家を建てるときの3つの注意点~土地探し、間取り、住宅メーカーの選び方まで徹底解説!

家を建てることは、一生で一番高い買い物ともいわれる一大事業です。

資金計画、建築計画から始まって、土地探し、間取り等家を建てるために必要なことを決める様々な過程があり、やるべきこともたくさんあります。

理想の家を建てて快適な暮らしを送るためには、ポイント=注意点を押さえて進めていくことが大切です。

今回の記事では、家を建てる際の注意点について不動産のプロである筆者の視点について紹介していきます。

ぜひ参考にしてください。

また、これからハウスメーカー選びを始めようとしている人に、1点だけ先にお伝えしておきたいことがあります。

それは、ハウスメーカーを選ぶ際には、事前の情報収集がもっとも重要であるということ。

CMでよく見かけるハウスメーカーや、たまたま住宅展示場で見て気に入ったハウスメーカーがあった際に、しっかりと比較しないまま依頼をしてしまう人がいますが、絶対にやめましょう。

最初から偏見をもって選んだハウスメーカーや、しっかりと比較していない段階で良いと感じたハウスメーカーを勢いで選んだ人の大半は、後悔することになってしまいます。

住宅の購入は人生で一番高額な買い物ですから、焦らずしっかりと時間をかけて、依頼するハウスメーカー選びをしましょう。

とはいえ、日本には本当にたくさんの住宅メーカーがありますから、すべてを1つずつ検討することは不可能です。

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ローコスト住宅や二世帯住宅、輸入住宅など自分達の条件にあったテーマや、予算、地域を選ぶことで、条件にあったハウスメーカーが自動的にピックアップされます。

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それではここから、家を建てる際の注意点について詳しく解説をしていきましょう!

家を建てるときの3つの注意点

家を建てるときの注意点は、次の3つです。

  1. 土地探し~なるべく妥協せず、資産価値の高い土地を手に入れる
  2. 間取り~自分たちの理想の家を建てられるように、間取りの希望をはっきり持つ
  3. 設計・施工~自分たちの理想の家を建ててくれるメーカー、工務店を選ぶ

それぞれ順番に紹介していきます。

①土地探し

実家を建て替える、親の持っている土地に家を建てる等でない場合、家を建てる前にまず土地を探して購入する必要があります。

毎年発表されるフラット35の利用者調査では、家の購入や建築のなかで土地あり、土地なし合わせた注文建築が、平均費用3,750万円と建売住宅や分譲マンション(都心のタワーマンションは除く)の購入に比べて最も高額です。

2018年フラット35利用者調査

2018年のフラット35利用者調査では、土地購入が必要な注文建築は、全国平均価格で土地購入費用が1,335万円、建築費用の平均価額が2,777万円の合計4,112万円、毎月の返済額は113,300円です。

既に土地があって注文建築で家を建てた人の、建設費用の全国平均は3,390万円で、毎月の返済額は91,500円です。

家の建築費用は土地付きよりも500万円以上高額になっていますが、既に土地がある場合は、資金を全額建築に回せますのでより高額になる傾向は変わりません。

それでも毎月の返済額は土地付きよりも20,000円低くなりますので、土地ありの方が家を建てやすいといえます。

上記数字でもわかるように、総予算の振り分けは「土地1:建物建築2」となるのが一般的です。

但し土地の価格は、子育て世代に人気のエリアや駅の近く等は、地価が高くて面積が狭いことが多く、希望の広さの家を建てるために土地の面積が足りないこともあります

「土地2:建物1」「土地1:建物1」等振り分けの比率は、自分たちの生活設計や予算に応じて決めましょう。

土地購入については、次の3つのポイントがあります。

①「住みやすい街」を選ぶ

②ハザードマップをチェックする

③希望の地域の「土地相場価格=実勢価格」を知る

①「住みやすい街」を選ぶ

「住みやすい街、暮らしやすい街」は安定して人気が高く景気に左右されにくいので、地価も安定していて、「価値が下がりにくい土地」といえます。

一般的には、病院、スーパー、ドラッグストア等生活に必要な施設が近くにある、駅から近い、バスの便が多いといった交通アクセスの良さが「住みやすい街」として挙げられます。

一言で「住みやすい街」といっても「住みやすさ」は人によって違いますが、

一般的に「住みやすい街」というと、次の4つがチェックポイントです。

①地価

②子育て

③防災

④実際に住んでいる人の声

①地価

前述のように、安定した地価地域の土地は、価値が下がりにくく資産として十分価値があります。

地価がどのくらいかを知るには、「土地代データ」というサイトが便利です。

日本全国の地価だけでなく、平均ではありますが取引価格も掲載されていますので、後述の相場価格=実勢価格を調べる際にも活用できます。

②子育て

子育て視点でのチェックは、保育園や幼稚園の場所や募集時期、空き状況、子供の遊び場としての公園の位置や、安全に遊ばせられそうかといった保育環境や、小学校、中学校の学区、学校までの距離、教育水準等です。

教育費や医療費の補助だけでなく、教育に力を入れているかは重要視すべき点です。

評判の良い小学校や中学校がある地域は、教育熱心で意識が高い家族が集まるので、地域の秩序も保たれて住みやすいといえます。

行政情報や口コミを知りたいときは「生活ガイド.com」というサイトが便利です。

子育てだけでなく、800以上の自治体について生活関連の情報を見やすくまとめてくれています。

各自治体のサイトにもリンクしていて、「結婚・育児」「教育」「医療・福祉」といった項目のデータが見られます。

③の防災については、ハザードマップの項でご説明します。

④の「実際に住んでいる住民の声」は、goo住宅・不動産というサイトがお勧めです。

既に住んでいる方々のポジティブな意見だけでなく、ネガティブな意見が見られるのが大きなポイントです。

家にこだわりがあるなら

場所にあまりこだわらず、「とにかく自分の理想の家を建てたい」「緑の多い環境で、広い庭付きの一戸建てでのびのび子育てがしたい」という人には、都心部ではなく郊外や地方の方が、やはり広い土地が安く手に入りやすいといえます。

但し郊外の土地は「市街化調整区域」といって、田や畑といった農地を確保するために、一般家屋の建設を制限されている地域があります。

都市部の住宅が立ち並ぶ地域ならまず心配はありませんが、郊外の田や畑が多い地域に家を建てたいと思うなら、注意が必要です。

建築制限がない土地かをよく確認してから、購入を検討しましょう。

②ハザードマップをチェックする

災害リスクの少ない土地も、住みやすく価値が安定した土地だといえます。

地震のリスクは、1995年の阪神大震災、2011年の東日本大震災でかなり広く周知されましたが、地球温暖化の影響のせいか、ここ数年日本では大雨や台風による「水害」が増えています。

