マンションの売り方の教科書~プロが賢い売り方のコツ教えます

「マンションを売却したいけど進め方がわからない」「どうすればマンションを高く売れる?」など、マンションの売り方について疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。

マンションは売り方次第で、売却代金が数百万円変わります。

そのため、賢い売り方ができれば高く売ることが可能です。

今回は、マンションの売り方のポイントや流れ、注意点などについて紹介しています。

これからマンション売却を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

マンションを高く売るための鉄則5条

マンションの売却を考えた際に、最も知りたい情報の1つが「どうやったら高く売れるか?」ではないでしょうか。

「どうせ何をしても価格は変わらない」と考える方もいると思いますが、ちょっとしたことに気をつけ工夫をするだけで、高く売れるようになるものです。

ここでは、マンションを高く売るための鉄則ともいえる5つのポイントについて紹介しています。

満足度の高いマンションの売り方をするためにも、一つひとつ確認していきましょう。

マンションの売り時はいつ?オリンピック前の今が絶好のタイミング!?

マンションを高く売るための鉄則の1つが、オリンピック前のタイミングで売却することです。

その理由は、以下のとおりです。

・これまで中古マンションの価格は上昇傾向
・これからは価格が下落する可能性がある

特に2020年以降は価格が大幅に下落する可能性もあるため、注意が必要です。

これまで中古マンション相場は上昇傾向

住友不動産販売の「首都圏・近畿圏新築中古マンション市場動向(2019年7月)」によると、5月〜7月の首都圏の70㎡あたり中古マンション価格は前年同月比で1.4%〜3.0%伸びています。

◯首都圏

・5月:前年同月比+3.0%
・6月:前年同月比+1.4%
・7月:前年同月比+1.4%

また、近畿圏(大阪、兵庫)や中部圏(愛知)については首都圏以上の伸び率となっています。

◯近畿圏

・5月:前年同月比+6.0%
・6月:前年同月比+6.5%
・7月:前年同月比+7.4%

◯中部圏

・5月:前年同月比+7.3%
・6月:前年同月比+6.0%
・7月:前年同月比+6.3%

以下は、2013年〜2019年の首都圏中古マンション70㎡換算価格の推移です。

・2013年:2,801万円
・2014年:2,854万円
・2015年:2,899万円
・2016年:3,337万円
・2017年:3,568万円
・2018年:3,598万円
・2019年:3,710万円

上記のように価格は上昇を続けています。

近畿圏でも2013年(1,796万円)〜2019年(2,261万円)、中部圏でも2013年(1,499万円)〜2019年(1,931万円)と、首都圏同様、上昇を続けています。

2020年問題などでこれから価格が下落する可能性

これまで価格相場が上昇を続けてきた不動産市場ですが、今後、市況が冷え込むことが危惧されています。

市況が冷え込む要因になりえるといわれるのが、下記です。

・消費増税
・羽田新ルート問題
・東京オリンピックの閉幕

2019年10月から消費税が10%へ引き上げられ、増税後は買い控えが起きると危惧されています。

前回、2014年に消費税が8%に引き上げられた際も、不動産販売は大幅に減少しました(2014年首都圏年間発売は約20%減)。

今回も買い控えにより、市況が冷え込む大きな要因になる可能性があります。

羽田新ルート問題は首都圏の不動産市況に大きな影響を与える恐れがありますし、これまで市況好調の大きな要因であった東京オリンピックが2020年に閉幕してしまいます。

これらの問題があり、さらに世界経済も先行き不透明感が増しているなかで、不動産価格が上昇を続ける理由があまり見つかりません。

また、2020年問題の後には、生産緑地問題である2022年問題、そして団塊の世代が後期高齢者の仲間入りをする2025年問題も控えています。

市況が冷え込めばマンションは安いうえに売れなくなる

不動産市況の冷え込みは、需要減を表します。

需要減になれば、新築・中古ともに価格相場が下落するため、安い価格でしか売れなくなります。

さらに、お客さんも減ってしまうため、人気の物件でも売れづらくなる可能性があります。

そのため、大きなリスクの影響が少ない、オリンピック前までに売却することで、高く売れると考えられています。

マンションの価格相場と近隣の売却状況を知る

マンションを高く売りたいのであれば、売却物件の価格相場や近隣の売却状況を確認するようにしましょう。

たとえば、

・同じマンション内に売却中の物件がないか?
・近くに新築マンションが建つ予定はないか?
・周辺に条件が近い売却物件はないか?

などです。

マンションの価格相場や近隣の売却状況を知れば、最適な値付けができますし、業者が提示する金額が高いか安いか判断できるようになります。

マンションの築年数と売却相場

築年数と売却相場の関係性について把握しておくことも大事です。

なぜなら、基本的にマンションは築年数が古くなるほど資産価値が下がるため、売却相場も下がっていきます。

不動産市場の状況によっては上がることもありますが、築年数と資産価値の関係性だけを考えれば、普通は下落してきます。

国土交通省の「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」によると、マンションの資産価値は、築1年目で価値が急落し、その後は緩やかに下落、築10年で7〜8割程度、25年で約半分にまで下がるとしています。

築1年目の価値急落の主な要因は、新築マンションの価格に販売会社の利益が乗っていて、購入した時点でその分の価値がなくなるためです。

また、築10年目までの築浅物件は人気が集まるため、価格はなかなか下がりません。

そして、築12年を超えてしまうと買主は住宅ローンの35年返済ができなくなるため、需要が減り、価格も大幅に下落していきます。

そして、築25年頃に約半分の価値になります。

ただし、築年数が31年を超えると、下落スピードは止まり、ほぼ横ばいで推移する傾向があります。

立地や市況によっては価格が上昇するマンションもありますが、基本的には、築年数の経過とともに売却相場は下がっていきます。

つまり、築年数が少しでも浅い方が売却価格は高くなりやすいということです。

近隣のマンション売買市場を把握する

自分が売却するマンションがどれくらいで売れるか?を知るために、近隣のマンション売買市場を把握することは大切です。

近隣のマンション売買市場を調べる方法はいくつかあります。

・近所の不動産屋
・レインズマーケットインフォメーション
・土地総合情報システム
・不動産ポータルサイト

1つ目は、近くの不動産屋へ行き周辺のマンション売買状況を尋ねることです。

普通に聞いても教えてくれない可能性もあるため、あくまでもお客さんの立場で聞く必要があります。

2つ目は、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営している、成約価格をもとにした不動産取引情報提供サイト「レインズマーケットインフォメーション」を利用する方法です。

