の正確な販売価格ではありませんが、実質的な物件価格として参考にできますので、仲介手数料の目安を知る際にも役立ちます。

購入が成立した場合は、不動産会社に仲介手数料として「物件価格の3%+6万円+消費税」の金額を支払います。

物件価格は千万円単位なので、3%といえどもあなどれません。

実勢価格とは?

「実勢価格」は、一言で言うと「不動産取引の市場で実際に取引されている価格」で、不動産会社が過去の取引事例や景気や市場の動向から算出した「相場価格」ともいえるものです。

後述しますが実勢価格は、路線価や公示地価、そして固定資産評価額よりも高額なのが一般的です。

売買の場合、市場で取引されている価格=成約価格が実勢価格となり、実勢価格に基づいて物件の査定額が決まり、売りだし価格が決定されます。

物件を売り出した後は、売り出し価格で成約する場合もありますし、値下げして成約する場合、「相場より高い金額でもいいからどうしても買いたい」という買主の意向で売り出し価格より高い価格で成約する場合等、売主と買主の合意で成約価格が決まります。

実際に取引された価格=実勢価格が、不動産を売り出す時の「査定」の根拠になり、売り出し価格を決めて売り出し、売買契約が成立した成約価格が次の実勢価格になっていくという繰り返しで、取引市場は成立しています。

但し実勢価格に基づいた査定は、算出の根拠となる過去の取引事例の数が多ければ、より取引市場の実情に近い価格になるのですが、少なければ実情とかけ離れてしまう可能性があります。

不動産は、土地も家も二つと同じものがありません。

同じ道路に面して隣り合っている土地でも面積や間口、方角で価格が違います。

土地の広さや間口、形状、前の道路の幅、道路に面している方角、周辺の家の建ち具合やスーパーや病院、学区等生活環境も実勢価格に影響します。

高値で取引されることが一般的になっている人気地域の同じ街区でも、北側と南側といった方角で価格が違います。

信号を渡るか渡らないかといった些細な事情や、数十mしか離れていなくても市や区、極端な例で言えば町名が変わるだけでも価格が変わってきます。

実勢価格は、常に変動する

実勢価格は過去の取引事例を基にしていますので、現在購入を考えたときに、過去の取引と同じ価格での購入を保証するものではありません。

近年テレビやネットで「子育てに手厚い街」と紹介されて、人口が増え人気が急上昇した地域なら、過去の実勢価格より現在の方が価格は高くなります。

公示地価や相続税路線価は発表されてから1年間、固定資産税路線価は3年間、自然災害が起こっても変動することはなく、また景気にも影響されません。

しかし実勢価格は、市場で実際に取引されている価格ですので、株価のように一日の内に価格が大きく乱高下することはありませんが、常に景気や災害等の影響を受けて価格が変動します。

人の移動が多くなる年度末や企業の中間決算期が集中する9月は不動産取引が活発になるので価格が上がり、年度末に取引数が集中した反動で年度の初めは価格が下がる等、1年の間を通しても価格が安定していることはないといえます。

実勢価格は、売買のセオリーである「需要と供給」も左右されます。

需要が多いのに供給が少ない地域の不動産は価格は上がり、人気のない地域や供給過多な地域では、価格は下がります。

近年、日本は都心回帰傾向で都市部に人口が集中していて、都心部では取引価格は高くなり、郊外や地方都市は価格が下がる傾向が続いています。

しかし都心部でも駅から遠い等不便な地域は人気が無くて価格が下がり、子育て世帯に手厚い制度がある地方都市では人口が増え、人口増に伴って物件価格も上がっています。

人気地域の物件でも、一般のビジネスパーソンが購入をためらうほど値段が高騰した場合は、交渉で価格が下がることもあります。

あまり需要が無い地域の土地でも、買主がどうしても欲しいので高値でも構わないというなら相場より高い金額で売却されることになります。

実勢価格は、様々な要素に影響を受けて変動する価格でもあります。

公示地価や路線価は、実際の不動産取引では使用されない

公示地価や路線価は国が発表する価格ですので信頼性が高いのですが、述べてきたように「税金」を算出するために設定された価格です。

不動産に関する知識として持っておく必要はありますが、実際の売買の場では、路線価が参考にされることはあっても、公示地価や路線価を基準に売買価格が算出されることはありません。

【参考】路線価から実勢価格を割り出す場合

路線価と実勢価格は算定の根本が違いますので、路線価から実勢価格を割り出すのは難しいのですが、「路線価÷80%×110%」で計算する方法もおおよその実勢価格を知る1つの目安になります。

路線価とは?