元々川の近くや水はけの悪い低地や湿地は、昔からあまり人が住むには適しない土地とされてきましたが、都市部の人口増加に伴い、開発され「リバーサイド」等お洒落なイメージで人気の地域となっていました。

しかしひとたび大雨が降ると、川の氾濫や堤防の決壊等のリスクが内陸部よりも高くなります。

また現在では住宅地であっても、ほんの30~40年前は田んぼや農業用のため池だった場所を宅地に開発した地域も、日本には数多くあります。

元々水分を多く含んでいた土地は、埋め立てられて宅地になっても災害に弱いものです。

地域にどんな災害リスクがあるのかは、以下のサイトで調べることができます。

国土交通省ハザードマップポータルサイト

国土交通省が運営しているサイトで、各市町村が作成したハザードマップにもリンクできる、便利なサイトです。

近年の自然災害はハザードマップのとおりに起きているといっても過言ではありませんので、自分が住もうとしている地域、買おうとしている土地にどんな災害リスクがあるのかを知っておくことは、土地選びの際に必須だといえます。

地域のリスク情報だけでなく、土地の特徴、成り立ち等も調べられます。

山や川等の位置を確認してリスクを回避できるのもメリットですが、あまり注目されませんが、「土地の成り立ち=地歴」が調べられるのが、大きなメリットです。

何故「土地の成り立ち=地歴」が大切か?

前述のように日本の都市部には、人口が集中するようになった高度成長期の1960年代~70年代にかけて多くの田んぼや畑が造成され、農業用のため池を埋め立てて宅地にした地域がたくさんあります。

元々が田畑やため池だった土壌は、宅地になって数十年経っても、地震が起きれば液状化現象が起こって、道路が陥没したり家が傾いたりする被害が発生する可能性が、元々宅地だった土地よりも高くなります。

あらかじめ土地の成り立ちを知っておけば、リスクが予想できますし、土地を選ぶ時にも役立ちます。

事前にリスクを知っておく大切さ

ハザードマップで、自分の家が建つ地域にどんな災害リスクがあるかを知ることは、家を建てれば必ず加入する火災保険を選ぶ際にも役立ちます。

火災保険には、基本の火災だけでなく風災や水害等、様々な特約を追加できます。

生命保険や医療保険と同様に、加入していると安心だからと特約を追加していくと、当然保険料も高くなります。

また保険料を安く抑えるために、災害リスクに備えて本来追加すべき特約を外してしまうこともあるでしょう。

自分の住んでいる地域のリスクに合った特約を追加するためにも、ハザードマップで災害リスクを確認することは大切です。

家を建てるということは、長期にわたって住宅ローンを支払っていくことでもあります。

ローンの支払途中に不可抗力の自然災害で家を失っても、ローンの支払い義務はなくなりません。

またローン返済中に、自然災害で大規模なダメージを受けた場合、ローンの支払に加えて修繕費用も発生します。

修繕費用の多くは保険で賄うことになりますので、きちんとリスクに合った火災保険、地震保険に入っておくことが大切なのです。

必要なリスクに応じた保険内容にしておかないと、保険料の無駄になるだけでなく、いざ災害が発生したときに予想外の負担が発生して、住宅ローンの支払いまで影響が及んでくる可能性があります。

実際に候補地域を歩いてみよう

今や実際に現地に足を運ばなくても、スマホやパソコンで簡単に多くの情報が手に入れられます。

便利ですが、ネット上の情報が全て正しいとは限りません。

今住んでいる地域に家を建てるなら必要ありませんが、一駅隣の街等に候補の地域があるなら、実際に現地に行ってみましょう。

雰囲気が直接味わえますし、街並み、店の並び、病院や学校の位置等実際に住んでみることをイメージしやすくなり、いろいろな有益な情報が得られる「百聞は一見にしかず」の有益な方法です。

また街の雰囲気は、昼と夜、平日と休日でも違うので、できれば時間帯や日を変えて何度か歩いてみましょう。

昼間は閑静と思えた街並みも、夕方以降に開く飲食店等が多いなら夜になると一転にぎやかになって夜遅くまで街並みも明るく騒がしい場合もあります。

昼間には「緑が多くて良いな」と思えた広い公園も、夜に見ると人気がなくて怖く、周辺に住宅がないとなおさら物騒に感じるものです。

ネットの地図やストリートビューでは小さく見えていた側溝や街中の小さな川が、実際に見たら意外に大きかった、ということもあります。

実際に住み始めないとわからないことも多々ありますが、できる限り事前に街の情報や雰囲気は知っておくことは大切です。

③希望の地域の「土地相場価格=実勢価格」を知る

不動産に限らず、物の売買では「相場」を知っておくことが大切ですが、不動産相場価格を知るのは「お買い得」の土地を探すためではありません。

地域選びの目安、予算との兼ね合いのなかで納得できる土地を選ぶためです。

土地は高額なので、相場を知らないと「つかまされる」こともあります。

自分たちの生活や、価格に見合った土地を選ぶためにも最低限基本的な知識を持っておくことが重要です。

理想の土地に家を建てるために必要な資金は潤沢にある、という人は少なく、ほとんどの人は、収入から予算を立てて予算の範囲内で土地を購入し、家を建てることになります。

一生の買い物ですし、基本的には妥協すべきではありませんが、無理な予算で住宅ローンを組んで土地を購入して家を建てても、支払が滞ればせっかく建てた家を手放すはめになってしまいます。

適正な資金計画を立てるためにも、希望の地域の土地の価格がまずいくらかの目安を知ることが大切です。

希望する地域の土地価格が予算オーバーしているなら、ひと駅離れた地域を探す、家の建築にかける費用を減らして土地購入費用に回す等、計画を変更することを考えなくてはなりません。

不動産取引で重要なのは「実勢価格」と「固定資産税評価額」

土地や建物には様々な価格、算定方法があります。

特に日本の土地の価格は、「一物四価」といって1つの土地に4つもの価格があると称されます。

「四価」とは、次の4つの価格を指します。

①公示地価

②固定資産税評価額

③路線価

④実勢価格

①の公示地価は国土交通省、②の固定資産税評価額は市町村、③路線価は国税庁、と公的機関が発表する価格で①②③は「税金を算出するため」の価格です。

公示地価や路線価、固定資産税評価額についても前提知識として持っておく必要はありますが、実際の取引市場では公示地価や路線価は参考にされる程度で、最も重要なのは、「相場価格」=④の「実勢価格」です。

「不動産売買の場では、実勢価格で取引が行われていて、路線価や公示地価は参考にされる程度だ」ということをよく念頭に置いておくことが、購入の際の不動産会社や売主サイドとの交渉で重要だといえます。

実勢価格を知らないと、損をすることがあります。

但し固定資産税評価額は、土地を購入すると毎年納めることになる固定資産税額を知ることができるほか、所有権移転登記の際の登録免許税算出の際に必要になります。

「固定資産税評価額×1.5%」が登録免許税の額です。

諸費用には登記の登録免許税も含める必要がありますので、諸費用算出の際に役立ちます。

実勢価格は、物件の正確な販売価格ではありませんが、実質的な物件価格として参考にできますので、仲介手数料の目安を知る際にも役立ちます。

購入が成立した場合は、不動産会社に仲介手数料として「物件価格の3%+6万円+消費税」の金額を支払います。

物件価格は千万円単位なので、3%といえどもあなどれません。

実勢価格とは?