直近1年間に売買が行われた物件の価格情報、過去2年間の市場動向、物件詳細を調べることができます。

3つ目は、不動産取引を行った人へのアンケートをもとに国土交通省がまとめ、提供している「土地総合情報システム」を活用する方法です。

土地総合情報システムでは、実際の売買価格情報を検索することができます。

2019年9月時点で約376万件の不動産取引価格が掲載されています。

4つ目は、不動産ポータルサイトを利用する方法です。

現在販売されている新築マンションや中古マンションの情報を確認できるため、周辺に該当する物件があれば、物件詳細から相場を掴むことが可能です。

このような方法を通して、近隣の売買市場を把握しましょう。

マンションを高く売るためには複数の不動産会社に査定をお願いする

マンションを高く売るための鉄則に外せないのが、複数の不動産会社で査定を取ることです。

なぜなら、不動産会社によって売買実績やノウハウ、得意エリア、プロモーション方法などが異なり、査定基準が違うため、同じマンションでも査定金額に差が出ます。

「有名なところだから」「近くにあるから」「知り合いが紹介してくれたから」などの理由で1社のみの査定にしてしまうと、その金額が高いか安いか判断することが難しいです。

実は、実績やノウハウが乏しく査定金額が安い不動産会社の可能性もあります。

多くの不動産会社は、物件詳細やこれまでの売買実績、現在の不動産市況などをもとに「これぐらいで売れるだろう」と査定額を算出します。

そのため、実績が乏しい業者だと実態を掴めていないため、必要以上に安い金額で査定を出し、安い金額のまま売却を進めようとしてしまうのです。

複数の不動産会社に査定を依頼すれば、「A社2,000万円、B社1,900万円、C社2,200万円、D社2,100万円」など、査定金額を比較して、高い業者を選ぶことができます。

一括査定サイトを活用すれば、1度の情報入力で複数業者に査定依頼を出せるため、手間もかかりません。

もちろん、査定金額がすべてではないため、業者選びは他の要素も含めて総合的な判断で決める必要があります。

面倒でも重要!内覧で「住みたい」と思わせる部屋にするコツ

内覧で与える印象によって、マンションが高く売れるかどうか大きく変わってきます。

「この物件に住みたい!」「とても魅力的な物件!」と思わせることができれば、高値で売却できる可能性は一気に上るでしょう。

お客さんの購入意欲を高める部屋にするために大切なコツも押さえておきましょう。

ハウスクリーニングを利用してきれいにしておく

自分が内覧者だとして、汚れが目立ち清潔感のない部屋を見て「ここに住みたい!」と思いますか。

内覧は第一印象がとても大事です。

第一印象で「汚い」「不潔」と思われてしまったら、その他の要素で挽回することは困難でしょう。

中古といえどもマンションの売買価格は数千万円単位であり、多くの人にとって一生で最も高い買い物です。

30年以上のローンを組んで「汚い」「不潔」と感じるマンションを買おうとは思いません。

きれいで清潔感ある状態をつくっておけば、良い第一印象を与える可能性があります。

多少のコストはかかりますが、ハウスクリーニングを利用しましょう。

プロに任せれば素人では取れない汚れも除去してもらえるので、まるでリフォーム後のようにきれいで清潔感のある部屋にすることができます。

きれい・清潔な状態で内覧者を迎えることは、あたりまえのことでもあるのです。

いらない荷物は別のところに保管しておく

内覧で「住みたい」と思わせる部屋にするコツの1つが、あらかじめ不要な荷物を別の場所に保管しておくことです。

いらない荷物があると、部屋や収納スペースが狭く見えてしまいます。

貸し倉庫や仮住まいに保管しておけば、部屋や収納スペースも広く見えるため、良い印象を与える可能性があります。

部屋や収納スペースが狭いと思われたり、散らかっている印象を与えてしまうとマイナスでしかありません。

水まわりは特にきれい・清潔にしておく

先に紹介したハウスクリーニングの活用にも関係しますが、キッチンや浴室などの水まわりは、特にきれいにしておきましょう。

これらは、毎日利用するため汚れが目立ちやすい部分でもありますし、物件選びの主権を握ることが多い奥様方が気にする点でもあるためです。

毎日使うキッチンや浴室の汚れがひどければ、選択肢から外れる可能性がかなり高くなるでしょう。

ハウスクリーニングを利用するのはもちろん、売却することを決めたその日から入念に掃除をしておくことをおすすめします。

モデルルームのように魅力的な空間づくりをしておく

一戸建ての住宅展示場やマンションのモデルルームを見学して「素敵!」「こんな家が欲しい!」と思ったことはありませんか?

非日常的な空間とわかっていても、大変魅力に感じるものです。

内覧をする際は、モデルルームのように魅力的な空間を目指しましょう。

そうすることで、内覧者は気持ちが高揚し、購入意欲が高まる可能性があります。

「そんなの面倒だ」と思うかもしれませんが、普段生活している部屋を少し掃除をして見せても、「人の家」感が強いため、何千万円もかけて買いたいと思うことはなかなかないでしょう。

自身でモデルルーム化が難しい場合は、ホームステージングの利用をおすすめします。

ホームステージングとは、売却予定の物件をモデルルーム化してくれるサービスのことです。

ただインテリアをコーディネートするだけでなく、マーケティングを行い、物件のターゲット層に響く空間づくりをしてくれます。

そのため、ホームステージングを利用することで、買主が見つかるまでの期間が短縮したり、売却価格が上がる効果も期待できます。

内覧者が知りたい情報・物件の特徴を資料にまとめておく

内覧で「住みたい」と思わせるためにも、内覧者が知りたい情報や物件の特徴を資料にまとめておきましょう。

室内の様子はもちろん、「◯◯小学校に近い」「駅まで近く、スーパーも充実している」「入居者が利用できるラウンジやジムがある」「駐車場代が安く2台空いている」など、マンション全体や周辺情報が決め手になるケースもあるためです。

内覧者から質問を受けて答えられないようでは良い印象を残せませんし、資料にまとめ渡しておけば、帰宅後にも物件の特徴に目を通してもらえます。

人の記憶は曖昧なものなので、何度も物件情報に触れる環境をつくることで、良い印象を与え、購入意欲も高くなる可能性があります。

信頼できる良い不動産会社と出会うこと

どの不動産会社を選ぶかで、マンションの売却価格や期間は変わってきます。

販売実績が豊富で親切・丁寧な対応をする業者であれば、満足度の高い売却となるでしょう。

逆に、販売実績が乏しく、対応も悪い業者を選んでしまうと、後悔する可能性が高いです。

不動産会社を選ぶ場合は、

・担当者がしっかりと話を聞いてくれるか
・担当者の対応やマナーに問題はないか
・販売実績は十分か
・悪い口コミや評判が多くないか
・賃貸ではなく売買をメインにしているか
・査定金額は高いか
・仲介手数料など諸費用は安いか