路線価とは、日本全国の路線(道路)に面する標準的な宅地の1㎡当たりの価額(千円単位で表示しています)のことで、路線価が定められている地域の土地を評価する場合に用います。

相続税や贈与税を算定する際に使用されます。

路線価には、相続税や贈与税を算出するための「相続税路線価」と「固定資産税評価額」を算出するための固定資産税路線価の2種類があります。

一般的に路線価と言うと相続税路線価を指します。

後述の公示地価は算出する地点(土地)の数が少ないのがデメリットなのですが、路線価の算定地の数は公示地価の際の地点より多く、道路(路線)ごとに価格をつけるので、より広範囲の土地の価格がわかります。

【参考】路線価の調べ方

路線価は、相続税や贈与税を算出する際には必要なので、将来相続のときや贈与を考えた時のことを知りたいなら、参考にできます。

路線価は、以下の2つのサイトの他、各地の税務署でも調べられます。

国税庁:路線価図・評価倍率表

全国地価マップ(一般財団法人資産評価システム研究センター)

路線価は「公示地価の〇割」と表示されますので、路線価を知るためには、「公示地価」を知っておく必要があります。

公示地価とは

毎年ニュースで話題になる「今年の地価」で、国土交通省が公表しています。

ホームページで、公示地価を公開している市町村もあります。

土地取引の適正価格での土地取引の指標として、個別の地点の1月1日時点での「更地」としての正常な価格を、単価(円/㎡)で表示され、1年に1回更新されます。

公示地価の対象は、都市計画区域その他国土交通省令で定められた区域です。

日本全国の地域を網羅しているのではありませんので、公示地価が定められない地域もあります。

但し公示地価も路線価と同じく、不動産取引市場で積極的に利用はされません。

公示地価は、土地総合情報システム土地代データでも調べられます。

【重要】実勢価格は、公示地価や路線価より高くなるのが一般的

公示地価を基に路線価が算出されることになり、公示地価を「100」として、相続税路線価は80、固定資産税路線価は70とするのが一般的です。

路線価は1年に1回しか公示されないので、地価の変動が税金に与える影響を抑えるため、8割に抑えられています。

実勢価格は公示地価に対して110として算出するのが一般的ですが、市場の需要と供給のバランスや景気の動向によって120~140になる場合もあります。

固定資産税評価額は、毎年4月1日に新年度の価格が各自治体により公表されますが、固定資産税路線価も、市町村の新年度価格公表より前又は同時に各市町村が公開します。

固定資産税路線価は3年に1回「評価替え」といって価格が見直されます。

評価替えは、固定資産税路線価が3年に1回更新されることに伴って行われます。

相続税路線価より見直し迄の期間が3年と更に長期なので、3年の間の景気の変動による地価変動に対応して不公平感を抑えるために、7割程度に抑えています。

固定資産税路線価の3年間という更新までの期間が、固定資産税額が実勢価格や公示地価と離れる原因にもなっています。

実勢価格が、路線価よりも安くなることもある

前述のように実勢価格は、路線価や固定資産税評価額より高い価格であることが一般的ですが、物件の状況等によっては、路線価や固定資産税評価額よりも低い金額になることもあります。

例えば古い連棟(いわゆる「長屋」)の一戸建てや、幅4mの道路への間口が現在の建築基準法で定められている2mに満たずに再建築が不可能な土地、建蔽率等が現在の基準に合っていない、いわゆる違法建築の家等は資産価値が低いので、路線価や固定資産税評価額を下回る金額で取引されることが多いです。

間口2mは必ず確認を!