「実勢価格」は、一言で言うと「不動産取引の市場で実際に取引されている価格」で、不動産会社が過去の取引事例や景気や市場の動向から算出した「相場価格」ともいえるものです。

実勢価格は、路線価や公示地価、そして固定資産評価額よりも高額なのが一般的です。

売買の場合、市場で取引されている価格=成約価格が実勢価格となり、実勢価格に基づいて物件の査定額が決まり、売り出し価格が決定されます。

売り出し価格を決めて売り出し、売買契約が成立した成約価格が次の実勢価格になっていくという繰り返しで、取引市場は成立しています。

不動産は、土地でも家でも同じものがありません。

同じ道路に面して隣り合っている土地でも、面積や間口、方角で価格が違います。

土地の広さや間口、形状、前の道路の幅、道路に面している方角、周辺の家の建ち具合やスーパーや病院、学区等生活環境も実勢価格に影響します。

高値で取引されることが一般的になっている人気地域の同じ街区でも、北側と南側といった方角で価格が違います。

信号を渡るか渡らないかといった些細な事情や、数十mしか離れていなくても市や区、極端な例で言えば町名が変わるだけでも価格が変わってきます。

実勢価格の調べ方

実勢価格は、路線価や公示地価のように公的機関が明確に公示するものではないので、不動産会社以外の人には調べづらいものでした。

しかし現在は、登録した不動産会社しか閲覧できないレインズ(後述します)程の豊富な詳細情報は無理でも、パソコンやスマホから簡単に誰でもアクセスできるサイトで、多くの情報を得ることが可能です

実勢価格を調べる=土地探しにもなります。

実勢価格を調べるには、実際の取引事例からの情報が掲載されている、次の2つのサイトが、信頼性が高くてお勧めです。

土地総合情報システム

レインズ・マーケット・インフォメーション

土地総合情報システムは国土交通省が公表しているサイトで、全国の不動産の過去実際に行われた取引された金額、取引の内容が調べられます。

取引時期は四半期ごとと細かく分けられ、サイト上で閲覧する場合は2014年分から、ダウンロードでは2005年の第3四半期(2005年7月~)からの取引情報が得られます。

住所、路線や駅からも物件を検索可能で、実際の取引価格に加えて所在地、地域(商業地、住宅地等)、最寄駅からの距離、坪単価、土地の形状、建物の種類、前面道路の幅員、方角、建蔽率、容積率等と詳細な情報が閲覧できます。

但し土地総合情報システムは、不動産取引当事者へのアンケートで得られた結果に基づいた情報を掲載しているので、日本全国の過去の取引全てを掲載しているわけではありません。

国土交通省は今後、地方の詳細な情報も掲載していく指針を発表していますが、現時点では郊外や地方都市等、都市圏と比べて不動産取引が活発でない地域は、掲載されている取引事例が少ない又は掲載されていないこともあります。

レインズは加盟した不動産会社しか閲覧できませんが、一般の人でも閲覧できるのが、レインズ・マーケット・インフォメーションです。

レインズの簡易版といえるサイトで、レインズと同じ国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営しています。

直近1年間の不動産の取引情報が検索できるのに加えて、過去2年間の取引市場の動向がグラフで表示されているので、価格の推移を知ることもできます。

レインズ・マーケット・インフォメーションでは、個々の不動産の取引が特定されないように、取引の詳細な情報は掲載されていません。

所在も「〇〇市□□区△△」という地域の表記までで、価格も十万円以下は切り捨て表記です。

沿線、最寄り駅、駅からの距離、間取り、単価(万円/㎡))、築年数、マンションなら専有面積といった項目も「面積〇㎡~〇㎡」「成約時期〇月~〇月」と実際取引された物件を特定できないように、幅を持たせた表記になっています。

掲載されている取引数も直近1年間分のみと少なく、情報も詳細ではありませんが、実際に行われた取引の内容を知ることができますので、実勢価格を調べるには十分参考にできるサイトです。

上記2つのサイトと合わせて、前述の土地代データも参考にできるサイトです。

不動産会社の選び方

土地の所有者に直接交渉して売ってもらうことも可能ですが、一般的には不動産会社を抜きにして土地を購入することはかなり難しいといってよいでしょう。

土地の取引は、金額が大きいので慎重に行うべきですし、専門家でないとわからない法律上の規制や制約があります。

一見道路に接していても、専門的な図面で確認すると実は家を建てる土地が道路に接しておらず家が建てられない土地も少なからずあります。

また前述しましたが、土地の面積いっぱいに家を建てることは、建築基準法等で規制されています。

購入希望の土地に、建蔽率や容積率等でどのくらいの広さや階数の家が建てられるかは、事前に調べて知識を持っていてもやはり専門家でないと正確な判断は難しいものです。

せっかく高いお金を出して購入しても、そもそも家が建てられない、また希望の家が建てられない土地には価値がありません。

そこで専門家である不動産会社の力を借りることになるのです。

不動産会社を選ぶ2つのポイント~会社の規模にはこだわらない

不動産会社は、テレビCM等でよく見る全国展開の大手不動産会社から地元密着の中小規模の不動産会社まで、規模も多様で数も多く、どの不動産会社に依頼するかを決めるのが難しいものです。

地元の小さな不動産会社よりも大手不動産会社の方が、情報を沢山持っていてほしい土地が手に入りやすそうに思えるかもしれません。

しかしレインズという登録した不動産業者しか閲覧できないサイトのおかげで、大手不動産会社と地元不動産会社の情報量に、基本的に差はありません。

不動産会社を選ぶ際には、次の2つのポイントを重視して選ぶことをおすすめします。

①「売買」をメインに扱っている不動産会社

②対応や連絡が早い不動産会社

【参考】レインズとは?