などを確認し、総合的に判断しましょう。

たとえば、どの業者でも良い評判と悪い評判があるものですが、良い不動産会社は悪い評判よりも良い評判の方が多いものです。

逆に、悪い不動産会社は良い評判よりも悪い評判が多いです。

すべての口コミ・評判が信用できるものではありませんが、十分に1つの参考指標になります。

マンションが売れるまでの期間

マンションが売れるまでにかかる期間は、平均で3ヶ月〜4ヶ月といわれています。

これは、不動産会社を通して売り始めてから売買契約を締結するまでの期間です。

そのため、業者選びや諸々の準備、そして売却代金を受け取るまでの期間を考えれば5ヶ月〜6ヶ月程度になるでしょう。

ただし、これらの期間はあくまでも平均ですので、1ヶ月〜2ヶ月程度で売れる可能性もあれば、1年〜2年経ってもまったく売れない恐れもあります。

マンション売却の恐いところは、いつ売れるかわからないことです。

どんなに魅力的な物件でも、市況が冷え込み需要が少なければ売れるまでに時間がかかります。

売却できない限り、売却代金を受け取ることができませんし、その間ローン返済などの維持管理費用は発生し続けてしまいます。

もし、「少しでも早くまとまった現金を受け取りたい」「2ヶ月後には売却代金で新居を購入したい」など、とにかく早くマンションを売却して次に進みたい場合は、買取を検討してみてもいいでしょう。

早く売りたいなら「買取」も検討する

マンションを売却する方法は、大きく2つあります。

・仲介業者を通して個人に売る
・業者に買取してもらう

仲介業者を通して個人に売る方法が一般的ですが、業者に買取してもらう方法であれば「すぐに売却できる」というメリットがあります。

なぜなら、買取業者と金額等の合意さえできれば、すぐに買取が成立するためです。

仲介ではなく買取を行う主なメリット・デメリットは以下のとおりです。

買取のメリット

・金額に合意できればすぐに売却できる
・すぐにまとまったお金が入り、次に進める
・仲介手数料がかからない
・リフォームする必要がない
・瑕疵担保責任に問われない

不動産会社の買取であれば、上記のようなメリットがあります。

買取の最大のメリットは、合意できれば売却が完了し、すぐに売却代金が入ってくることです。

仲介のように「いつ売れるかわからない」という不安と戦い続ける必要がありません。

余計な維持管理費用もかかりませんし、すぐにまとまったお金が入ってきて、新居の費用などに使えます。

業者へ仲介手数料を支払うこともありませんし、事前にリフォームしなくても大丈夫です。

また、買主が不動産会社となるため瑕疵担保責任に問われる可能性もありません。

買取のデメリット

・買取金額は仲介の売却金額よりも2割〜3割安くなる
・金額に合意できない場合は買取が利用できない

すぐにマンションを手放せるのが買取のメリットですが、上記のようなデメリットがあるため注意が必要です。

まず、買取価格は、仲介での売却金額と比べて2割〜3割安くなります。

物件や業者によっては3割以上安いケースもあるため、手元に残る金額が想定以上に少ない可能性もあります。

また、業者・売主の双方が金額に合意しなければ、買取してもらうことはできません。

仲介のように売却できるまで待つ必要がない代わりに、金額は安くなるのが買取です。

このようなメリット・デメリットがあることを把握したうえで、利用するかどうか判断するようにしましょう。

マンションを売るまでの9ステップ

マンションは、以下1〜9のステップを経て売却をします。

流れや内容を知っておけば、現実的な行動スケジュールや具体的な資金計画を立てやすくなります。

1.相場などの情報収集
2.不動産会社を比較・選ぶ
3.不動産会社と媒介契約の締結
4.売り出し
5.内覧
6.価格交渉や申し込み
7.売買契約の締結
8.代金受け取り、引き渡し
9.確定申告

それぞれの内容や期間について、一つひとつ確認していきましょう。

1.相場などの情報収集

マンションを売却する際の1つ目のステップが、相場などの情報収集です。

売却予定のマンション相場や近隣相場の確認、リフォーム必要箇所の把握、モデルルーム化やハウスクリーニングの確認、不動産会社の情報など、売却に関する情報収集を行います。

ここを蔑ろにしてしまうと、あとで後悔する可能性があるため注意してください。

多くの情報を得ることは、高値で売却することにもつながります。

どこまで情報収集するかにもよりますが、1週間〜2週間程度、時間かける家庭が多いようです。

2.不動産会社を比較・選ぶ

多くの不動産会社の情報を集め、気になる業者は一括査定サイトを活用して見積もりを依頼します。

複数業者で見積もりを取ることで、より高く評価してくれる業者を選びやすくなります。

一括査定サイトは無料で利用が可能です。

どの不動産会社を選ぶかによって、売却価格も変わってきます。

不動産会社選びは、情報収集や査定、そして直接説明を聞いて比較し、依頼する業者を決めます。

非常に大事なステップなので、2週間〜4週間程度かかることもあります。

3.不動産会社と媒介契約の締結

依頼する不動産会社が決まれば、媒介契約を締結します。

媒介契約には、「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類あり、それぞれで特徴が異なるため、自分に合った媒介契約を選ぶ必要があります。

一般媒介はレインズへの登録義務がなく、複数の不動産会社へ仲介依頼できるのが特徴です。

専任媒介契約は1社のみ仲介が可能で、レインズへの登録や14日に1回以上の報告義務があります。

専属専任媒介契約は、1社のみで1週間に1回以上報告義務があります。

どの媒介契約にするかは、業者選びの段階で決めておきましょう。

業者選びと合わせて2週間〜4週間程度見ておくといいでしょう。

4.売り出し

契約した不動産会社と打ち合わせを行い、物件の特徴や今後のプロモーション方法などを共有し、マンションを売り出します。

また、打ち合わせの中で売却価格も決定します。

売り出しが始まる前までに、物件の細かい特徴もすべて担当者に伝えてください。ここまでで、最低でも1ヶ月はかかると考えておきましょう。

5.内覧

売り出しが始まり、興味がある人が現れれば、物件の詳細や内覧に関する問い合わせが入ります。

内覧希望が出た場合は、スムーズに案内ができるように可能日程の共有や室内の準備は済ませておきましょう。

マンションが高く売れるかどうか、内覧が重要な鍵を握っています。

内覧で良い印象を与えれば早く・高く売れる可能性がありますが、悪い印象を与えてしまったら売却は困難です。

ハウスクリーニングできれいにし、ホームステージング等を活用して魅力的な空間をつくるだけでなく、内覧者が知りたい情報を載せた資料の作成や親切丁寧な対応など準備をしておきましょう。