日本の家は、建築基準法で幅4mの道路への間口が2mに満たない土地は、どれだけ面積が広くても家が建てられません。

1㎝足りないだけでも建てられないのですが、目で見ただけではわかりません。

せっかく購入した土地の間口がほんの僅か足りずに家が建てられない、という泣くに泣けないことが実際にあります。

また土地は、面積いっぱいに建物が建てられません。

建築基準法や都市計画法によって、建築可能な家の大きさ(建蔽率)や床面積

(容積率)が決まっています。

土地の間口や、希望する家が建築可能な土地かは、購入前に必ず確認しましょう。

【参考】建蔽率と容積率とは?

建蔽(けんぺい)率とは、敷地面積に対する建築面積の割合です。

例えば建蔽率が60%と指定された地域にある100㎡の土地には、建築面積が60㎡までの建物が建築できます。

容積率とは、敷地面積に対する延床面積の割合です。

例えば容積率100%と指定された100㎡の敷地には、2階建なら、1階60㎡、2階40㎡、合計100㎡の建物が建築可能となります。

建蔽率、容積率ともに建築基準法や都市計画法、自治体の条例等で定め

られており、定められた基準を超えた建物は「違法建築物」として、住

宅ローン審査に通らなかったり、将来売却を考えた際にも売れにくくな

ったりと弊害が生じます。

自分で調べるのは限界があるので、必ず不動産会社や建築士等専門家に確認しましょう。

実勢価格の調べ方

実勢価格は、路線価や公示地価のように公的機関が明確に公示するものではないので、不動産会社以外の人には調べづらいものでした。

しかし現在は、登録した不動産会社しか閲覧できないレインズ(後述します)程の豊富な詳細情報は無理でも、パソコンやスマホから簡単に誰でもアクセスできるサイトで、多くの情報を得ることが可能です

実勢価格を調べる=土地探しにもなります。

実勢価格を調べるには、実際の取引事例からの情報が掲載されている、次の2つのサイトが、信頼性が高くてお勧めです。

土地総合情報システム

レインズ・マーケット・インフォメーション

①土地情報総合システム

土地総合情報システムは国土交通省が公表しているサイトで、全国の不動産の過去実際に行われた取引された金額、取引の内容が調べられます。

取引時期は四半期ごとと細かく分けられ、サイト上で閲覧する場合は2014年分から、ダウンロードでは2005年の第3四半期(2005年7月~)からの取引情報が得られます。

住所、路線や駅からも物件を検索可能で、実際の取引価格に加えて所在地、地域(商業地、住宅地等)、最寄駅からの距離、坪単価、土地の形状、建物の種類、前面道路の幅員、方角、建蔽率、容積率等と詳細な情報が閲覧できます。

但し土地総合情報システムは、不動産取引当事者へのアンケートで得られた結果に基づいた情報を掲載しているので、日本全国の過去の取引全てを掲載しているわけではありません。

国土交通省は今後、地方の詳細な情報も掲載していく指針を発表していますが、現時点では郊外や地方都市等、都市圏と比べて不動産取引が活発でない地域は、掲載されている取引事例が少ない又は掲載されていないこともあります。

②レインズ・マーケット・インフォメーション

※レインズについては後述します。

レインズは加盟した不動産会社しか閲覧できませんが、一般の人でも閲覧できるのが、レインズ・マーケット・インフォメーションです。

レインズの簡易版といえるサイトで、レインズと同じ国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営しています。

直近1年間の不動産の取引情報が検索できるのに加えて、過去2年間の取引市場の動向がグラフで表示されているので、価格の推移を知ることもできます。

レインズ・マーケット・インフォメーションでは、個々の不動産の取引が特定されないように、取引の詳細な情報は掲載されていません。

所在も「〇〇市□□区△△」という地域の表記までで、詳しい○丁目等はわかりません。

価格も十万円以下は切り捨て表記です。

沿線、最寄り駅、駅からの距離、間取り、単価(万円/㎡))、築年数、マンションなら専有面積といった項目も「面積〇㎡~〇㎡」「成約時期〇月~〇月」と実際取引された物件を特定できないように、幅を持たせた表記になっています。

掲載されている取引数も直近1年間分のみと、レインズと比べるとはるかに少なく、情報も詳細ではありませんが、実際に行われた取引の内容を知ることができますので、実勢価格を調べるには十分参考にできるサイトです。