レインズは、不動産の情報交換のためのネットワークシステム「不動産流通情報標準システム」の名称で、「Real Estate Information Network System」の単語の頭文字をつなぎ合わせてレインズと呼ばれています。

国土交通省から指定を受けた「不動産流通機構」が運営しています。

レインズは、登録した不動産業者しか閲覧することはできない、売買を取り扱っている不動産業者は必ずレインズに加盟していると言ってよいくらい、不動産業界では重要なサイトです。

不動産業者は常に新しい情報を求めてレインズをチェックしていますので、不動産の売却依頼を受けた不動産会社は、販売活動の初めに売却物件をレインズに掲載します。

地域や会社の規模を問わず、登録している不動産業者なら、自社のパソコンから全国の売り物件情報を閲覧できるので、大手不動産会社と地元不動産会社で情報量には差が出ないのです。

①「売買」をメインに扱っている不動産会社

不動産会社というと、売買や賃貸等不動産に関する業務を全て扱っていると思いがちですが、実は業務内容は会社によって様々です。

三井のリハウスや東急リバブル、住友不動産販売といった有名大手不動産会社は、当然売買をメインに取り扱っていますが、地元密着の中小不動産会社では、賃貸専門という不動産会社や、また売買は扱っているけれど取引数はごくわずかで、実は賃貸がメインという不動産会社もあります。

不動産の売買、特に人気地域の売り物件は早い者勝ちで、どれだけ住宅ローン審査通過の内諾を早く取れて売主と交渉に入れるか、手付金をすぐ支払えるかのタイミングが重要です。

賃貸と売買では、必要な知識やノウハウが全く違いますので、売買の経験が浅い不動産会社に依頼すると、物件探しから交渉までスムーズに進まず、タイミングを逃す可能性が高くなります。

では地元で数十年営業している老舗の不動産会社がよいのか、というとそうとも言えません。

老舗不動産会社は年配の経営者が多く、地元への影響力はあるかもしれませんが、あまり親身になってもらえないことがあります。

開業してまだ数年でも、地元密着の小規模不動産会社でも、売買メインでノウハウ豊富な不動産会社もあります。

直接店舗に入っていかなくても、現在では自社ホームページを持っている不動産会社がほとんどなので、まずはホームページをチェックして、会社の雰囲気や扱っている物件を見てから、実際に訪問してみるとよいでしょう。

売買メインか賃貸メインかの見分け方の一例

ホームページの物件案内のページや実店舗の店頭等、目に着きやすいところに掲載されている物件が「賃貸物件」になっている、また掲載情報が売買物件よりも賃貸物件の方が多いなら売買は扱っていないか、扱っていても件数が少ない可能性が高いといえます。

②対応や連絡が早い不動産会社

前述のように、情報量に大手不動産会社と中小不動産会社で差はありません。

また大手不動産会社であっても、売買の経験が浅いスタッフが担当になると、希望の土地購入がスムーズに進まないこともあります。

会社の規模よりも、売却に関する知識やノウハウが豊富か、質問に丁寧に答えてくれるか、対応や連絡が早いか、フットワーク軽くすぐ動いてくれるか等で判断しましょう。

情報をマメにチェックして、いち早く売り物件の情報を教えてくれる、すぐ現地に行ってくれる、売主サイドと熱心に交渉してくれる等、細やかで迅速に対応してくれる不動産会社を選ぶことが大切です。

顧客側から「どうなっていますか?」と聞かれて初めて答えるようでは、良い不動産会社、担当者とはいえません。

地元不動産会社が有利な場合もある

大手不動産会社は全国ネットワークと言っても、支店が都市圏に集中していて地方には支店が無いことも多く、やはり地元の不動産会社の方が地域の細かい情報や地域内の不動産の動きにも詳しく、フットワークも軽いといえます。

地元不動産会社同士のネットワークもあるので、「〇丁目の角の土地は〇千万円でもすぐに売れた」「去年は、町内の土地は概ね〇千万円で取引されていた」等細かいデータは、やはり地元の不動産会社のほうが詳しいです。

また「〇〇さんが土地を売ることを考えている」といった、市場に売り出される前の貴重な情報や、「〇〇さんは事情があって早く土地を売りたがっている」といったより詳細な情報も速く手に入りやすく、売主が地元の人の場合は値引き交渉等をしてもらいやすいのもメリットです。

不動産会社と良い関係を築くことが大切

不動産会社は取引のプロですから、素人にはわからないプロならではの視点で物件を見て判断し、またアドバイスをしてくれる頼もしい存在です。

不動産会社と信頼関係ができれば、「ご希望の家を建てるなら、違う土地の方が」といったアドバイスや売り物件の情報をいち早くもらえたり、価格交渉に尽力してくれたりと、力を発揮してくれます。

不動産会社や担当者は、「土地の購入」というゴールまで二人三脚で共に協力していくパートナーです。

不動産会社に行く前に知識を蓄えておくのも、知識をひけらかすためではありません。

良い関係を築けるように「私はお客なんだから」という態度ではなく「共に協力してくれるパートナー」として相手を尊重することが大切です。

土地探しにも時間がかかることも

土地探しは、希望する地域にちょうど条件に合った土地が売り出されていて、金額も問題なければすぐに購入できますが、すんなりとはいかないのが現実です。

希望するエリアが子育て世帯に人気の地域でなかなか売り出し物件が出ない、売り出していても予算と合わない、土地の形が悪い、狭い等の条件なら、希望する条件の土地がみつかるまでに時間がかかります。

土地探しは、基本的に妥協するべきではありません。

不動産は文字通り「動かない」財産です。

家は、お金さえあれば建て替えることができますが、土地は動かすことはできませんし、面積や方角を変えることもできません。

また売ろうと思った時に、すぐに希望価格で売却できるものではありません。

希望する地域に売物件が出るまで気長に待つのもよいでしょう。

待っている間に少しずつでも貯蓄していけば頭金を貯めることができますし、土地が手に入ったらすぐに家の建築にとりかかれるよう、じっくりと建てたい家のプランを練ることもできますので、土地の売り出しを待っている時間も決して無駄ではありません。

一度土地を手に入れて家を建てれば何十年もの間長く住むことになるのですから、

土地選びを妥協しては、一生後悔する可能性もあります。

もちろん予算的に無理で、どうしても妥協せざるを得ない場合もありますし、少々無理をしても購入の決断をするのも間違いではありません。

しかし妥協して土地を買って家を建てるよりも、建売住宅や分譲マンションの方がもっと自分たち家族の条件にかなう、生活に合うこともありますので、必ずしも注文建築にこだわらずに、マイホームの選択肢を増やすことを考えるのもよいでしょう。

②間取り

「どんな家に住みたいか」が明確になると「どんな家を建てたらよいか」がわかってきます。

「どんな家を建てたらいいか」がわかれば予算もおのずと明確になり、「では建てよう」「ちょっと予算が足らないからもう一度考え直そう」と将来の指針が見えてきます。

住みたい家を明確にするために必要なのが、間取りを考えることです。

間取りは、家が完成した後の住みやすさ、満足度を左右します。

予算や土地の条件等から、家族全員の希望を全てかなえることは難しいかもしれませんが、建てたい家のイメージをはっきり持っておけば、「譲れるところ」「譲れないところ」を判断できますし、予算の振り分けもスムーズにできます。