物件を気に入ってくれた場合は2〜3度内覧をすることも多いので、短くても1ヶ月程度時間がかかります。

売却が決まらなければ、決まるまで内覧は続きます。

6.価格交渉や申し込み

内覧で物件を気に入ってもらったとしても、その後、契約に至らないケースも少なくありません。

購入希望者は「少しでも安く買いたい!」「交渉したら値下げしてくれるのでは?」と考えているため、価格交渉を行います。

ここで、相手が希望する金額に近づけない場合は、契約には至らない可能性があります。

売主としても、値下げをするのか・しないのか、いくらまで値下げをするのか、あらかじめ決めて不動産会社で共有しておくことが必要です。

価格交渉を経て、購入の意思が固まった場合は申し込みへと進みます。

価格交渉〜申し込みは、お互いの条件が揃い、買主と担当者が直接合って話す必要があるため、交渉が終わるまでに2週間〜3週間以上かかるケースもあります。

7.売買契約の締結

価格交渉〜申し込みまで完了した後は、売買契約の締結へと進みます。

買主と担当者で日程を決め、契約を結びます。業者には、契約の前段階で、代金の支払方法や引き渡し時期など契約条件について調整してもらいます。

オーナーの方で、売買契約時に用意が必要なものは以下のとおりです。

・登記済証または登記識別情報
・実印
・印鑑証明書
・印紙代
・固定資産税納付書
・都市計画税納付書
・仲介手数料
・運転免許証 など

契約が完了したら、引き渡しへ向けた準備を進めましょう。

マンションに住んでいる場合は、引き渡しの前に引っ越しを済ませ、公共料金の清算をしておく必要があります。

買主にもよりますが、早ければ契約締結後1週間以内に引き渡しまで完了します。

8.代金受け取り、引き渡し

いよいよ代金受け取りや引き渡しです。

代金決済の一般的な流れは次のとおりとなっており、基本的には業者が案内・対応してくれます。

①所有権の移転など登記申請の依頼
②売買代金の受け取り
③固定資産税などの精算
④買主に関係書類を渡す
⑤鍵の引き渡し
⑥諸費用の支払い

④では、設備の保証書や説明書、パンフレットや管理規約などを渡します。

⑤の引き渡しの際は、確認証に署名・捺印が必要です。

そして、⑥では登記費用や仲介手数料の残額などの諸費用を支払います。

また、代金決済時には、以下の書類等を準備します。

・登記済証または登記識別情報
・実印
・印鑑証明書
・電気・ガス・水道などの公共料金清算領収書
・建築確認通知書、パンフレット
・印紙代
・運転免許証
・仲介手数料
・登記費用 など

売主は、これでマンション売却に区切りがつきますし、買主は新居での生活が始まります。

先に紹介したとおり、売却を考え、引き渡しが完了するまでに5ヶ月〜6ヶ月は見ておきましょう。

9.確定申告

マンションの売却自体は引き渡しまでで完了となりますが、売主には忘れてはいけないことがあります。

それが、売却した翌年の2月〜3月に行う確定申告です。

売却によって利益を得た場合は、譲渡所得を確定申告して、必要な税金を納めなければなりません。

確定申告の際に必要な書類は以下のとおりです。

・譲渡所得の内訳書
・物件取得時の資料(売買契約書や固定資産税精算書など)
・物件譲渡時の資料(売買契約書や売買代金受領書など)
・全部事項証明書
・戸籍の附票
・確定申告書B
・分離課税用の確定申告書 など

譲渡所得が出ている場合でも、3,000万円の特別控除があるため、税金がかからない人もたくさんいます。

初めて確定申告をする際は時間がかかりますので、早い段階から準備を始めましょう。

マンションを売るためには下準備が大切~マンション売却に必要な知識と準備~

マンション売却をスムーズに進めていくためにも、事前準備が大切です。

ここで紹介する知識や準備を参考にして、売却を進めていきましょう。

マンションの売却に必要な書類

「売るまでの9ステップ」で紹介したように、マンションを売却する際は、登記済証または登記識別情報、印鑑証明書、固定資産税納付書、都市計画税納付書などいくつかの書類が必要です。

これらの書類を揃えるのにも時間がかかるため、焦らないでいいように、早い段階で準備をしておきましょう。

マンション売却の資金計画を立てる

マンションの売却をする際は、事前に資金計画を立てておくことが重要です。

なぜなら、

・売却代金がすべて入ってくるわけではない
・売却代金が入ってくる時期はわからない

ためです。

マンションを2,000万円で売却したとしても、住宅ローン返済や仲介手数料の支払いなどがあるため、実際に手元に入ってくるお金はもっと少なくなります。

住宅ローン残高がある場合は、売却代金ですべて完済しなければなりません。

そのため、売却金額やローン残高によっては完済できない場合もあります。

その場合は、他の資産から充当したり、別のローンを利用して支払わなければなりません。

また、マンションがいつ売れるかわからないため、次の住まいの費用はどうするのか考えておく必要があります。

他にも、仮住まいやハウスクリーニング、ホームステージングなど、さまざまな費用がかかりますので、早い段階で資金計画を立て、家族で共有をしておきましょう。

高く売るためには不動産会社が重要!賢く不動産会社を選んで付き合う方法

不動産会社がどこまで積極的に動くかによって、マンションが高く売れるかどうか変わってきます。

ここでは、少しでもマンションを高く売るために、賢く不動産会社を選んで付き合う方法について見ていきましょう。

マンション売却で不動産会社との契約には3種類ある

先に紹介したように、不動産会社との契約には「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類あります。

ここでは、それぞれの種類の特徴について、詳しく見ていきましょう。

●一般媒介契約

一般媒介は、専任媒介や専属専任媒介とは違い、2社以上の不動産会社と契約ができます。

オーナーが自ら探した相手と直接契約も可能です。

契約期間に法令上の定めなく、レインズへの登録義務は任意であり、活動報告の義務もない媒介契約です。

●専任媒介契約

専任媒介は、一般媒介のように複数会社と契約できるのではなく、1社のみと契約をする方法です。

オーナー自ら見つけた相手と直接契約することもできます。

契約期間は3ヶ月以内で、不動産会社は契約後7日以内にレインズへの登録義務があり、2週間に1回以上のペースで活動報告を受けます。

●専属専任媒介契約

専属専任媒介も、専任媒介のように1社のみと契約をする方法です。

オーナーが自ら見つけた相手と直接契約はできないため、不動産会社を通す必要があります。

契約期間は3ヶ月以内で、不動産会社は契約後5日以内にレインズへ登録する義務があり、1週間に1回以上のペースで活動報告を受けます。

不動産会社は、買主と売主の両方から仲介手数料を受け取れて、1社独占で販売できる専任媒介を好むことが多いため、一般媒介だと販売に力を入れてもらえない可能性もあります。