上記2つのサイトと合わせて、前述の土地代データも参考にできるサイトです。

大手ポータルサイトの「相場から調べる」ページも参考にできる

大手ポータルサイトが、物件購入を検討している人向けに設けている「相場から物件を探す」ページも、実勢価格を調べる際に参考にできます。

但しポータルサイトの相場情報は、ポータルサイトに掲載された物件の売り出し価格より算出した、いわば「売り出し価格の平均値」ともいえます。

あくまでも売り出し価格であり、成約した価格ではないので参考に留めておいたほうが無難です。

SUUMO土地価格相場情報

SUUMOに掲載された物件情報から、SUUMOが独自に算出した土地価格の相場情報です。

HOME4U 相場価格から探す

HOME4Uに掲載されている全国の中古物件の平均価格を、広さや間取り別に一覧表示したページです。

マンション、一戸建て、土地別に価格が算出されています。

LIFULLHOME’S 価格相場 土地

相場価格から土地を探せるページです。

過去3ケ月の間にLIFULLHOME’Sに掲載された物件の中から、独自に集計した平均価格を相場価格として、表示しています。

実勢価格のデータが少ない又は無い地域は?

実勢価格のデータが少ない又は無い地域の場合は、実際の売り出し価格を参考資料にすることができます。

実際の売り出し価格を知るには、地域を絞って複数の物件価格が検索できる大手ポータルサイトが便利です。

主な不動産大手ポータルサイトは、次の3つです。

SUUMO

オウチーノ

ライフルホームズ

全ての売り出し物件が掲載されているのではありませんが、広告活動の一環で、不動産会社のホームページ他大手ポータルサイトにも売り出し物件を掲載するのが一般的なので、多くの売り出し物件が掲載されています。

前述の「相場から物件を探す」だけでなく、検索の際に様々な条件が選べるだけでなく、地域も絞ることができるので便利です。

売り出し価格は、売主の希望や事情を反映しているので正確とはいえませんが、不動産相場を把握するには十分な資料になりえます。

ポータルサイトの売り出し金額は「参考価格」にする

ポータルサイトの売り出し価格は、あくまでも「売り出し時」の価格であり、実際に売買契約が成立した「成約価格」ではないので、注意が必要です。

売り出し価格は、市場の適正価格=実勢価格に近く設定されているものが多いのですが、実勢価格に捉われず売主が自由に付けてもかまいませんので、売主の事情によっても変わります。

値段は安くても、早く売りたいなら売り出し価格は相場より低くなります。

またすぐに売れなくてもいいからなるべく高く売りたい等の場合は、相場より高い売り出し価格になることもあります。

売主にとっても、市場に即した適正価格で売り出すことが早期売却成功の大切な要素でもありますので、極端に相場からかけ離れた高値の売り出し価格はあまり見受けられませんが、念のため注意しておきましょう。

不動産会社に行く前に調べておこう

希望する街の情報、災害リスク、不動産の値に関する知識、実勢価格等は事前に調べてから、不動産会社に行くようにしましょう。

何の知識も持たずに不動産会社に行くと、不動産会社や売主サイドの言いなりになってしまう可能性があります。

土地購入で失敗すると、後の家づくりから将来の住宅ローンの支払にまで影響が残ります。

知識があれば、不動産会社に質問もできますし、疑問に思うこともできます。

「どうしても〇〇町に土地を買いたい」というときは、つい適正価格といわれる価格より高い金額であっても手を出してしまいがちです。

実際に、なかなか売り物件が出ない大人気の地域では、相場価格よりも少々高値で売り出してもすぐ売れてしまいます。

元々購入意欲があるところに不動産会社のセールストークに乗せられてしまうと、少々の予算オーバーや災害リスク、実際に生活を始めたときの不便さにも目をつぶってしまいがちです。

不動産のプロではない人が判断するのは難しいのですが、一般的な知識であっても持っているのと持っていないのでは大きな差が生まれます。

「この地域でこの広さの土地が〇千万円は割高かな」「熱心にすすめてくれるけど、やはり災害リスクが心配だから」といった判断がしやすくなりますし、不動産会社への質問もより詳しくできて「何も知らないお客」と侮られにくくなります。

知識は自分と家族を守るものです。

簡単に調べられる知識で十分役に立ちます。

ぜひ持っておきましょう。

不動産会社はどこがいい?