間取り作りに大切な3つのポイント

間取りを作る際には、大切なポイントが3つあります。

①間取りを考える前にまず「家族の希望」を話し合う

まず「どんな家に住みたいか」建てたい家のイメージを家族全員で考え、家族全員、それぞれが意見を出し合い、希望や好みを述べましょう。

実現できるかどうかは後の問題として、予算もひとまず忘れて、家族の好みや生活のスタイル、希望に合わせて外観や間取りを考えます。

設計士並みの図面を描く必要や、家の機能に気を使う必要もありません。

「日当たりの良い南側に子供部屋」「パパの趣味の部屋」「キッチンは使いやすいオープンカウンターに大きな窓で、ダイニングも広く取りたい」等、自由に家族全員のアイデアや意見を出しあいましょう。

家族全員が家に対する希望やアイデアを全部出すことが、間取り作り=理想の家の基礎になります。

もちろん家族の要望が全てかなえられるとは限りません。

最終的には、自分たち家族が持った理想の家のイメージを設計士や建築家に伝えて、妥協したり変更したりして具体的にプランを作ってもらうことになりますが、家族の希望に最も近い形で家が完成できるでしょう。

間取りのシミュレーションは「自由」に考えよう

どれだけ家族で話し合ってアイデアや希望を出し合って間取りを作っても、100%家族の希望を実現できるということは殆ど不可能であるのが現実です。

実際に建築計画を建てる段階になれば、土地の形や広さ、道路の位置、予算との兼ね合い等で制約を受けることになり、最終的には信頼できる建築課や設計士にプランを見てもらって、プロのアドバイスを受けて修正していくことになります。

それでも家族で間取りを考えるときは、土地の広さや予算といった現実的な問題はひとまず置いておいて、とことん希望やアイデアを出し合いましょう。

家族でとことん話し合って希望やアイデアを出しておけば、間取りにおいて妥協できる箇所と「ここは絶対譲れない」箇所が明確にわかって決断しやすくなります。

間取り図はきれいに作る必要はない

家族で考えた間取りは、最終的に専門家に見せてプランを完成させていくことになりますが、専門家に見せる際に間取りアプリを使ってきれいに作ったものや、方眼紙に丁寧に書いたものでないとダメ、ということはありません。

紙に鉛筆で書いて、広さや入り口、部屋の配置を変えれば消しゴムで消して書き直すのが一番早くて簡単で、何度も変更するのもおっくうになりません。

一見わかりにくくてもいいのです。

きれいな間取り図を作るよりも、専門家に相談するときにしっかり希望や要望を述べられるように、家族が家に対する希望や考えをはっきりさせることが大切です。

②間取り作りに必要な「部屋」「空間」をピックアップする

家は、さまざまな役割を持つ部屋、廊下、空間が集まってできています。

リビングやダイニングと言った家族共通の部屋から、夫婦の寝室、子供部屋、そしてオーディオルームや書斎と言った趣味のための部屋、そして廊下や収納も大切な要素です。

間取りを作るというとダイニングやキッチン、寝室等メインの「部屋」の組み合わせや配置が真っ先に思い浮かびますが、家は部屋だけでなく廊下や階段、ベランダ等「サブパーツ」ともいえる箇所も含まれます。

家族で間取りを考える前に、まず部屋とサブパーツをピックアップしましょう。

一般的には次の部屋とサブパーツが挙げられます。

①玄関(ホールも含む)

②廊下

③リビング

④ダイニング

⑤キッチン

⑥トイレ

⑦浴室、脱衣所(洗濯機置場も含む)

⑧寝室

⑨子供部屋

⑩納戸・収納

⑪階段

⑫ベランダ

さらに和室(仏間)や書斎、季節の物を置く納戸、ピアノルーム等、家族の生活に必要な部屋、設けたい部屋をピックアップしましょう。

まず必要な部屋とサブパーツをピックアップしてから間取りを考えれば、いよいよ間取りが完成しそうというときになって「玄関を忘れていた」「廊下が全くない」「収納がない」とせっかく作った間取りを一から直す手間が省けます。

部屋の役割

リビングやダイニングは、家族で食事したり団欒したりする「共用スペース」です。

家族でわいわい楽しく過ごす共用スペースは大切ですが、家族といっても一人のスペースもやはり大切です。

子供部屋は、子供の成長に従って使い方やレイアウトが変化しますので、間仕切りがつけられる等、アレンジできるようにしておくのがよいでしょう。

広さは一人4畳以上が目安です。

また子供は、幼児期はおもちゃ、成長するに従って趣味の物が増える傾向にありますので、余裕をもった収納スペースを確保しておくことも大切です。

夫婦の寝室は、共用スペースから離した位置にプライバシーを確保する独立した部屋で配置しましょう。

広さはベッドを置くなら8畳以上、布団なら6畳以上と押入れを確保したいものです。

廊下や階段にスペースを取るのは、床面積をたっぷり取れる広い土地に家を建てるのでなければ無駄ですが、それでも幅が狭すぎると窮屈に感じてしまいますので、最低限幅80㎝は確保するのがおすすめです。

ドアや窓、コンセントも忘れずに

間取りを書く際は、ドアの位置や窓の位置、コンセントも忘れずに書きましょう。

後述しますが、特に家が完成して住みだしてから「もっと作っておけば」「ここにあれば」と後悔するのがコンセントです。

後から追加することは可能ですが、別途工事費用がかかります。

間取り作りのときは見落としがちですが、生活導線やインテリアに直結するので忘れないでおきましょう。

③細かく部屋を配置する前に「ゾーニング(エリア分け)」をしよう

ゾーニングとは、大まかな部屋の配置です。

まず土地の形や道路の方向、日当たり等から玄関の位置を決めましょう。

次に必要な部屋を何階に、どのくらいの広さで割り当てるかを考えます。

配置の目安は「3分の1」

「ゾーニングといっても、どの部屋をどう組み合わせたらいいの?」と戸惑うことでしょう。

家族構成や人数にもよりますが、夫婦と子供二人の一般的な四人家族の場合、家を大まかに3つに分けてゾーニングすると、わかりやすくリビングダイニングに3分の1、夫婦の寝室や子供部屋といった個人のスペースに3分の1、残りの3分の1は浴室や洗面所やトイレ、玄関や廊下、階段収納です。

ゾーニングでフロアや家「全体」を見てからフロアに各部屋「部分」を配置していく、また「部分」を見てから「全体」を見直す、と繰り返すことによって、納得のいく間取り、配置ができていくことでしょう。