これらの特徴を理解したうえで、自分に合った媒介契約を選ぶようにしましょう。

良い不動産会社と良い営業担当者を選ぶためのコツ

少しでも高く・早くマンション売却をしたいのであれば、良い不動産会社や営業担当者を選ぶことです。

もし、悪い不動産会社や営業担当者を選んでしまったら、高く・早く売ることも難しいうえに、いろいろと疑問を感じる対応をされることでしょう。

満足度の高いマンション売却を実現する、良い不動産会社や営業担当者を選ぶコツや見極めポイントは以下のとおりです。

●良い不動産会社を選ぶためのコツ

・実績豊富な業者を選ぶ
・業績好調な不動産会社を選ぶ
・良い口コミ・評判が多い
・査定額が高い
・売却期間が短い
・社員が定着している
・営業担当者の対応が良い

など、これらのポイントと少しでも多く合致する不動産会社を選べば、良い業者をパートナーにできる可能性が高くなります。

実績豊富で業績が良い会社は、多くのお客さんが利用している証拠です。

また、良い評判の多さや査定額の高さ、売却期間が短いこともポイントです。

また、社員の定着率も大事です。

良い不動産会社であれば、お客さんから喜ばれるためやりがいもあり、業績も好調なので給与面も良いでしょう。

そのため、長く働く社員が多くなります。

●危ない不動産会社の見分け方

・悪い口コミ・評判が多い
・実績が乏しい
・業績が悪い
・査定金額が安い、もしくは異常なほど高い
・離職率が高い
・営業担当者の対応が悪い

危ない・悪い不動産会社を選んでしまうと、満足のいく売却は難しくなります。

危ない業者は、総じて悪い評判が多く、実績も乏しいものです。

そのため、ホームページにはほとんど実績が掲載されていません。

また、査定を依頼すると査定金額が他より安いか、突出して高いかのどちらかです。

顧客獲得のため意図的に高い査定金額を設定し、契約後にどんどん金額を減らしていく業者もあります。

このような業者は顧客満足度よりも自社の利益を重視しているため、営業担当者には多くのノルマが課せられているケースが少なくありません。

そのため、離職率が高い傾向があり、常に求人が出ていたりします。

●良い営業担当者の見極め方

・約束を守る
・対応がスピーディー
・親身に相談に乗ってくれる
・意見を押しつけてこない
・知識やノウハウが豊富
・評判が良い

上記のような見極めのポイントがありますが、これは不動産業界に限ったことではありません。

どの業界・会社でも、約束を守らない、対応が遅い、親身に相談に乗ってくれない、意見を押しつけてくる、、、などの営業担当者は信用されません。

営業担当者はその不動産会社の窓口となるため、良い営業担当者=良い業者の可能性があります。

そのため、良い営業担当者と出会うことができれば、満足度の高いマンション売却ができるでしょう。

このようなコツや見極めポイントに気をつけて、業者や営業担当者を選ぶことが重要です。

売却期間中も不動産会社に任せっきりはNG

不動産会社に売却を依頼したからといって、すべて任せっきりはいけません。

たとえば、売却価格は希望があるでしょうし、物件の特徴や不動産会社よりも実際に住んでいた売主の方が詳しいです。

すべて任せっきりになると、売却価格や物件のアピールポイント、広告掲載写真など、すべて業者主導で決められることになります。

不動産会社はこれまでの実績やノウハウがあり、素人ではわかりえない専門知識をたくさん持っています。

しかし、住んでいて良いと感じる物件の特徴など、売主でしか気づけない特徴はたくさんあります。

不動産会社に任せっきりにするのではなく、売主からも可能な限り情報提供や意見を述べるようにしましょう。

売主から提供される情報や意見によって、売却できる可能性が高まることはよくあることです。

売却活動には積極的に参加するようにしましょう。

マンションを売るのにいくらかかる?

マンションを売却するにあたって、さまざまな税金や費用・手数料がかかります。

どのような税金、費用等が発生するのか把握していないと、適切な資金計画を立てることができず、資金の捻出に困る可能性があります。

マンションを売る際に発生する、税金や費用・手数料について見ていきましょう。

マンションを売ると発生する「税金」

マンションを売却することでかかる可能性がある税金は以下のとおりです。

●印紙税

印紙税は、売買契約書に貼付する印紙代のことです。売買代金によって印紙税の金額も異なります。

・100万円超500万円以下:1,000円
・500万円超1,000万円以下:5,000円
・1,000万円超5,000万円以下:10,000円
・5,000万円超1億円以下:30,000円
・1億円超5億円以下:60,000万円

事前に売買金額から印紙税を確認しておきましょう。

●登録免許税

登録免許税は、住宅ローン残高がある場合の抵当権抹消にかかる税金です。

不動産1つにつき1,000円かかります。

一般的に、抵当権抹消は司法書士に依頼するため、別途司法書士へ手数料を支払う必要があります。

●譲渡所得税・住民税・復興特別税

譲渡所得税は、マンションを売却して利益が出た場合にかかる税金です。

譲渡所得=譲渡価格−(取得費用+譲渡費用)

上記計算式で算出された金額から3,000万円を控除した金額が課税譲渡所得金額です。

課税譲渡所得金額には、所得税・住民税・復興特別税がかかり、税率はマンションの所有期間によって異なります。

・短期譲渡所得(所有期間5年以下)

39.63%(所得税30%+住民税9%+復興特別税0.63%)

・長期譲渡所得(所有期間5年超)

20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別税0.315%)

もし、住んで2〜3年しか経っていないマンションを売却して、課税譲渡所得金額がプラスの場合は約40%もの税金がかかりますし、5年超の所有期間であっても約20%も課税されます。

3,000万円の特別控除があるため。非課税になるケースも多いですが、このような税金がかかる可能性があることも理解しておきましょう。

3,000万円の特別控除があるため、大幅な節税効果が期待できます。

●固定資産税・都市計画税

マンションの売却にあたり、固定資産税や都市計画税もかかります。

これらの税金は1月1日時点の所有者に対して毎年かかりますが、売却の際は清算をするのが一般的です。

たとえば、マンションの引き渡しが7月1日の場合、1月からの半年分と7月からの半年分は売主が納税し、買主は7月からの半年分を売主に支払うことで清算をします。

マンションを売る時に発生する「費用・手数料」

マンションを売却する際にかかる費用・手数料は以下のとおりです。

●仲介手数料

不動産仲介会社を利用してマンション売却する場合は、業者へ仲介手数料を支払う必要があります。仲介手数料は、宅地建物取引業法によって上限が決められています。

上限の計算式は「(売却金額×3%)+6万円」です。

仮に、売却金額が1,000万円の場合は36万円、2,000万円だと66万円、3,000万円だと96万円となります。

まとまった金額になるため、あらかじめ業者に金額を確認し、準備しておきましょう。

※400万円以下の場合は計算式が異なります。

●繰上返済手数料

マンションを売る際に住宅ローン残高がある場合は、完済しなければいけません。

その際、繰上返済手数料がかかります。

金融機関に住宅ローン残高を確認する際に、手数料がいくらかかるのかも確認しておきましょう。

繰上返済手数料は5,000円〜30,000円程度と金融機関によって異なりますが、無料のところもあります。

●広告費(追加)