土地の所有者に直接交渉して売ってもらうことも可能ですが、一般的には不動産会社を抜きにして土地を購入することはかなり難しいといってよいでしょう。

土地の取引は、金額が大きいものなので慎重に行うべきですし、専門家でないとわからない法律上の規制や制約があります。

前述した間口もそうですが、道路に接していないと家は建てられません。

一見したところ道路に接していても、専門的な図面で確認すると実は家を建てる土地が道路に接していなかった、ということがあります。

前述しましたが、土地の面積いっぱいに家を建てることは、建築基準法等で規制されています。

購入希望の土地に、建蔽率や容積率等でどのくらいの広さや階数の家が建てられるかは、事前に調べて知識を持っていてもやはり専門家でないと正確な判断は難しいものです。

せっかく高いお金を出して購入しても、そもそも家が建てられない、また希望の家が建てられない土地には価値がありません。

そこで専門家である不動産会社の力を借りることになるのです。

不動産会社は、テレビCM等でよく見る全国展開の大手不動産会社から地元密着の中小規模の不動産会社まで、規模も多様で数も多く、どの不動産会社に依頼するかを決めるのが難しいものです。

大手不動産会社の方が情報を豊富に持っている?

地元の小さな不動産会社よりも、大手不動産会社の方が情報を沢山持っていてほしい土地が手に入りやすそうに思えるかもしれません。

しかし必ずしも大手不動産会社の方が、豊富に情報を持っているとはいえません。

もちろん大手不動産会社や地元不動産会社がそれぞれ独自に持っている情報はありますが、基本的に現在の不動産業界では、「レインズ」というサイトのおかげで、情報量は大手不動産会社と地元の不動産会社で差異は無いと言うのが実情です。

【参考】レインズとは?

レインズは、不動産の情報交換のためのネットワークシステム「不動産流通情報標準システム」の名称で、「Real Estate Information Network System」の単語の頭文字をつなぎ合わせてレインズと呼ばれています。

国土交通省から指定を受けた「不動産流通機構」が運営しています。

レインズは、登録を受けた不動産会社(宅地建物取引業者)しか閲覧することはできない、売買を取り扱っている不動産会社は必ずレインズに加盟していると言ってよいくらい、不動産業界では重要なサイトです。

現在、全国で販売中の物件の価格や売り出した時期に加えて、過去の取引の売り出しから成約までの期間、成約価格等数々の情報が掲載されています。

不動産会社は常に新しい情報を求めてレインズをチェックしていますので、不動産の売却依頼を受けると、不動産会社はまず売却物件をレインズに掲載しますし、買主から依頼を受けて物件を探す不動産会社も必ずレインズをチェックします。

地域や会社の規模を問わず、登録している不動産会社なら、自社のパソコンから全国の情報を閲覧できるのから、大手不動産会社と地元不動産会社で情報量には基本的に差が出ないのです。

地元不動産会社の方が有利な場合も多い

大手不動産会社と地元不動産会社の差は、「情報量」ではありません。

大手不動産会社は全国ネットワークと言っても、支店が都市圏に集中していて地方には支店が無いことも多く、やはり地元の不動産会社の方が地域の細かい情報や地域内の不動産の動きにも詳しく、フットワークも軽いといえます。

古くからの高級住宅地等、地元の特定の不動産会社が一手に取り扱っていて、大手不動産会社よりも圧倒的有利、といった地域もあります。

地元不動産会社同士のネットワークもあるので、「〇丁目の角の土地は〇千万円でもすぐに売れた」「去年は、町内の土地は概ね〇千万円で取引されていた」等細かいデータは、やはり地元の不動産会社のほうが詳しいです。

また「〇〇さんが土地を売ることを考えている」といった、市場に売り出される前の貴重な情報や、「〇〇さんは事情があって早く土地を売りたがっている」といったより詳細な情報も速く手に入りやすく、売主が地元の人の場合は値引き交渉等をしてもらいやすいのもメリットです。