生活導線も大切

導線が悪いと、家が建って生活が始まってから不便を感じて、せっかく建てた家に不満がつのってしまうことになります。

導線が重要な例が、キッチンとダイニングの位置です。

リビング(L)、ダイニング(D)、キッチン(K)は、次の組み合わせで部屋の性質が変わりますので、ライフスタイルに合わせて組み合わせを考えましょう。

・LD型~キッチンが独立しているので、落ち着いて食事ができ、団らんも楽しめる。

・DK型~リビングが独立しているので、お客様が来たときに応対しやすい。

キッチンで作った料理をダイニングに運ぶ、食事が終わった後の後片付けのために食器を運ぶ等の動作は少なくとも朝晩2回、毎日行われます。

ストレスなくキッチンとダイニングを行き来できるかどうかは、家族が楽しく暮らせるために欠かせないといっても過言ではありません。

またキッチンは、毎日家族の食事を作る大切な場所で、家事時間の多くを過ごす場所でもあります。

コンロ、冷蔵庫、流し台、食器棚をどの位置に配置すれば無駄な動きをせずに効率良く炊事が行えるか、キッチンから洗濯スペースに移動するにはどこを通れば楽か等、よく考える必要があります。

浴室と脱衣所、洗濯機置場は隣接して作ると、お風呂に入るときに脱いだ服をそのまま洗濯機に入れることができて便利です。

洗濯は家事のなかでも手間と労力がかかりますが、洗濯機置場から洗濯物を干すベランダや庭への行きやすさまで考えて間取りを作れば、楽に行えるようになります。

リビングや子供部屋は南側に配置するのが基本

南は一日のなかで最も日の当たる時間が長く、朝日や西日のように強烈ではない日差しが届くので、部屋は南側に配置するのが基本です。

ベランダも南側なら、洗濯物がすぐに乾いて便利です。

但しメインとなる部屋を日当たりの良い位置に配置すると、水回りやトイレの位置がどうしても北側になるので、後述する鬼門や風水の気になる問題がでてきます。

部屋だけではない間取り作りの3つのポイント

間取りを考えるときは、部屋のどの位置にどんな家具、家電を置くかの配置も考えましょう。

家具や家電を置くことを考えて間取りを作る際、地味ですが考慮するべきポイントが3つあります。

①コンセント

コンセントの位置は、家を建てた後の家具や家電の配置に大きく影響しますので注意が必要です。

コンセントが少なかったり配置が悪かったりすると、タコ足配線にせざるを得なくなり部屋の見栄えが悪くなったり、家具の配置場所が決められて模様替えがしにくくなってしまったりする弊害が出てきます。

キッチンは多めにコンセントを作っておかないと、炊飯器やミキサー、レンジ等毎日の料理作りに影響が出てきますので注意しましょう。

料理のたびにコンセントを抜き差しするのは効率が悪くなるだけでなく、事故の元にもなります。

キッチンは火だけでなく水や電気も使うので、意外と事故が起こりやすい危険な場所です。

使いやすさだけでなく安全面にも配慮して間取り、コンセントの位置を考えましょう。

②窓の位置、大きさ

窓は日当たりの良い方角に作るのが基本ですが、窓の割合が多いと家具や家電を置く際に困るので、注意が必要です。

また西側に窓を作ると、強烈な西日が入ってきて眩しすぎる、室内気温が上がってすごしにくい、室内の壁紙や家具が日焼けする原因になります。

家相でも「西側に窓を作らない」とされているのは、西日で畳やふすま、障子が日焼けするのを防ぐための生活の知恵であり、現代でも壁紙やフローリング、部屋の家具が日焼けするのを防ぐために有効です。

大きな窓は、たくさん日が差し込んで部屋も明るくなって気持ちの良いものですが、一般的な窓ガラスだと冬には窓周辺の温度が下がって寒くなり、同じ部屋でも窓際と部屋の中心で温度差が出ますし、大きな窓だと既成のカーテンではサイズが合わず、オーダーカーテンにお金がかかる可能性があります。

最近はお手頃な値段のカーテン専門店もありますが、基本的にオーダーカーテンは高額ですので、大きな窓にするならカーテン代もきちんと予算に入れておきましょう。

また掃除の際にも、大きな窓ガラスは労力がかかって隅々まできれいにするのはなかなかの重労働です。

窓の大きさは、建てた後の生活のことも考えて決めましょう。

③収納

部屋のどこに収納を設けるかは、間取りを考える際にコンセントや窓と同じくらい大切なポイントです。

希望した分だけ希望の位置に収納が設けられるのも、注文建築ならではのメリットです。

収納が少ないと、せっかく部屋の面積を広くしても家具で補ったり収納グッズが増えたりして狭くなってしまいがちですが、収納が多いと、部屋をよりすっきりと広く美しく見せることが可能です。

但し押入れのような奥行きのある収納は、布団や大きな衣装ケースの収納には最適ですが、奥にしまったものが取りだしにくくて使わなくなったり、湿気がこもってカビの原因になったりしますので、布団をしまう用途がないのなら設けない方が無難でしょう。

現代の生活では、ハンガーがかけられて取り出しやすい奥行きが浅めのクローゼットタイプの収納が使い勝手が良く、おすすめです。

扉や引出しがある収納は、開閉するスペースも確保するように配置を考える必要があります。

開け閉めがしにくいと、せっかく収納を作ったのに使わずスペースの無駄になってしまいます。

扇風機等季節の物や、年に数度しか使わない物は条件が許せば、屋根裏に納戸を作る等、日常生活で使う収納とは別の場所に収納を設けるとすっきり暮らせます。

また収納が多い家は、日常生活において便利なだけでなく不動産市場でも人気で、将来住み替え等で家を売却する際、大きなセールスポイントにもなります。

家作りは間取りだけではない

間取りは大切ですが、「快適に暮らせる家」は間取りだけでは完成しません。

部屋と部屋や、部屋と廊下等にあまり温度差が無いことも快適に暮らすために大切なポイントです。

エアコン1台で2つ以上の部屋の温度調節が可能か、うまく空気循環ができて冬にリビングから出たときに玄関や廊下がひんやりしすぎないか等まで考えて、間取り作りをすることも大切です。

また「生活音」に気を配ることも、間取り作りでは欠かせません。

上階に子供部屋やトイレを作ると、子供の声や水を流す音が意外と階下によく伝わって、階下にいる人がうるさく感じてしまいます。

各階にトイレがあるのは便利ですが、もし各階にトイレを設ける際は音が伝わりにくいよう配置に工夫する、建築の際にはより音が伝わりにくい床や天井の材質を選びましょう。

鬼門や風水は気にしたほうがよい?