不動産会社によっては、追加で広告費が請求される場合があります。

一般的に、追加で広告費を請求されることはほとんどありませんが、一部業者では請求されることがあるため、事前に確認をしておきましょう。

●管理費・修繕積立金

マンションの管理費や修繕積立金は、多くの場合先払い方式です。

そのため、固定資産税・都市計画税と同じように、売主と買主の間で任意で清算を行うのが一般的です。

●駐車場代

駐車場代についても、管理費や修繕積立金同様、先払い方式のため、買主と売主の間で任意で清算をしているケースはたくさんあります。

●司法書士報酬

一般的に、所有権移転や抵当権抹消などの登記は司法書士にしてもらいます。

その際、登記費用とは別に司法書士への手数料が発生します。

金額は司法書士によって異なりますが、1万円〜2万5,000円前後かかります。

●証明書類関連費用

マンション売却にあたり、さまざまな書類が必要です。

書類を発行するのにもお金がかかるものが多いです。金額はそれほど大きいものではありませんが、各書類の発行費用を確認し、資金計画に反映させるようにしましょう。

たとえば、印鑑証明書や住民票、固定資産税評価証明書は、300円かかることが一般的です。

●仮住まい関連費用

マンションを売却した後に、新しい家を探す場合は、ホテルやウィークリーマンションなどの仮住まいを用意する必要があります。

物件や期間によって金額は変わるため、面積が広い家や利用期間が長い場合は、コストが高くつきます。

●新居関連費用

新居を購入・賃貸する際の諸費用や引っ越し費用、家具・家電の購入費用など、新居に関する費用もかかります。

賃貸の場合でも、敷金や礼金、仲介手数料、前家賃、火災保険料、保証料などが必要で、家賃の4ヶ月〜5ヶ月分が相場です。

新居関連費用が高額になる場合も多いため、十分注意しましょう。

こんなケースはどうする?シーン別に見たマンションの売り方

マンションを売るのはどんなとき?予期せず突然訪れることもあるマンション売却のタイミング

マンションを売るタイミングは人それぞれですので、正解はありません。

ただし、他の人がどのようなタイミング・きっかけで売却をしているのか知っておくことも大切です。

売却のタイミング・きっかけで多いものは以下のとおりです。

・転勤が決まって帰ってくる予定は未定
・家族で住んでいたが離婚したので財産分与のため
・所有者の父が亡くなり財産を分割するため

このような「転勤」「離婚」「相続」という理由でマンションを売却する家庭は多いです。

また、これら以外の理由として、

・近隣住民とトラブルになって居づらくなった
・子どもがいじめに遭っていて生活環境から変えたい
・子どもが1人暮らしを始めたので夫婦2人には広すぎる
・転職をして給与が下がりローン返済が難しくなったため
・マンション内で事件があって離れたくなった

などもあります。

いろいろなマンション売却のタイミング・きっかけを知ることで、売却の判断をする際の参考にもなります。

住み替えるときのマンションの売り方~ローン残債があっても売れる?売却と購入どちらが先?~

ローン残債があるマンションを売る場合は注意が必要です。

なぜなら、マンションを売却する場合、金融機関からローンの一括返済を求められるためです。

そのため、ローン残債よりも売却代金の方が多い場合は売却代金で返済をします。

売却代金よりもローン残債の方が多い場合は、他の資産を充てるか、別のローンを利用しなければなりません。

ローン残債が多い、もしくは売却代金が少ない予定の場合はどのようにして資金を捻出するのか事前に決めておく必要があります。

また、現在のマンションを売却して新しい家を購入予定の方は、できればマンションが売れた後に購入した方がいいです。

「マンションがいつ売れるかわからない。その間に気に入った物件がなくなってしまう」などの理由もわかりますが、先に売却が完了しないとダブルローンになり審査が厳しくなります。

さらに、マンションの売却が完了するまでは2つのローンを支払っていく必要があります。

仮に、住宅ローン残債がないとしても、維持管理費用が2軒分かかるため負担が大きいことに変わりありません。

マンション売却が完了した後であれば、ローン残債もありませんし、新しい家を購入しても1軒分のローンや維持管理費用しか必要ありません。

住み替えのリスクを軽減させるのであれば、購入後の売却よりも売却後の購入がおすすめです。

親から相続したマンションの売り方

親から相続したマンションに住んでいる方も少なくないでしょう。相続したマンションを売却する場合は、相続登記が必要です。

相続登記とは、故人から相続人へ名義変更する手続きのことで、相続登記をしていないと売却することはできません。

一般的に、相続登記の手続きは司法書士に依頼をします。手数料は5万円前後かかりますので、安くはありません。

遺産分割協議などを経て相続登記が完了したら、通常の売却手順を進めていきます。

売却をして利益が出た場合は、通常時同様、譲渡所得税がかかる可能性がありますので注意が必要です。

また、親から相続してすぐに売却をする場合は、相続税も納税する必要があります。

ただし、相続税の申告期限(被相続人が亡くなったことを知った翌日〜10ヶ月以内)の翌日から3年以内に売却した場合は、相続税の取得費加算の特例が適用できます。

相続税の一部が取得費に加算できるため、節税効果が期待できます。

ちなみに、相続税の法定相続人ごとの基礎控除額は以下のとおりです。

・1人・・・3,600万円
・2人・・・4,200万円
・3人・・・4,800万円
・4人・・・5,400万円

相続したマンションの売却を考えている場合は、早い段階で相続人同士で共有し、相続登記を済ませておきましょう。

投資用マンションの売り方

投資用マンションは、通常のマンションとは違って収益物件となるため、売却価格は収益価格をもとに決められます。

収益価格とは「純収益÷利回り」で算出できるもので、数値が高いほど収益性が優れた物件であることを表します。

投資用マンションを購入するのは投資家であり、投資家は投資額に対してどれくらいリターンが見込めるかを気にします。

そのため、投資用マンションの価格は収益価格から成り立つのです。

ただし、投資用マンションは通常のマンションに比べて売りにくいといわれています。

なぜなら、買い手が企業や投資家に限られるためです。

また、投資用物件だと、マンションローンやアパートローンになり、住宅ローンは利用できません。

売却が完了したら確定申告をして、納税をする必要があります。

マンションを売却か賃貸で迷ったら売却がおすすめの理由

「売却か賃貸どちらにするか迷っている」という方も多いことでしょう。

もし、活用方法で迷った場合は売却がおすすめです。

以下は、売却がおすすめの理由になりますので、迷っている方は参考にしてください。

売却後、すぐにまとまったお金が入ってくる

売却がおすすめの理由の1つが、すぐにお金が入ってくることです。

買い手が見つかれば、数千万円ものお金が手元に入ってきます。

賃貸の場合は、家賃収入を継続的に得ていくことが可能ですが、常に入居者を確保できる保証はありません。

近くに新しい物件ができたり、街自体の人口が減少したり、老朽化が進めば、入居率が下がる可能性があります。

空室期間中はローン返済や維持管理費の支払いを本業の給料や貯金から充てていかなくてはなりません。

10年後〜20年後など、将来は空室だらけで負の財産になっているリスクもあります。

売却であれば、将来のリスクを心配する必要がありませんし、すぐにお金が入ってくるため次の生活資金等に使えます。

賃貸経営はそれほどお金にならない

「毎月入ってくる家賃収入で生活が楽になる」「老後の私的年金代わりになる」など、売却にはない賃貸ならではのメリットは魅力的ですが、必ずしも生活にハリが出るほど儲かるわけではありません。