では地元で数十年営業している老舗の不動産会社がよいのか、というとそうとも言えません。

老舗不動産会社は年配の経営者が多く、地元への影響力はあるかもしれませんが、あまり親身になってもらえないことがあります。

後述しますが、「親身になって熱心に、フットワーク軽く動いてくれる不動産会社」が土地探しのパートナーとして最適だといえるでしょう。

「売買」をメインに扱っている不動産会社を選ぼう

不動産会社というと、売買や賃貸等不動産に関する業務を全て扱っていると思いがちですが、実は業務内容は会社によって様々です。

三井のリハウスや東急リバブル、住友不動産販売といった有名大手不動産会社は、当然売買をメインに取り扱っていますが、地元密着の中小不動産会社では、賃貸専門という不動産会社や、また売買は扱っているけれど取引数はごくわずかで、実は賃貸がメインという不動産会社もあります。

不動産の売買、特に人気地域の売り物件は、早い者勝ちです。

どれだけ住宅ローン審査通過の内諾を早く取れて売主と交渉に入れるか、手付金をすぐ支払えるかのタイミングが命です。

賃貸と売買では、必要な知識やノウハウが全く違いますので、売買の経験が浅い不動産会社に依頼すると、物件探しから交渉までスムーズに進まず、タイミングを逃す可能性が高くなります。

開業してまだ数年でも、地元密着の小規模不動産会社でも、売買メインでノウハウ豊富な不動産会社もあります。

直接店舗に入っていかなくても、現在では自社ホームページを持っている不動産会社がほとんどなので、まずはホームページをチェックして、会社の雰囲気や扱っている物件を見てから、実際に訪問してみるとよいでしょう。

売買メインか賃貸メインかの見分け方の一例

ホームページの物件案内のページや実店舗の店頭等、目に着きやすいところに掲載されている物件が「賃貸物件」になっている、また掲載情報が売買物件よりも賃貸物件の方が多いなら売買は扱っていないか、扱っていても件数が少ない可能性が高いといえます。

対応や連絡が早い不動産会社を選ぼう

前述のように、情報量に大手不動産会社と中小不動産会社で差はありません。

また大手不動産会社であっても、売買の経験が浅いスタッフが担当になると、希望の土地購入がスムーズに進まないこともあります。

会社の規模よりも、売却に関する知識やノウハウが豊富か、質問に丁寧に答えてくれるか、対応や連絡が早いか、フットワーク軽くすぐ動いてくれるか等で判断しましょう。

情報をマメにチェックして、いち早く売り物件の情報を教えてくれる、すぐ現地に行ってくれる、売主サイドと熱心に交渉してくれる等、細やかで迅速に対応してくれる不動産会社を選ぶことが大切です。

顧客側から「どうなっていますか?」と聞かれて初めて答えるようでは、良い不動産会社、担当者とはいえません。

不動産会社と良い関係を築くことも大切

不動産会社は取引のプロですから、素人にはわからないプロならではの視点で物件を見て判断し、またアドバイスをしてくれる頼もしい存在です。

不動産会社と信頼関係ができれば、「ご希望の家を建てるなら、違う土地の方が」といったアドバイスや売り物件の情報をいち早くもらえたり、価格交渉に尽力してくれたりと、力を発揮してくれます。

不動産会社や担当者は、「土地の購入」というゴールまで二人三脚で共に協力していくパートナーです。

不動産会社に行く前に知識を蓄えておくのも、知識をひけらかすためではありません。

良い関係を築けるように「私はお客なんだから」という態度ではなく「共に協力してくれるパートナー」として相手を尊重することが大切です。

おわりに

土地探しは、理想の家を建てるための第一歩です。

自分たち家族の生活の拠点として、そして将来にわたって資産として価値ある土地を手に入れられるように妥協せず、そして無理せず探すことが大切です。

土地は「縁のもの」でもあります。

ピンとくる、土地の前に立った途端将来の明るい生活のイメージがわいてくる等、「なにか良い感じ」と思った場所なら、思い切って決めても後悔はないでしょう。

きちんとした計画とはっきりした将来への展望、事前に調べた知識を持って、理想の土地を手に入れてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です