鬼門とは方角のことで、北東の方角を鬼門、南西を裏鬼門といいます。

なぜ北東、南西が鬼門にあたるのかは諸説ありますが、一般的には古代中国は北東から強大な敵が攻めてくる可能性があり、南西からは強風が吹いてくるという状況で、住む人の安全と健康を守るための知恵だったといわれています。

古代中国の生活の知恵が、日本では神道で恐れられていた「丑寅(北東)の神」と合わさって独自に発展して、北東と南西がより強く忌み嫌われるようになったのです。

鬼門に玄関や窓、トイレやお風呂といった水回りを作ると家に悪いことが起きるので、鬼門には作らないというのが一般的に家を建てる際の暗黙の了解ともいえる習慣となっています。

鬼門の歴史は奈良時代からと古く、家だけでなく街づくりにも浸透しているので、風水はよく知らなくて関心がない、家相には興味はなくても、鬼門はおじいちゃんやおばあちゃんから聞いて知っているので、なんとなく気にするという方も多いでしょう。

普段占いや迷信を気にしていなくても、家を建てる一大事業になるとそれまで全く気にしていない些細なことでも気になったり、知ってしまったとたん気になって不安になったりするものです。

しかし日当たりの良い東や南にリビングや子供部屋を作るのが人気なので、どうしても水回りは北側や西側に配置されがちになってしまうので、鬼門に玄関や窓、水回りを作らざるを得なくなるのが、日本の住宅事情の実情です。

鬼門が気になるというなら、鬼門に玄関、水回りを避けることを基本に間取り作りをしたほうがいいでしょう。

風水は、鬼門等家相と似ていますが、世界は「火、土、水、木、金」の五行から成り立っており、五行のバランスが良いのが気の流れを良くして幸せをもたらすという古代中国で発祥した考え方です。

近頃では風水をインテリアに取り入れて運気を良くするという考え方もすっかり一般的になり、風水に関する書籍もたくさん発売されていますが、元々が古代中国の情勢や地形に基づいた考え方なので、日本の地形や風土に合わないところもあります。

「金運を上げたいなら、家の西側にキッチンはだめ」「家の南側に子供部屋を作ると、子供の学校での成績が上がる」といったことが言われますが、正直なところあまり気にする必要はないといえます。

西側にキッチンを作るのは、風水では「金運を燃やしてしまう」ので避けるべきといわれていますが、元々風水だけに限らず西日が直接当たって室温が上がり食べ物が傷みやすくなる等の理由で良くないとされています。

単なる占い的なものではなく理にかなっていることも多いのですが、こだわり過ぎるとかえって生活がしにくくなりますので、ほどほどにしておいたほうがよいでしょう。

家族みんなが気持よく快適に暮らせる家が一番良い

風水や家相を気にすること自体は悪くありませんが、あまりにこだわり過ぎると暮らしにくい間取りになって、かえって実生活に弊害が出てくる可能性があります。

「家のなかを明るくする、風通しを良くする」は、風水でなくても気持ち良く暮らせるための大原則なので、「家族が気持よく暮らせる」をテーマに間取りづくり、家づくりをすれば自然と風水を意識しなくても、風水の利にかなっていたということも多いものです。

もし風水が気になるなら、間取りというハードではなく、部屋に置く物やインテリア、カーテンやファブリックの色等ソフトで補うのがよいでしょう。

家の中に観葉植物を置けば風水に関係なく、目に優しい緑があることで部屋の雰囲気も良くなり、天然の空気清浄機の役割も果たしてくれます。

日当たりがあまり良くない部屋には、暖色系の小物やカーテンで明るく見せる工夫もできます。

一度建てた家の間取りを変更するのは大変ですが、ファブリックや小物を変えるのは簡単なので、風水だけでなくちょっとした模様替え気分で部屋の雰囲気を変えたいときにもおすすめです。

風水を気にして方角や位置にこだわるよりも、「汚い部屋に幸せは来ない」をモットーに掃除しやすい、いつもスッキリきれいに片づいている状態を保てるように収納を多くしたり工夫したりするほうが、よほど運気が上がるといえるものです。

いくら風水に基づいた間取りで家を建てても、散らかっていたり汚れていたりしていては快適な暮らしはできませんし、効果は期待できないでしょう。

また風水を気にして好きでもない色のカーテンやファブリックを部屋に使っても、気分も良くなりません。

風水に従って東側にキッチンをつくれば何もしなくてもお金が入ってくる、南側に子供部屋を作れば、勉強しなくても子供の成績が上がるのではありません。

住んでいる人が、毎日仕事や勉強を頑張って初めて、良い結果が生まれるのです。

一日外で忙しく過ごしても家に帰るとホッとしてゆっくりくつろぐことができ、また明日仕事や勉強に100%の力が出せるように過ごせる家が一番なのです。

間取りはあくまでも「暮らす人間が気持よく快適に暮らせる」ことを第一に考えて決めることをおすすめします。

最終的には必ず専門家に相談して決めよう

家族で協力して作った夢の間取りは、必ず最終的にはプロである設計士や建築家に相談してアドバイスをもらい、判断してもらいましょう。

家は何十年も人生を共にするパートナーで、生活の基盤になる場所です。

そして暮らしていれば必ず傷んでくるのですから、定期的にメンテナンスすることも必要です。

屋根や外壁の傷みは、日光や風雨といった自然現象によるものですから仕方ありませんが、家の内部の傷みは適切な間取りで部屋を配置すれば、日々の掃除や少しのメンテナンスで抑えられるものです。

大きな窓は採光が良くて部屋が明るくなるのがメリットですが、日光がよくあたる分壁紙やフローリングの日焼けが進むのが速くなりますので、模様替えで家具を動かした際に家具の跡がクッキリついてしまって、壁紙を張り替える必要が出てくる等のアクシデントが起きる可能性が高くなります。

浴室はなるべく風通しの良い場所、家の角に当たる部分に配置しないと、湿気が家中に拡がって家全体の傷みが速くなり、修繕の際に浴室だけでなくフロア全部を修繕しなくてはならなくなる可能性が出てきます。

日当たりや湿気が長年にわたって家にどれだけ影響を及ぼすかは、専門家でなくてはなかなか予測しにくいものです。

また必要な部屋をどの階に割り当てるか、収納スペースはどこに設けるか、また家の内部だけでなく、敷地のどこに家を建てるか、駐車スペースと玄関の位置関係等も大切ですが、専門家でないと適正な配置はわかりにくいものです。

専門家は、快適に暮らせることを念頭に、電気の配線や給排水、ガスの配管まで考えて効率良く工事ができるように、そして何十年も先を見越して家のどの位置にどの部屋を配置すれば家が長持ちするか、大規模なメンテナンスをしなくても大丈夫かどうか等を予測して専門家としてのアドバイスを交えながら間取りを作ってくれます。