そもそも、家賃収入が入ってきても、出ていくお金も多いため利益は少ないものです。

毎月ローン返済が必要なだけでなく、月〜年単位で以下の費用・税金もかかります。

・管理費
・修繕積立金
・通信費
・消耗品費
・管理会社の手数料
・リフォーム費用
・固定資産税
・都市計画税 など

毎月の家賃収入が10万円だとしたら、そこからローン返済や管理費、将来のリフォームのための積立金、管理会社の手数料など、さまざまな費用が差し引かれるため、純粋な利益は1万円以下のケースもあります。

たくさんのコストがかかるうえに、古くなるほど家賃は下がるため、よほど上手く運用しない限り、多くの利益を得続けることは難しいです。

売却であればランニングコストはかかりませんし、すぐに売るので古くなることを心配する必要もありません。

このように、

・売却であればすぐにお金が入り将来を心配しなくていい
・賃貸だと将来の空室リスクなど心配。コストが高く家賃は減少していく

という点から、将来リスクを背負わなくていい売却がおすすめです。

マンションが売れない・・そんな場合に行う次の一手

マンションを売りに出しても、すぐに売れるわけではありません。1年以上売れないこともあります。

ここでは、マンションが売れない場合の一手や疑問について紹介していきます。

不動産会社は途中で変えられる?

マンションが売れない場合に、不動産会社を途中で変えることは可能です。

そもそも、一般媒介契約であれば複数業者に依頼できるため、A社が難しい場合はB社やC社、D社に事情を説明して頑張ってもらいましょう。

専任媒介契約や専属専任媒介契約は、契約期間3ヶ月となっていますので、他の業者へ変更できます。

ただし、手間もかかるため、できれば業者変更しなくてもいいように、最初から信頼できる不動産会社を選べるようにしましょう。

マンションの値引き交渉にはどの程度応じても大丈夫?

値引き幅に正解はありません。

値引きするほど買主は魅力を感じますが、その分、利益は減ります。

最終的に値引き幅を決めるのはオーナーです。

「●●万円は手元に残したい」という金額があると思いますので、最低ラインと売却相場との間でどこに着地させるのか、担当者と話し合い決めるようにしましょう。

値引き幅は5%以内に抑える人が多いようです。

もちろん、値引きは1円もしないと決めているオーナーも多いです。

リフォームはマンション売却にどれくらい効果があるのか

フローリングや壁、キッチンや浴室など、老朽化によって古さを感じる場合は、売却前にリフォームを検討する人も少なくないでしょう。

しかし、リフォームをしなくても売却することは可能です。

むしろ、オーナーのセンスでリフォームされて価格が高くなった物件よりも、何もしていない安い物件の方が、需要があったりします。

なぜなら、築年数の古いマンションを買う人は、自分たちでリフォームをしたいと考えていることが多いためです。

そのため、特にリフォームが施されていなくても価格や立地に魅力があれば、問題なく買い手が見つかります。

「リフォーム物件でないと嫌だ」という買主もいますが、リフォームしていなくても売れる物件は売れるのです。

どうしてもリフォームをする場合は、買主が限定されるような個性的なデザインは避けた方がいいでしょう。

不動産会社の仲介以外でマンションを売る方法

先に紹介したとおり、マンションを売る方法は業者の仲介で販売するやり方だけではありません。

不動産会社に直接買い取ってもらう方法もあります。

買取であれば、仲介の相場より3割前後金額は下がってしまいますが、すぐに売却ができ、換金できるのが魅力です。

「マンションを売りに出しているけど、まったく売れない」「できるだけ早くまとまったお金が欲しいから、仲介以外の方法を模索している」という方は、業者買取を検討してみるといいでしょう。

【失敗から学ぶ】マンション売却の失敗談6つ

マンション売却の失敗事例を知っておけば、失敗を回避するための対策を事前に打つことができます。

ここでは、主なマンション売却失敗談・事例を6つ紹介していますので、参考にしてください。

「査定金額どおりに売り出したら相場より安かった」

業者の査定金額を信じて売却し、あとで調べたら実は相場よりも安かった、というケースは少なくありません。

このような失敗をする理由は、「事前に相場を調べなかった」「1社でしか査定をしなかった」の2つです。

相場よりも数万円〜数十万円安いだけであれば、まだ我慢できるかもしれませんが、500万円以上安くなっているケースもあります。

売主にとっては何のメリットもないため、このような失敗を経験しないでいいように、事前の相場確認や複数社での査定は必須です。

「部屋が汚いまま内覧をしていた」

「部屋の雰囲気を見るだけだから、いつもの掃除だけでいい」など、内覧時の部屋が汚いことで失敗しているケースも多く見られます。

汚れや散らかりが目立つと、第一印象がとても悪くなり、契約の可能性が低くなります。

内覧の印象が良ければ売れる可能性が高くなりますので、ハウスクリーニングを利用してプロの手できれいにしてもらいましょう。

「査定金額が高かったが、契約後はどんどん下がっていった」

複数業者で査定を取ると、稀に査定金額がとても高い業者があります。

売主としては少しでも高く売りたいという気持ちがあるため、査定金額が高い業者は魅力的に感じるものです。

不動産会社の中には、顧客獲得のために、わざと査定金額を高く設定しているところもあります。

査定金額が高ければ、多くの人が選んでくれるためです。

しかし、実際にはそのような金額で売却は難しいため、契約後にいろいろな理由を付けて価格を下げていきます。

売主としては既に契約が完了していますし、最もらしい理由をいわれるため、やむを得なく値下げした金額で売却することになります。

査定金額が異常に高い場合は注意が必要ですし、査定金額以外の要素も含めて業者選びをすることが大事です。

「不動産会社が販売に力を入れていなかった」

マンション売却において不動産会社選びは非常に重要です。

なぜなら、売却を依頼したはずの不動産会社が、まったく売却活動をしていなかったという失敗事例もあるためです。

非常に多くの不動産会社があるため、しっかりと売却活動に力を入れる信頼ある業者を選ぶ必要があります。

また、不動産会社と契約する場合は、手数料が多いことで業者にメリットがある専任媒介契約や専属専任媒介契約を選択すれば、報告義務があるため売却活動状況も把握しやすいです。

一般媒介契約だと複数社に販売を依頼できますが、報告義務がないため状況を把握しづらいです。

「依頼後しばらくして状況を確認したら、ほとんど売却活動されていなかった」という失敗事例は決して少ないものではありません。

「売却に時間がかかり資金計画が崩れてしまった」

「すぐに売却できるだろう」と考えている人は多いです。

よほど魅力的な物件であれば、早期売却が可能ですが、一般的な物件であれば売却までに時間がかかる可能性もあります。

そのため、売却が確定してまとまったお金が入ってくるのが1年以上先になることもあります。

その間は、仮住まいもしくは新居費用に加え、売却中マンションの維持管理費も負担しなければなりません。

両方を負担して1年以上生活することはとても大変です。

甘めの資金計画となっていたことで、家計が圧迫されるケースもあります。

最悪のケースも想定したうえで資金計画を立てておくことが大切です。

「同じマンションの別部屋も売却された」

「ほとんど一緒のタイミングで、同じマンションの別部屋も売りに出された。

しかも、数百万円も安く。。。」と、同じマンションの部屋が安く売りに出されることで、買い手が付きづらくなるケースもあります。

この場合は、値下げしたり、別の付加価値を付けるしか方法がなくなります。

同じマンションで売り出される部屋がないか、可能な限り情報収集しておく必要があります。

また、相場よりも高い価格設定にすると、このようなことが起きた場合に割高感を与えてしまいますので注意が必要です。

マンション売却に強い不動産会社3選

ここでは、マンション売却に強い不動産会社を紹介しています。

どの不動産会社も実績があり、顧客満足度も高く、サービスも充実していますので、満足できるマンション売却を実現できるでしょう。

ぜひ、不動産会社選びの参考にしてください。

住友不動産

不動産仲介大手の住友不動産は、全国に270店舗を展開し、地域に密着した直営仲介ネットワークを築いています。

店舗数は業界トップの三井のリハウスに次ぐ規模です。

新聞広告やチラシ、住友不動産のサイト、さらに、Suumoやat-homeなど各種提携サイトへも物件広告が掲載されます。

広告戦略からアフターフォローまでマンツーマンの営業・サポート体制になっているため、安心して任せることができます。

売買メインの仲介会社で、実績もノウハウも豊富です。

業界屈指の売却力を持つ会社で人気があります。

三井のリハウス

三井のリハウスを含む三井不動産リアルティネットワークは、2018年度の仲介件数・取扱高ランキングで1位を獲得していて、全国売買仲介取扱件数は33年連続1位です。

利用者をきめ細やかにサポートをするために、複数のスタッフがチームを組んで対応しています。

購入検討者から月間1万件以上の問い合わせ・相談があり、26万人以上登録しているメルマガでの物件告知、最大30点の物件画像とパノラマ画像で魅力を発信できる自社ホームページ、ポスティング、提携サイトなど、幅広い広告ネットワークで物件をアピールしていきます。

売買契約前の建物状態の調査、不具合の補修、生活トラブルへの対応、設備動作の確認、設備故障の修理・交換など、売主・買主双方が安心できる360°サポートも実施しています。

東急リバブル

年間の売買仲介取扱件数が2万5,000件超の東急リバブル。

CGによるリフォームイメージを確認できるCGリフォームイメージ、3Dによる家具配置イメージを確認できるバーチャルインテリアルーム、室内を360°パノラマで確認できる360°パノラマ機能により、物件を魅力的にアピールできます。

建物保証や住宅設備保証が付いたリバブルあんしん仲介保証、不動産買取サービス、リフォームをして部屋のインテリアコーディネートも行うアクティブ売却パッケージなど、さまざまなサービスで満足度の高い売却を実現します。

マンションを売るときの注意ポイント

マンションを売る場合は、以下の注意ポイントに気をつけてください。

これらの注意ポイントを知っていれば、売却をスムーズに進められる可能性が高くなります。

不動産会社選びは妥協しない

マンションを売るときの注意ポイントの1つが、不動産会社選びを妥協してはいけないことです。

どの不動産会社をパートナーに選ぶかによって、売却金額が数百万円変わるケースもあります。

不動産会社選びは非常に大事なので、時間をかけてでも慎重に選んでください。

住宅ローン残債が多い場合は資金プランを考えておく

マンションを売却する際は、住宅ローン残債に気をつけましょう。

住宅ローンの利用にあたり、マンションには金融機関の抵当権が設定されています。

抵当権とは担保のことです。そのため、マンションを売却する際は、ローンを完済しなければいけません。

売却代金で完済できる場合はいいですが、足りない場合は注意が必要です。

・売却代金>ローン残債・・・売却代金で返済
・売却代金<ローン残債・・・他の資産または別のローンで返済

別のローンを使って住宅ローンを完済することも可能ですが、金利が高く返済期間が短いため、住宅ローン返済よりも毎月の負担が大きくなることがあります。

事前に売却代金でローン残債を完済できるかどうか確認し、できない場合はどうするのかプランを立てておきましょう。

新居費用などにも関係するため、できるだけ早く考えておくことが大事です。

査定は1社ではなく必ず複数社で実施する

複数の不動産会社で査定をしたうえで依頼業者を決めるようにしましょう。

業者によって査定基準が異なるため、査定金額には差があります。

そのため、査定金額が高い不動産会社の中から依頼業者を決めれば、高く売れる可能性があります。無料で利用でき、手間もかからない一括査定サイトを上手く活用しましょう。

瑕疵担保責任に注意する

マンションを売却する際は、瑕疵担保責任に注意が必要です。

瑕疵とは欠陥のことで、売却後に外部では容易に発見できない隠れた瑕疵が見つかった場合、売主が買主に対して責任を負うことになります。

買主は売主に対して契約解除を主張したり、損害賠償を求めることが可能です。

売主が故人の場合、瑕疵担保責任を負うのは引き渡しから2ヶ月〜3ヶ月が一般的です。

期間はそれほど長くありませんが、もし、瑕疵が見つかって損害賠償を求められたりしたら大変です。

仲介で売却する際は、瑕疵担保責任を負うリスクがあることも理解しておきましょう。

必要書類は早めに準備してスケジュールを遅らせない

マンションを売却する際は、印鑑証明書や住民票、登記済権利証または登記識別情報、固定資産税納税通知書、ローン残高証明書など、他にも多くの書類が必要になります。

これらの書類は発行元が異なりますし、入手するまでに時間がかかるものもあります。

書類が揃わないと契約等が進みませんので、早めに準備をしておきましょう。

すぐに売れないことを覚悟しておく

マンションは高額な買い物なので、売れるまでに時間がかかります。

最低でも3ヶ月〜4ヶ月はかかりますし、1年以上売れないこともあります。

「すぐに売れる」と考えるのではなく「すぐに売れない」と考えておくことが大切です。

「1年間売れない場合は買取に出す」「10ヶ月間売れなければ値下げする」など、売れないことを念頭に置いて、今後の計画を立てるようにしましょう。

利益が出たら確定申告を忘れない

マンションなど不動産を売却して利益(譲渡所得)が出た場合は、翌年に確定申告をしなければいけません。

3,000万円控除があり、大幅な節税ができますので、税金がかからないことも多いです。

普段から確定申告をする習慣がない、会社員や公務員の方は忘れないように注意が必要です。

確定申告は書類の準備や作成に時間がかかります。

特に初めての確定申告であれば尚更です。

確定申告を忘れず、前もって準備を進めるようにしましょう。

まとめ

今回は、マンションの売り方のポイントや流れ、注意点などについて紹介いたしました。

マンションは売り方ひとつで売却代金が大きく変わるため、賢く売ることが大事です。

妥協せずにこだわって売却活動を進めることで、手元に入るお金が400万円〜500万円増える可能性もあります。

ここで紹介した売り方や注意点が、今後の売却活動のお役に立てれば幸いです。

賢い売り方で満足度の高い売却をしましょう。

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