プロの視点からのアドバイスをせずに「お客様の要望を実現します」と言う専門家は、一見親身になっているようで実はプロとしては無責任な態度なのです。

将来家が建ってから不具合が起きたときに「いやいや、お客様の希望、要望に従って建てたまでですから」と責任逃れをされて、問題が長引く可能性があります。

家族のこだわりや希望を尊重しつつ、プロとしてのアドバイスや提案をして、より最良の間取りを作ってくれる設計士や建築家を選ぶことも大切です。

建てたい家のイメージを明確に持ってから専門家に相談して、専門家の意見を元に修正していくのが理想です。

専門家は、プロの視点でアドバイスをくれて最適な間取りを提案してくれます。

もちろん専門家に丸投げ、まかせきりはいけません。

せっかく高額のお金をかけて建てる家族の夢と理想の家です。

何のプランや要望を持たずにハウスメーカー等専門家に相談に行くと、相手方のいいなりになってしまう可能性があります。

言われるままに設計や間取りを決めてしまうと、建築に着工してから「やっぱり変更したい」と不満が出たり、最悪の場合は家を建てたことを後悔してしまったりする可能性もあります。

専門家レベルでなくても一定の知識やしっかりしたプラン、希望を持って、臨むことが大切です。

土地の面積や形による制約を受ける場合も

家族で考えて完成させた間取りも、実際には家を建てる土地の面積や形による制約を受けます。

また家の形も、敷地の形に合わせて決める必要があります。

家は敷地いっぱいに建てたり、土地が狭いのなら高く建てようと4階建て、5階建てと上へ伸ばして建てたりということが自由にできるわけではなく、建築基準法という法律で定められた、建築面積の「建ぺい率」と延べ床面積の「容積率」を守って建てる必要があります。

建築面積は、敷地のうちの家を建てるために使える面積で、延べ床面積は各階の床面積の合計です。

建築基準法で定められた基準を超えて家を建てた場合、「違法建築の家」となってしまい、金融機関の住宅ローンの審査に通らなくなったり、将来売却を考えたときに売却しにくくなったりします。

敷地の広さが十分であったとしても、実際に建築士や設計士に依頼すると、上記の建ぺい率等の問題で、せっかく考えた間取りをあきらめなくてはならないこともあることを心に留めておきましょう。

③設計・施工

予算やどんな家を建てたいかがある程度決まってから、もしくは決めるために住宅展示場を回ったり、インターネットで検索したりして施工してくれるハウスメーカーや建築事務所を探します。

依頼する先は、ハウスメーカー、工務店、建築事務所でそれぞれに特色があります。

①ハウスメーカー

ハウスメーカーとは、テレビのCM等でよく見かけるいわゆる「大手の住宅建築会社」が一般的ですが、地域密着のハウスメーカーももちろんあります。

ハウスメーカーの強みは、土地探しや資金計画、建築後のメンテナンス等家づくり全般にわたるサービス体制が整っていることです。

注文建築で家を建てると、数年ごとに家の定期診断と修繕があります。

施工は地元のメーカー協力店が行うことが一般的です。

大手ハウスメーカーは、財務状況がしっかりしていて倒産の心配がないので、長期にわたって安定してアフターサービスが受けられるのもメリットです。

但し建築資材や施工が効率化されていますので、建築プランに制約が設けられており、建築工法も、メーカーの工法による施工、建材や建具も定められているのがデメリットといえば、デメリットだといえます。

②工務店

いわゆる地域密着の小規模で、設計から建築工事まで請け負っています。

工務店といっても屋号は必ずしも「〇〇工務店」ではなく、「株式会社〇〇」といった会社名の工務店もあります。

地域に密着した工務店は、地域の気候や特徴に適した家が建てられますし、土地や業者の情報に精通しています。

設計から施工まで一貫していて、機動力と細やかな対応が可能なのが工務店の魅力です。

但し工務店の施工しやすさが優先されやすいので、デザインや外観については希望通りとはいかないこともあります。

また地元の小規模工務店は、評判が良くても人手不足や後継ぎがいなくて業務を続けられないこともあるので、留意しておきましょう。

③建築事務所

家の建築は、ハウスメーカーや工務店ではなく、建築事務所に依頼することもできます。

但し設計と施工の両方を行うハウスメーカーや工務店とは異なり、設計事務所は施工を別の工務店に依頼することになります。

建築事務所に依頼するメリットは何といっても、100%オーダーメイドの家が建てられることです。

家にこだわりがあり、デザインや間取りは独創的な家を建てたいなら、設計の自由度が高い設計事務所を選ぶのがおすすめです。

また形が四角でない不整形地や、面積が極小といった難しい条件の土地でも柔軟な対応をしてくれます。

建築家は気難しい芸術家タイプも多いので、自分や家族の好みや希望だけでなく、相性に合った人に依頼することも大切です。

インターネットで簡単に、建築士や建築士が実際にデザインして建てた家を検索できますので、たくさんの家の外観や内装等を見て、まずは自分や家族の好みに合った建築士を見つけて問い合わせてみましょう。

大切な家づくりのパートナーを選ぶために

土地を探す際の不動産会社にも共通することですが、家づくりも、ハウスメーカーや工務店との共同作業です。

ハウスメーカーも工務店、建築事務所もたくさんあり、インターネット上の評判もさまざまで、どこに依頼すればよいか迷うことでしょう。

自分たちの話をよく聞いてくれて、専門家としての立場からのアドバイスをくれ、フットワークが軽いハウスメーカー、工務店、建築事務所を選びましょう。

間取り作りの項目でも述べましたが、「お客様の依頼通りにします!」という姿勢は、決してお客様思いではありません。

ときにはプロとして厳しい意見を言い、それでもなんとか理想に近づけるように努力してくれるのが、頼りになる専門家です。

また理想の家の完成まで共にするパートナーには、「相性」も大切です。

気持ちよく相談でき、いろいろな意見が交わせる、素人の意見も軽視せずきちんと聞いたうえで的確なアドバイスをくれる、そんなハウスメーカー、工務店や建築事務所を選びましょう。

依頼先が決まったら、建築費用の見積もりを依頼しましょう。

出された見積もりの金額が予算オーバーなら建築計画を修正、予算に余裕があるなら床暖房や浴室乾燥機等のオプションを追加する等、見積りと予算を比べて建築計画を修正していくことになります。

そしていよいよ建築に着工、完成、引き渡しと夢の実現に向けて着々と進んでいくのです。

おわりに

家を建てるには様々な工程があり、やるべきことがたくさんあります。

最終的にはプロにお任せする部分が多くなりますが、自分たちの確固たるプラン、理想を持って、専門家の力を借りながら臨むことが大切です。

家に対する希望をしっかり持って、理想の家を建ててくださいね。

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